2024年6月4日、東日本旅客鉄道幕張車両センター所属の255系都マリBe-05編成(クハ255-5以下9両)が京葉車両センターからEF81形134号機に牽引され秋田総合車両センターへ配給輸送されました。同系列初の廃車除籍処分と思われます。同系列は2024年3月16日のダイヤ改正で定期営業運転を終了しましたが、6月28日・29日までは特急『わかしお』の一部列車と平日の特急『さざなみ』1往復に代走扱い(実質は定期営業運転延長)で運用されています。
▲1993年に登場し房総特急を約31年間支えた255系、最初の廃車はラストナンバーの都マリBe-05編成となった。同系列で最初に制御装置更新工事が施工された編成で、ダイヤ改正後の3月28日には京葉車両センター内でEF81形との連結試験を行っていた。
▲残る255系は4編成36両の在籍となった。今夏も臨時特急列車への起用は予定されているがもう1編成廃車になってもおかしくはないだろう。
今回廃車除籍処分となる255系は1993年7月に就役し、ラストナンバーの都マリBe-05編成の登場は1994年ということで、約30年間の活躍でした。この系列は東日本旅客鉄道の特急形車両で初めてVVVFインバータ制御の車両となり、当時は珍しい東芝製GTO素子(現在は日立製作所製のIGBT素子)が採用されました。同系列は4号車にグリーン車(サロ255形)を連結、後年に登場したE257系500番台と異なり、時刻表で設備項目に『グリーン車指定席』と表記されている列車に使用されました(ただし臨時特急列車ではE257系5000番台の場合あり)。2024年3月15日に定期営業運転を終了しましたが、実際にはE259系に置き換えられた特急『しおさい』から撤退しただけで、3月16日以降は全車指定席(ただし座席未指定券で空席に着席可能だが、指定席特急券を有する乗客が現れた場合は譲らなければならない方式)に変更となった平日の特急『さざなみ』1往復と、平日・土曜休日の特急『わかしお』に代走扱いで運用されているほか、土曜休日に設定される臨時特急『新宿さざなみ』と『新宿わかしお』に充当されており、実質定期営業運転が6月29日(一部列車は28日)まで延長されています。
6月28日までは特急『さざなみ』1往復(平日運転)と一部の特急『わかしお』、29日まで一部の特急『わかしお』での運用となる見込みで、7月以降は臨時特急のみの運用となります。