2025年2月25日、東急電鉄大井町線の9000系9005F(5両固定編成)が長津田車両工場に自走回送され入場しました。同編成は20日の平日113運用(溝0949←大0919・緑の各駅停車)を最後に運用を離脱していて、すでにドアステッカー類が撤去されているため、西武鉄道への譲渡を含めた動きが注目されています。
▲2013年まで東横線、同年以降から大井町線で活躍した9000系9005Fがついに運用を完全離脱した。2025年度からの西武鉄道譲渡に向けた動きと思われる。なおドアステッカー類は5号車の九品仏(OM-11)でのドアカット関連を除いて撤去されている。.JPG)
▲9000系の後継として6020系7両固定編成をベースとした、5両固定編成の新型車両が総合車両製作所横浜事業所で新製されている。5両固定編成は9000系や元2000系を置き換える数となるので、15編成以上は確実か。
9000系9005Fの新製配置は東横線元住吉検車区で、9001F・9010Fとともに2013年3月のダイヤ改正(東京地下鉄副都心線との相互直通運転開始)まで自社の東横線と相互直通運転先の横浜高速鉄道みなとみらい線で運用されていました。東横線での運用を終了したあと転用改造で大井町線に正式に転配され(長津田検車区に転属)、運用離脱する2025年2月20日まで大井町線の青各駅停車・緑各駅停車を中心に運用を続けてきました。東横線では新製から約25年間、大井町線では約12年間の活躍でした。今回運用離脱となった9005Fは西武鉄道への譲渡第1弾になるものと思われます。なお同編成の車内は木目調で東横線から最後の方に転用されたこともあってか、列車番号表示器が白色LEDに更新されることはありませんでした。入場後にクハ9005とデハ9205、デハ9405、デハ9605とクハ9105に分割されて部品取りが行われていますので、譲渡の際にどのような動きを見せるのか不透明ですね。
なお西武鉄道には元小田急電鉄8000形を譲受し転用改造を施した国分寺線専用の8000系が国分寺線以外の路線で試運転を続けています。東急電鉄9000系でも譲受が行われる予定で、こちらは8000系と異なり、多摩川線・多摩湖線・狭山線・秩父線向けに導入される見込みとなっています。なお多摩湖線などで池袋線系統から転用された9000系が4両固定編成で運用されており、東急電鉄9000系を譲受すると、系列名が被ってしまいます。東急電鉄からの譲受車両の系列名をどうするのか、今後の状況がいささか気になるところです。