2020年12月21日

【終電繰り上げに注意】小田急電鉄が2021年3月13日実施のダイヤ改正の概要を発表

2020年12月18日、小田急電鉄が2021年3月13日に実施する予定のダイヤ改正の概要を発表しました。このダイヤ改正では以前の記事でご紹介した終電時刻の繰り上げおよび初電時刻の繰り下げがメインとなっています。このためこの記事ではその詳細のおさらいという意味も込めて紹介します。初電および終電以外の時間帯の変更とロマンスカーの時刻変更や車種変更などはないため、【一般列車】と【その他】で分けていますのでご了承ください。

【一般列車】
▲大半の優等種別列車に充当される2代目5000形。運用によっては各駅停車中心での運用もある。この形式が追加投入されたことで1000形の元1081Fの6両、1054F・1068F・1751F、8000形8255Fが置き換えられ廃車除籍処分となっている。
▲主力車両の3000形は6両固定編成が26編成と多いが10両固定編成も数を増やし、現在は12編成となっている。逆に8両固定編成は8編成のみとなっている。もともと10両固定編成は元6両固定編成(90番代)と元8両固定編成(80番代)を改造しているためである。

一般列車では終電の繰り上げおよび初電の繰り下げが実施されます。区間別では小田原線の新宿(OH01)~成城学園前(OH14)間は下りのみ約10分(上りは概ね変更なし)、成城学園前~向ケ丘遊園(OH19)間は下りで約10分、上りで約20分、向ケ丘遊園~町田(OH27)間は上下とも約20分、町田~小田原(OH47)間は下りで約20分、上りで約15分、多摩線では下りで約20分(上りは概ね変更なし)、江ノ島線では上下とも約10分の繰り上げ(※これらの繰り上げ時分はあくまで目安です)となることは以前の記事でご紹介した通りです。

ここでは平日ダイヤにおける上下線の一部主要駅発の終電の時刻種別行先を表記していますので、現行の時刻表やプレスリリースに掲載された新たな時刻表と照らし合わせながら確認しましょう。まずは下り列車です。新宿発の最終列車行先は小田原行きや本厚木(OH34)行きのほかに途中駅で種別が変わる列車を含むと海老名(OH32)行きや相武台前(OH30)行き、相模大野(OH28)行き、新百合ヶ丘(OH23)行き、向ケ丘遊園(OH19)行き、成城学園前行き、経堂(OH11)行きなどがあります。江ノ島線では片瀬江ノ島(OE16)行きと大和(OE05)行きがあります。多摩線は唐木田(OT07)行きのみとなっています(唐木田行き最終列車は新宿からの直通列車)。なお相武台前行きはここでは記述しておりません。

【新宿発の小田原線列車】※いずれも発車時刻と列車番号は平日現行ダイヤのものです。
小 田 原 行き最終…23時42分発の3081レ(平日E28運用)
本 厚 木 行き最終…24時08分発の1299レ6765レ(平日E23運用)
海 老 名 行き最終…24時20分発の1301レ6767レ(平日E33運用)
相 模 大 野 行き最終…24時38分発の1303レ6769レ(平日E12運用)
新百合ヶ丘 行き最終…24時25分発の6419レ(平日B23運用)
向ケ丘遊園 行き最終…24時39分発の6229レ(平日B24運用)
経   堂 行き最終…24時53分発の6231レ(平日E24運用)

【相模大野発の江ノ島線列車】
片瀬江ノ島 行き最終…24時17分発の5329レ(平日A32運用) ※3081レ(平日E28運用)から接続
大   和 行き最終…24時39分発の5331レ(平日A39運用) ※1297レ(平日E31運用)から接続

【新百合ヶ丘発の多摩線列車】
唐 木 田 行き最終…25時06分発の7907レ(平日B27運用) ※新宿24時09分発

【新宿発の小田原線列車(改正後)】
小 田 原 行き最終…23時22分発快速急行(小2450←宿2322)
本 厚 木 行き最終…23時46分発急行→各駅停車(厚2441←宿2346)
海 老 名 行き最終…24時00分発急行→各駅停車(海2450←宿2400)
相 模 大 野 行き最終…24時15分発急行→各駅停車(大2455←宿2415)
新百合ヶ丘 行き最終…24時16分発各駅停車(百2459←宿2416)
向ケ丘遊園 行き最終…24時25分発各駅停車(向2458←宿2425)
経   堂 行き最終…24時43分発各駅停車(経2500←宿2443)

