2022年6月4日

【就役30年】西武鉄道6000系6101Fに『6000系デビュー30周年記念』ヘッドマーク掲出

2022年6月4日、西武鉄道新宿線・拝島線で運用されている玉川上水車両基地所属の6000系6101Fに『6000系デビュー30周年記念』ヘッドマークが掲出され、同日開催の武蔵丘車両検修場公開の貸切列車で池袋線池袋(SI-01)~武蔵丘車両検修場間を走行しました。
▲就役30周年を迎えた6000系6101Fがヘッドマークを掲出し、通常では走行しない池袋線を疾走した。
▲6000系6101Fを貸切列車で池袋線を走らせた代わりにアルミ車体の6158Fが通常では走行しない新宿線を走行した。6158Fは唯一1998年度製造のこの系列のラストナンバーである。

就役30周年ヘッドマークを掲出した6101Fは1992年6月のデビュー当時に現在の新宿線ではなく池袋線での営業運転を経験しています。新宿線での6000系デビューは1994年8月からということで、同系列のステンレス車0番台は在籍する全15編成が池袋線での営業運転を経験しています(つまり新宿線の6102Fもデビュー当初は池袋線だった)。なおアルミ車は6151Fだけが逆に新宿線での営業運転を経験していますが、それ以外の編成はありませんので、6158Fでは乗客を乗せて新宿線を走行するのはおそらく初めてと思われます。なお6000系6101F・6102F以外の編成は玉川上水車両基地で何らかの作業や改造工事を受ける場合のみ新宿線を走行することがあるため、アルミ車の新宿線への入線は玉川上水車両基地に入出場する場合だけとなっています。池袋線に所属する編成は全編成が制御装置を更新し、6157Fが東芝製(PMSM・IGBT素子)である以外は三菱電機製(SiC素子)となっており、制御装置未更新の6101F・6102Fの今後が気になるところです。

西武鉄道では黄色い電車の代表でもある2000系の置き換えのため40000系(転換クロスシート車・ロングシート車)を導入していますが、それでも2000系の完全な置き換えには至らずVVVFインバータ制御車両も他の大手私鉄と比べると少ない割合となっており(廃車は進んでいるが新101系やVVVFインバータ制御ではない4000系も当然ながらいる)、他社からのVVVFインバータ制御車両を譲り受けること(西武鉄道独自の呼称でサステナ車両)を明らかにしていますので、今後は2000系の置き換えに他社で役目を終える車両を導入するというのは大手私鉄では非常に珍しいことです。今年度も導入が予定されている40000系は10両固定編成ですから基本的には準急以上の優等種別や地下鉄直通運用がメインで、池袋線から多摩湖線に転用された9000系のように新101系や2000系を置き換えられるような短い編成でかつ将来的なワンマン運転に対応できる車両(サステナ車両)の導入は大きな課題ともいえそうです。