2021年6月17日

【205系500番台も置き換え】東日本旅客鉄道相模線・宇都宮線・日光線に新型車両『E131系』を投入へ

2021年6月17日、東日本旅客鉄道相模線で使用されている205系500番台(横コツ)の置き換えとして新型車両『E131系』を新製投入し、同年秋から営業運転開始予定と発表しました。これにより既存の205系500番台は順次廃車されるものと思われます。
▲(イメージ)相模線の主力車両205系500番台。以前は豊田車両センターに所属していたが現在は国府津車両センターに4両13編成(52両)が所属している。
▲(イメージ)相模線の新型車両となるE131系(写真は0番台)。幕張車両センターに配置されている同系列0番台・80番台がベースになるものと思われる。E131系初の4両固定編成である。区分番台は100番台となるのだろうか。
▲(イメージ)車両側面部の安全確認カメラ。E131系0番台では新製出場時に一部が準備工事であったが、今度の新区分番台では設置されるはずである。単線の相模線でもワンマン運転に向けた準備が進むのだろうか。
▲(イメージ)E131系0番台・80番台の車内LCD式旅客案内表示器。この区分番台は17インチワイドの1画面が千鳥配置となっているため、相模線向けでも同様になるものと思われる。

相模線の205系500番台は1991年3月の全線電化開業とともに現在にわたって使用されている車両で、今年3月になんと就役30周年を迎えました。E233系5000番台(千ケヨ)の登場まで京葉車両センターに配置されていた205系0番台、現在の600番台(宮ヤマ)の一部編成(ただし川越車両センターから転用された宮ヤマY11編成と宮ヤマY12編成を除く)とほぼ同期であり、相模線全線での運用が基本ですが朝夕の一部時間帯は横浜線橋本(JH-28)~八王子(JH-32)間にも乗り入れています。205系500番台の検査は国府津車両センターから自走回送のうえ大宮総合車両センターで実施されています。電化開業時から30年にわたって使用されていた前面部に特徴のある205系500番台もついに置き換えとなってしまうようです。

国府津車両センターに新たに配属されるE131系は同系列で初めての4両固定編成で、外観上の塗装は前面部・側面部ともに広大な湘南の海と波の水しぶきをイメージした濃淡の青色2色を用いており、前面部は波の水しぶきをイメージした水玉模様が配置されます。なお前面部の外周は0番台・80番台では白色でしたが、相模線向けの区分番台では青色となるようです。基本的に内房線木更津以南、外房線上総一ノ宮以南、鹿島線で運用されている2両固定編成の0番台・80番台をベースに総合車両製作所新津事業所(ただし国府津車両センターに近いのは新津事業所ではなく横浜事業所であるため、そこの可能性もあり得る)で製造されるものと思われます。内装は0番台・80番台とは異なり、トイレなしのオールロングシートになるものと思われます。電動車と付随車の割合(MT比)は4M4Tですが編成はクモハE131形+サハE131形+モハE131形+クハE130形(※予想です)の組成になるものと思われます。線路モニタリング装置も搭載されるため、クハまたはサハへの搭載が考えられそうです。なおE131系初の4両固定編成のため電気連結器は装備されないほか、制御装置にSiC素子を採用、各車両へのフリースペース設置、半自動ドアスイッチ、車外スピーカー、自動放送装置など0番台と同じ仕様が踏襲されるものと思われます。

導入数は4両12編成(48両)ということで、現行の205系500番台よりも1編成分(4両)少ないですね。運用数の削減やワンマン運転に向けた準備と関係していそうです。実車両の登場が楽しみですが、置き換えられる205系500番台の今後が気になりますね。一応全13編成の記録はとってありますが、いずれにしても205系500番台の記録は進めておきたいところです。E131系に置き換えられるため廃車除籍が予想されますが、205系500番台は半自動ドアスイッチが設置されていることを考えると、譲渡ということも考えられますね。

なお新型車両のE131系は小山車両センター(宮ヤマ)所属の205系600番台で運用されている宇都宮線(小山~黒磯間)・日光線(宇都宮~日光間)向けに導入することも発表されました。こちらは205系600番台の4両固定編成とは異なり、1編成あたり3両固定編成(クモハE131形+モハE131形+クハE130形)とし、0番台・80番台と同じく車椅子対応洋式トイレを設置し、相模線向けとは異なり電気連結器を装備して2編成併結で6両編成で運用することが考慮されます。205系600番台より3編成多い15編成(45両)を投入して205系を置き換えていくものと思われます。しかしながら導入両数は45両と3両固定編成となるE131系の1編成分少ないですが、205系と比べて1編成あたり1両減ることと、ワンマン運転を行うことを考慮してE131系の導入数を増やしたものと思われます。こちらは2022年ダイヤ改正前後の営業運転開始を予定しています。