2020年12月15日、東日本旅客鉄道が東北新幹線および北海道新幹線のほとんどの列車で運用されているE5系(幹セシ)を『テレワークオフィス』として活用する『新幹線ワークプレイス』構想を発表しました。
▲東北新幹線と北海道新幹線の主力車両であるE5系。この系列を用いて『新幹線オフィス』として活用することが発表された。いずれはテレワーク専用の新幹線車両の新製投入も検討されているようだ。
▲在来線では11月27日と28日に日中時間帯の運休が続く特急『成田エクスプレス』のE259系のうち横クラNe009編成を使用して『テレワーク』の実証実験が両国(JB-21)3番線で実施された。
東日本旅客鉄道エリア内の新幹線(東北新幹線は新青森まで、北陸新幹線は上越妙高まで)では携帯電話の電波を用いた“JR-EAST FREE Wi-Fi”という無料公衆無線LAN接続サービスが提供されており、2020年7月以降は全区間でトンネル内であっても携帯電話サービスが利用できます。E2系1000番台(フルカラーLED式の編成)やE5系・H5系以降の各系列では電源コンセントが設置されており(H5系とE5系幹セシU29編成以降は全座席に設置)、東北新幹線の主力であるE5系をテレワーク向けに活用する動きとなったわけです。ただし通常の新幹線列車車内で仕事をするときは通話の際にはデッキへ移動する必要があるため、客室内ではPCのキーボード操作の音が気になる人もいらっしゃるかと思います。それに配慮するために、E5系を使ってテレワーク用に用いる編成を準備し、そこで気兼ねなく仕事をしてもらう狙いがありそうです。在来線では『成田エクスプレス』専用車両のE259系横クラNe009編成を用いたテレワークの実証実験が実施されていたこともあり、その結果を踏まえてか新幹線でも同様の動きになった可能性があります。いずれはテレワーク向け音の専用新幹線車両を製造することも検討されており、導入されたらそれはそれで面白そうですね。既存車両でいうとE5系とE6系を併結して、首都圏の新幹線駅でいうと大宮など使用頻度の少ないホームに留置してテレワークということも十分に可能だと思います。それをE7系またはW7系でやっても問題ないように思います。個別の通信回路やテレワークツールの提供もなされるということで新幹線車内で“Zoom”や“Skype”を使った会議ができるかもしれません。