【相模大野発の江ノ島線列車(改正後)】
片瀬江ノ島 行き最終…24時17分発各駅停車(江2459←大2417) ※厚2432←宿2333から接続
大   和 行き最終…24時39分発各駅停車(和2437←大2426) ※厚2441←宿2346から接続

【新百合ヶ丘発の多摩線列車(改正後)】
唐 木 田 行き最終…24時45分発各駅停車(唐2459←宿2348) ※新宿23時48分発

小田原行き最終と海老名行き最終は現行ダイヤよりも約20分、本厚木行き最終は現行ダイヤよりも約22分、相模大野行き最終は現行ダイヤよりも約23分、向ケ丘遊園行き最終は現行ダイヤよりも約7分、経堂行き最終は現行ダイヤよりも約10分の繰り上がりとなります。このため新宿発の最終列車発車時刻は24時43分発となります。なお向ケ丘遊園行き最終については現行ダイヤよりも約7分の繰り上がり(新宿23時32分発になる)と記述しましたが、これは新宿23時32分発の列車が東京地下鉄千代田線からの直通列車以外では初設定となる『急行 成城学園前』(10両編成で運転)であり、それに乗ると経堂で向ケ丘遊園行き最終列車に接続をとるためです。なお向ケ丘遊園行き最終列車自体の新宿発車時刻は約14分の繰り上がりとなっています。

江ノ島線では片瀬江ノ島(OE16)行き最終列車自体の繰り上げはありませんが、新宿発基準では乗り継ぎを挟んで現行のパターンと比較すると約9分繰り上がっています。これは小田原線からの接続列車が小田原行き最終快速急行(現行)から本厚木行き最終列車の1本前の各駅停車(新宿23時33分発、相模大野で急行から種別変更)との接続に変更されるためです。大和(OE05)行き最終列車は発車時刻が約13分の繰り上がりですが、新宿発基準では乗り継ぎを挟んで現行パターンを比較すると約11分繰り上がっています。これは小田原線からの接続列車が本厚木行き急行(現行)から本厚木行き最終各駅停車(新宿23時46分発、相模大野で急行から種別変更)との接続に変更されるためです。

多摩線では唐木田(OT07)行き最終列車は新宿発の直通列車で設定がありますが、約20分の繰り上がりとなります。その列車の新宿発は改正後は23時48分発ですが、それを仮に逃したとしても新宿24時00分発の海老名行き最終列車(急行、相模大野で各駅停車に種別変更)に乗れば成城学園前で唐木田行き最終列車と接続となるため(登戸(OH18)では海老名行き急行が先着)、乗り継ぎで唐木田まで到達できます。

【小田原発の小田原線列車】
新   宿 行き最終…23時04分発の1298レ(平日E12運用) ※5329レ(平日A32運用)に接続
経   堂 行き最終…23時15分発の6808レ(平日A44運用) ※6704レ(平日E71運用)に接続)
成城学園前 行き最終…23時36分発の6706レ(平日A22運用)
町   田 行き最終…24時03分発の6812レ(平日A35運用)
※注意…6808レは本厚木行き。ただし本厚木での乗り継ぎで経堂まで移動できる。

【片瀬江ノ島発の江ノ島線列車】
町   田 行き最終…24時04分発の5330レ(平日A41運用)
相 模 大 野 行き最終…24時25分発の5332レ(平日A21運用)
※注意…下記の各駅へ移動するには片瀬江ノ島発のこれらの列車に乗車してください。
経堂以東(~新宿)…23時10分発の5320レ(平日A42運用) ※1298レ(平日E12運用)と接続
成城学園前~経堂…23時40分発の5326レ(平日A34運用) ※6704レ(平日E71運用)と接続
町田~成城学園前…23時53分発の5328レ(平日A20運用) ※6706レ(平日A22運用)と接続

