2020年12月17日

【ほぼ全路線で実施】東急電鉄が2021年3月ダイヤ改正での終電繰り上げを発表

2020年12月16日、東急電鉄が2021年3月実施のダイヤ改正にて横浜高速鉄道こどもの国線を除く全線で終電の繰り上げを実施することが発表されました。路線別に見ていきます。

【東横線】
▲東横線と乗り入れ先路線で運用される5000・5050系。

東横線の終電は渋谷(TY-01,DT-01,F-16,Z-01)発では東京地下鉄副都心線方面からの直通列車が多いですが、24時台は24時07分発の元町・中華街(MM06)に行く最終列車を除き、線内完結の列車となっています。横浜(TY-21,MM01)行き終電は現行と比較して平日で約26分、土曜休日で約7分の繰り上がりとなり、2021年のダイヤ改正以降の平日の24時台は最遠でも菊名(TY-16)までとなります。菊名行き終電は現行と比較して平日で約29分、土曜休日で約12分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日とも24時08分発となります。元住吉(TY-12)行き終電は現行と比較して平日で約26分、土曜休日で約14分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日とも24時21分発となります。一方の横浜発では大半が元町・中華街始発の列車ですが、優等種別を含めて副都心線方面に直通しない線内完結列車となっています。24時台は通勤特急渋谷行き1本、武蔵小杉(TY-11,MG-11)止まりの急行が3本(うち最終1本は横浜始発)あります。渋谷行き終電は現行と比較して平日で約32分、土曜休日で約21分の繰り上がりとなり、2021年のダイヤ改正以降の24時台は最遠でも武蔵小杉までとなります。元住吉行き終電は現行と比較して平日で約28分、土曜休日で約14分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに24時23分発となります。現行ダイヤでは横浜発の最終列車は元住吉行きですが、今度のダイヤ改正では横浜発の最終列車は菊名行きとして設定されるようです。新たに設定される菊名行き終電は現行の元住吉行き終電と比較する形になりますが、平日で約22分、土曜休日で約8分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに24時29分発となります。平日の渋谷行き終電の繰り上がり幅が最も大きいため、横浜方面から新丸子(TY-12)~渋谷間の各駅へ終電で移動する際には十分注意しましょう。

また相互直通運転を実施している横浜高速鉄道みなとみらい線でも終電の繰り上げが実施され、横浜発では東横線方面からの直通列車で、元町・中華街行き終電は現行と比較して平日で約23分、土曜休日で約13分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに24時26分発となります。一方の元町・中華街発の終電はすべて東横線直通列車で、渋谷行き終電は現行と比較して平日で約33分、土曜休日で約22分の繰り上がり、武蔵小杉行き終電は現行と比較して平日で約19分、土曜休日で約20分の繰り上がり、元住吉行き終電は現行と比較して平日で約28分、土曜休日で約15分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに24時14分発となります。現行ダイヤでは横浜発の最終列車は元住吉行きですが、今度のダイヤ改正では横浜発の最終列車は菊名行きとして設定されるようです。新たに設定される菊名行き終電は現行の元住吉行き終電と比較する形になりますが、平日で約23分、土曜休日で約10分の繰り上がりとなります。渋谷行き終電の繰り上がり幅が最も大きいため、元町・中華街方面から新丸子(TY-12)~渋谷間の各駅へ終電で移動する際には十分注意しましょう。

【田園都市線】
▲田園都市線の8500系と2020系。8500系は2020系により置き換えが進められている。

田園都市線の終電は渋谷発では東京地下鉄半蔵門線方面からの直通列車が多いですが、24時台は渋谷始発が2本だけあります。中央林間(DT-27)行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約23分の繰り上がりとなり、23時52分発となります。このためダイヤ改正以降の24時台は最遠でも長津田(DT-22)までとなります。長津田行き終電は現行と比較して平日で約22分、土曜休日で約15分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに24時10分発になります。鷺沼(DT-14)行き終電は現行と比較して平日で約17分、土曜休日で約18分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに24時25分発となります。この列車は平日よりも土曜休日の終電の繰り上がり幅が大きいですね。一方の中央林間発ではすべて線内完結列車であり、現行ダイヤでは24時台は最遠でも二子玉川(DT-07,OM-15)までとなっています。渋谷行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約18分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに23時36分発になります。これ以降は最遠でも二子玉川までとなります。二子玉川行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約18分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに23時55分発となります。そのためダイヤ改正以降の24時台は最遠でも鷺沼までとなります。鷺沼行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約10分の繰り上がりとなり、いずれも24時13分発となります。長津田行き終電は現行と比較して平日で約20分、土曜休日で約23分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに24時32分発となります。この列車も平日よりも土曜休日の終電の繰り上がり幅が大きいです。

