2022年6月16日

【東海道線での運用経験あり】東日本旅客鉄道E217系横クラY-3編成が長野総合車両センターに配給輸送される

2022年6月15日、東日本旅客鉄道鎌倉車両センターに所属するE217系横クラY-3編成(クハE217-3以下11両)がEF64形1030号機に牽引され、所属先から南武線経由で長野総合車両センターへ配給輸送されました。廃車解体処分のためと思われます。
▲E217系横クラY-3編成(写真左側)がEF64形1030号機に導かれ帰らぬ旅へ。同編成は湘南新宿ライン増発によるE217系の余剰で2006年3月から2015年2月まで一貫して東海道線で運用されていたことがあり、東海道線仕様のまま制御装置更新工事を受けた唯一の基本編成だった。なお旅客用扉には東海道線時代に貼付されたドアステッカーが残っていた。
▲この編成は新製当初から国府津車両センター転属を経て鎌倉車両センターに復帰するまで『F-03編成』を名乗っていた(東海道線時代はサハE217-3以外の10両が該当)。『F-03』の編成番号は現在ではE235系1000番台の横クラF-03編成として引き継がれている。

この編成は2006年3月から2015年2月まで一貫して東海道線東京(JT-01)~熱海(JT-21)間の限定で普通列車を中心に、一部快速アクティーや通勤快速(現在は消滅)でも運用されていたことがあり、2008年3月以降は現在のE233系3000番台横コツE-01編成+横コツE-51編成、横コツE-02編成+横コツE-52編成と共通運用となっていました(当時は編成番号にハイフンはなく、E233系3000番台も固定運用とされ、横コツE-03編成(当時は東チタNT1編成)以降の編成とは別運用。上野東京ライン開業前の2014年にE217系と運用が分離される)。しかもE217系では東海道線仕様のままで制御装置更新工事を受けた唯一の基本編成でもあります(横クラY-1編成・横クラY-2編成は国府津車両センターから一度復帰する際に制御装置更新工事を受けている)。同系列のなかで東海道線での運用履歴が長いため、自動放送は2015年に鎌倉車両センターに復帰するときに設置されています。このため同編成の自動放送使用はわずか7年と短いですね。東海道線で運用されたことのある編成および11号車のクハE217形0番台に電気連結器をもつ編成の廃車はこれが初めてとなります。これでE217系の廃車は基本編成15編成・付属編成13編成となりました。

E235系1000番台のグリーン車2編成分(サロE235-1019+サロE234-1019、サロE235-1020+サロE234-1020・横クラF-19編成・横クラF-20編成の分)が総合車両製作所横浜事業所から総合車両製作所新津事業所まで輸送されている事情から、基本編成の廃車は今後も出ることが予想されます。これで残るE217系は11両36編成(396両)と4両33編成(132両)の合計528両となります。ただE235系1000番台の横クラJ-15編成以降の付属編成が出場していませんので、付属編成の増備も並行してもらいたいものです。

【E217系の在籍状況】※2022年6月15日現在
 在籍両数(全体)…528両 廃車除籍(全体)…217両
 基本編成(11両)…36編成(−1) 付属編成(4両)…33編成(±0)
 廃車除籍(11両)…15編成(+1) 廃車除籍(4両)…13編成(±0)
【E235系1000番台の在籍状況】※2022年6月15日現在
 在籍両数(全体)…243両
 基本編成(11両)…17編成 付属編成(4両)…14編成
 ※現在製造中の車両は含まない