【唐木田発の多摩線列車】
新百合ヶ丘 行き最終…24時06分発の7808レ(平日A13運用)
※注意…下記の各駅へ移動するには唐木田発のこの列車に乗車してください。
新百合ヶ丘~新宿…23時45分発の7806レ(平日E32運用) ※1298レ(平日E12運用)・6700レ(平日E24運用)と接続

【小田原発の小田原線列車(改正後)】
新   宿 行き最終…23時04分発急行(小2304→宿2432)
経   堂 行き最終…23時15分発各駅停車(小2315→厚2358) ※本厚木で乗り継ぎ
成城学園前 行き最終…23時15分発各駅停車(小2315→厚2358) ※本厚木で乗り継ぎ
町   田 行き最終…23時49分発各駅停車(小2349→町2450)
※注意…23時15分発は本厚木行き。ただし本厚木での乗り継ぎで経堂まで移動できる(厚2401→経2453)。

【片瀬江ノ島発の江ノ島線列車(改正後)】
町   田 行き最終…23時53分発各駅停車(江2353→町2441)
相 模 大 野 行き最終…24時18分発各駅停車(江2418→大2500)
※注意…下記の各駅へ移動するには片瀬江ノ島発のこれらの列車に乗車してください。
経堂以東(~新宿)…23時10分発各駅停車(江2310→大2354) ※小田原線急行と接続
経堂までの各駅…23時30分発各駅停車(江2330→大2415) ※小田原線各駅停車と接続

【唐木田発の多摩線列車(改正後)】
新百合ヶ丘 行き最終…24時06分発各駅停車(唐2406→百2420)
※注意…下記の各駅へ移動するには唐木田発のこの列車に乗車してください。
新百合ヶ丘~新宿…23時45分発各駅停車(唐2345→百2459) ※小田原線急行・各駅停車に接続

一方の上り列車の場合、小田原線小田原発では新宿行き最終列車が繰り上げなし(現行通り)ですが、それ以外の行先列車が繰り上がります。小田原発成城学園前行きの各駅停車が廃止されますが、23時15分発の本厚木行きであれば、同駅で乗り継げば経堂の各駅まで移動できます。このため成城学園前へ移動する際には小田原23時15分発に乗って本厚木で乗り継ぎとなります。小田原発の最終列車は23時49分で最後となるので注意してください。

江ノ島線片瀬江ノ島発では経堂以東への時刻繰り上げはありません。ただし経堂以東の各駅へ移動する場合は片瀬江ノ島23時10分発の各駅停車に(相模大野で急行と接続)、経堂の各駅までであれば片瀬江ノ島23時30分発の各駅停車(相模大野で各駅停車と接続)に乗る必要があります。このために経堂までの各駅へ移動するまでの時刻が繰り上がりとなります。多摩線の唐木田発では繰り上げはありませんが、新宿の各駅まで移動する場合は23時45分発の各駅停車に乗車するようにしましょう。

一方で初電についても繰り下げが実施されます。現在の各駅の初電を確認しましょう。繰り下げが実施されるのは小田原線小田原~新松田間の上り、相模大野~向ケ丘遊園間の上り、経堂~新宿間の上り、相模大野~新松田間の下り、江ノ島線大和~相模大野間の上り、多摩線の上りとなっています。いずれも現行ダイヤと比較して江ノ島線が約15分、経堂~新宿間の上りと相模大野~新松田間が約5分、それ以外は約10分の繰り下げとなります。

【小田原発の初電】
《上り》4時45分発の1000レ(→3000レ)(平日E23運用)
※ただし足柄(OH46)~栢山(OH43)間は4時49分発の7000レ(平日A20運用)

【新松田発の初電】
《上り》4時56分発の(1000レ→)→3000レ(平日E23運用)
《下り》5時22分発の7001レ(平日A20運用)

【伊勢原(OH36)発の初電】
《上り》5時16分発の(1000レ→)→3000レ(平日E23運用)
《下り》5時13分発の6801レ(平日A43運用)

【本厚木発の初電】
《上り》5時16分発の6000レ(平日C14運用)
※東京地下鉄千代田線・東日本旅客鉄道常磐線直通我孫子(JL-30)行き
《下り》5時06分発の6801レ(平日A43運用)

【海老名発の初電】
《上り》4時55分発の6752レ1202レ(平日E24運用)
《下り》5時01分発の6801レ(平日A43運用)