【目黒線】
▲目黒線のニューフェイスで少数派の3020系。主力車両は3000系である。

目黒線の終電は目黒(MG-01,N-01,I-01)発ではすべて東京地下鉄南北線または東京都交通局三田線からの直通列車です。日吉(TY-13,MG-13)行き終電は現行と比較して平日で約15分、土曜休日で約12分の繰り上がり、武蔵小杉行き終電は現行と比較して平日で約9分、土曜休日で約11分の繰り上がり、奥沢(MG-07)行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約13分の繰り上がり、いずれも24時30分発となります。武蔵小杉行きだけ平日よりも土曜休日の繰り上がり幅が大きいです。一方の目黒行き終電は変更なし(現行どおり)、奥沢行き終電のみ現行と比較して平日・土曜休日ともに約16分の繰り上がりとなり、いずれも24時29分発となります。

【大井町線】
▲大井町線の各駅停車はすべて9000・9020系(9020系は2000系のリニューアル改造車)で運転される(写真の2000系2003Fは現在は9020系9023Fに改造済みである)。

大井町線の終電はほとんどが田園都市線の二子新地(DT-08)・高津(DT-09)を通過する緑各駅停車です。溝の口(DT-10,OM-16)行き終電(現行ダイヤでは溝の口行きではなく田園都市線直通の鷺沼行き)は現行と比較して平日で約15分、土曜休日で約13分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに24時05分発となります。現在のダイヤでは溝の口を超えて田園都市線に直通する鷺沼行きの青各駅停車(二子新地・高津にも停車の各駅停車)となっていますが、行先短縮があるのか注目されます。そのあとの二子玉川行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約15分の繰り上がりとなり、いずれも24時18分発となります。一方で大井町(OM-01)行き終電は現行と比較して平日で約11分、土曜休日で約13分の繰り上がりとなり、平日・土曜休日ともに24時17分発となります。大井町行きは土曜休日の繰り上がり幅が大きいですが、これで平日と土曜休日の発車時刻が同じになった形です。

【池上線・多摩川線】
▲池上線・多摩川線は7000系または1000系(1500番台を含む)で運転されている。雪が谷検車区が途中にあるため、池上線の最終列車は五反田(IK-01)・蒲田(IK-15,TM-07)発ともに雪が谷大塚(IK-09)発着となっている。

池上線の終電は全線通し運転と雪が谷大塚発着の2種類があります。五反田発では蒲田行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約9分の繰り上がりとなり、いずれも24時18分発となります。雪が谷大塚行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約13分の繰り上がりとなり、いずれも24時33分発となります。蒲田発では五反田行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約12分の繰り上がりとなり、ともに24時14分発となります。雪が谷大塚行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約8分の繰り上がりとなり、ともに24時33分発となります。五反田発、蒲田発の雪が谷大塚行き終電がどちらも24時33分発で揃うのは珍しいですね。

多摩川線の終電は運転区間が短いため全線通し運転の列車(駅に掲示の時刻表で確認できるが一部は折り返しが池上線列車で、池上線直通列車とも考えられる)であり、到着後はホームに留置となります。蒲田発多摩川(TY-09,MG-09,TM-01)行き終電は現行と比較して平日で約15分、土曜休日で約7分の繰り上がりとなり、いずれも24時32分発になります。多摩川発蒲田行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約8分の繰り上がりとなり、いずれも24時33分発となります。

【世田谷線】
世田谷線の終電は全線通し運転と上町(SG-06)発着があります。三軒茶屋(DT-03,SG-01)発では下高井戸(SG-10)行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約24分の繰り上がりとなり、いずれも24時12分発となります。上町行き終電は現行と比較して平日のみ約14分の繰り上がりとなり(土曜休日は繰り上げなし)、平日・土曜休日ともに24時38分発となります。平日・土曜休日ともに発車時刻を揃えるためでしょうか、逆に土曜休日だけ現行と比較して約2分の繰り下がりとなっていますね。一方の下高井戸発では三軒茶屋行き終電は現行と比較して平日のみ約14分の繰り上がりとなり(土曜休日は繰り上げなし)、平日・土曜休日ともに24時17分発になります。こちらも発車時刻を揃えるためか、土曜休日だけ現行と比較して約1分の繰り下がりとなっていますね。上町行き終電は現行と比較して平日・土曜休日ともに約20分の繰り上がりとなり、いずれも24時37分発となります。

どの路線においても終電間際の大混雑による三密を避けるため、臨時列車増発も検討されています。臨時列車も活用しながら賢く帰宅することが必要です。

※2020年12月18日、横浜高速鉄道みなとみらい線の終電繰り上げ発表に伴い情報を追加しました。