【相模大野発の初電】
《上り》4時45分発の6750レ1200レ(平日E70運用)
《下り(小田原線)》4時50分発の6801レ(平日A43運用)
《下り(江ノ島線)》4時55分発の5101レ(平日A36運用)

【町田発の初電】
《上り》4時47分発の6750レ1200レ(平日E70運用)
《下り》5時03分発の6803レ(平日E38運用・厚0522←町0503)

【大和発の初電】
《上り》4時55分発の5100レ(平日A40運用) ※1番ホーム発
《下り》5時05分発の5101レ(平日A36運用)

【片瀬江ノ島発の初電】
《上り》4時54分発の5102レ(平日A33運用)

【新百合ヶ丘発の初電】
《上り》4時50分発の6400レ(平日B18運用) ※6番ホーム発
《下り(小田原線)》5時08分発の6501レ(平日B24運用) ※1番ホーム発
《下り(多摩線)》5時42分発の7601レ(平日A15運用)

【唐木田発の初電】
《上り》4時43分発の7900レ(平日B28運用)

【向ケ丘遊園発の初電】
《上り》4時57分発の6400レ(平日B18運用)
《下り》5時11分発の6503レ(平日E25運用)

【成城学園前発の初電】
《上り》4時53分発の6202レ(平日E71運用)
《下り》5時02分発の6503レ(平日E25運用)

【経堂発の初電】
《上り》4時49分発の6200レ(平日E72運用)
《下り》4時53分発の6503レ(平日E25運用)

【新宿発の初電】
《下り》5時00分発の6505レ(平日B26運用)

一方では繰り下げが実施される初電(一番列車)は駅によって異なりますが、基本的には各駅停車が多いです。ただし本厚木と厚木(OH33)の各駅は上りが東京地下鉄千代田線直通列車(6000レ(平日C14運用、我孫子行き))、小田原・開成(OH42)の上りは急行、新松田~愛甲石田(OH35)間の各駅上りは快速急行となっています(ただし新松田で種別格上げのある同一列車である1000レ3000レ(平日E23運用))。これがどうなるのか見ていきます。

【小田原発の初電(改正後)】
《上り》4時54分発各駅停車(小0454→松0508)
※足柄(OH46)~開成間もこの列車となる

【新松田発の初電(改正後)】
《上り》4時55分発快速急行(松0455→宿0610) ※4番ホーム発(予想)
《下り》5時23分発各駅停車(小0538←松0523)

【伊勢原発の初電(改正後)】
《上り》5時17分発快速急行(松0455→宿0610)
《下り》5時18分発快速急行(小0548←海0507)

【本厚木発の初電(改正後)】
《上り》5時16分発各駅停車(厚0516→上0631) ※千代田線直通列車
《下り》5時07分発各駅停車(伊0514←海0503)

【海老名発の初電(改正後)】
《上り》4時55分発各駅停車→急行(海0455→宿0551)
《下り》5時03分発各駅停車(伊0514←海0503)

【相模大野発の初電(改正後)】
《上り》4時55分発各駅停車→急行(大0455→宿0538)
《下り(小田原線)》4時54分発各駅停車(厚0513←大0454)
《下り(江ノ島線)》4時55分発各駅停車(江0538←大0455)

【町田発の初電(改正後)】
《上り》4時58分発各駅停車→急行(大0455→宿0538)
《下り》5時06分発各駅停車(小0607←町0506)

【大和発の初電(改正後)】
《上り》5時10分発各駅停車(和0510→大0522) ※1番ホーム発
《下り》5時08分発各駅停車(江0538←大0455)

【片瀬江ノ島発の初電(改正後)】
《上り》4時54分発各駅停車(江0454→大0536)

【新百合ヶ丘発の初電(改正後)】
《上り》5時00分発各駅停車(百0500→宿0546) ※6番ホーム発
《下り(小田原線)》5時08分発各駅停車(厚0538←百0508) ※1番ホーム発
《下り(多摩線)》5時42分発各駅停車(唐0556←百0542)

【唐木田発の初電(改正後)】
《上り》4時55分発各駅停車(唐0455→宿0558)

【向ケ丘遊園発の初電(改正後)】
《上り》4時58分発各駅停車(向0458→宿0533)
《下り》5時11分発各駅停車(伊0558←経0457)

【成城学園前発の初電(改正後)】
《上り》4時55分発各駅停車(成0455→宿0518)
《下り》5時02分発各駅停車(伊0558←経0457)

【経堂発の初電車(改正後)】
《上り》4時54分発各駅停車(経0454→宿0511)
《下り》4時57分発各駅停車(伊0558←経0457)

【新宿発の初電車(改正後)】
《下り》5時00分発各駅停車(松0638←宿0500)

これを見てみると、ほとんとが各駅停車であるのに対し、伊勢原発を見るとなんと上下とも初電が快速急行となっています。これは伊勢原~渋沢(OH40)間の各駅が該当していますね。上りが快速急行になることは想定済みでしたが、下りの初電が快速急行になるのは初めてのことです。なお海老名~愛甲石田間は快速急行の前に伊勢原行き各駅停車が初電として設定されているため、下り初電が快速急行となっているのは伊勢原~渋沢間各駅となっていますので、結果的にこの区間は上下とも初電が快速急行となっています。下りの町田発は本厚木行きから小田原行きに変更された形ですが、現行では町田発の下り初電は10両編成となっているため、いずれは6両編成に変更となりそうです。伊勢原~渋沢間の下り初電が快速急行に変更になるということで、いずれも10両編成の初電となりそうです。

それ以外の細かいところでは2019年10月の台風19号の影響で秦野(OH39)~新松田間で運転を見合わせたときに見られた『快速急行 伊勢原』が新宿22時30分発として定期列車として初めて登場します(予想・伊2323←宿2230)。『急行 伊勢原』は新宿発および千代田線からの直通列車で設定はありますが、『快速急行 伊勢原』は定期列車で初設定です。ちなみに本厚木のダイヤ改正後の22時台は急行が伊勢原行きと小田原行き、快速急行が小田原行き(22時台の2本のうち1本は新松田で急行に種別変更の列車がある)、ロマンスカーが秦野行き、23時台以降は急行と快速急行1本が伊勢原行き、それ以外の快速急行(新松田で急行に種別変更の列車がある)と各駅停車は小田原行きとなっているのが面白いですね。

【その他】
▲ロマンスカーの車内販売サービスが3月12日で最後に。ロマンスカーの車内販売の歴史は1949年に遡る。ロマンスカー車内で提供されるシートサービスは『走る喫茶室』と呼ばれ、多くの人たちに愛された。2005年から2016年まで“VSE”で同様のサービスを行っていた。

これ以外ではロマンスカーの一部『はこね』で実施されていた車内販売を2021年3月12日で廃止します。これは新型コロナウィルスの影響により利用者減少に伴う売上減少や、各駅の売店(コンビニを含む)の売り場が充実しているために事前に購入して乗車してくることを踏まえたものです。ロマンスカー車内販売の歴史は1949年に始まって約72年、1949年から1995年にかけてと2005年から2016年にかけてロマンスカー車内におけるシートサービスが提供されていました。後者はロマンスカー“VSE”50000形で行われていましたね。現在では現役全車種ともにワゴンによる車内販売サービスを行っていますが、新型コロナウィルスの影響から一部の『はこね』に限定されており、“EXE/EXEα”30000形と“MSE”60000形には車内販売スペースがある一方で車内販売サービスのない列車では3号車と9号車に自動販売機が設置されているのみとなっています。かつて東海旅客鉄道新幹線の700系およびN700系0番台(初代・当時の2000番台改造前)では自動販売機が設置されていたものの、現在はすべて撤去されており、N700系1000番台(N700A)や2代目N700系0番台(N700S)には設置されていません。いずれはロマンスカーでも将来的に自動販売機撤去の可能性があるのかどうか、心配されます。ロマンスカーでの『はこね』といえばワゴンによる車内販売が当たり前だったので、廃止は正直言って寂しいです。ロマンスカー“LSE”7000形7004Fによる団体専用列車に乗ったときに、車内販売で“LSE”のキーホルダーが売られていたので、乗車記念に購入した思い出があります。ロマンスカーの車内販売は約72年の歴史に幕を下ろすことになります。