2024年1月21日

【ついに会えた】東日本旅客鉄道鶴見線の新型車両E131系1000番台を堪能する

2024年1月20日、私は東日本旅客鉄道鶴見線へ。運用を調べていると、日中時間帯にも運用がある土曜休日05運用・土曜休日09運用がどちらもE131系1000番台ということで、狙ってきました。
E131系1000番台都ナハT4編成1008B列車1109列車(土曜休日09運用)。昨年の12月にデビューを果たしたE131系1000番台、就役から約1ヶ月ほどかかってやっと出会えました。同系列初のストレート車体で非貫通構造になっているほか、ワンマン運転開始時に導入されるであろう半自動ドアスイッチがついています。
種別行先案内表示器ですが、行先ごとに色分けされており、扇町(JI-10)・浜川崎(JI-08)・武蔵白石(JI-07)行きは赤色、鶴見(JI-01)行き・弁天橋(JI-04)行きは白色、大川(JI-61)行きは黄色、海芝浦(JI-52)行きは青色となっています。なお3色LED式の205系1100番台では大川行きは橙色、海芝浦行きは緑色でしたね。

現在は黄色に各駅停車と表示されていますが、3月16日からはE131系1000番台に統一するとともに車掌が乗務しないワンマン運転となり、種別部分に『ワンマン』と表示されます。黄色での各駅停車表示はE233系0番台のかつての各駅停車運用を思い起こしますね。東日本旅客鉄道の首都圏エリアで駅番号が導入されている路線での終日ワンマン運転化はこの路線が初めてとなるでしょうか。
このE131系1000番台では4人掛け座席の部分の窓も開閉できるようになりました。ただし窓にはクリップがついているので、それを持って開閉する形になります。
車体側面部には安全確認カメラが設置されているので、運転台上部のモニターから確認できます。国道(JI-02)や浅野(JI-05)3番線・4番線(海芝浦発着)などホームがカーブしていて列車との隙間がある駅などでは役に立ちそうです。
半自動ドアスイッチ。現時点では使用されていませんが、ワンマン運転開始時に使用開始となるでしょうね。同じ系列の異なる番台や他系列と比べるとボタンの位置がやや低めです。このため半自動ドアスイッチの説明文とボタンの間隔がすごいことに…。
車内と旅客用扉はE235系1000番台の2023年以降の製造編成に見られるコストカット仕様。このE131系1000番台では旅客用扉までコストカットされました。手摺の形状が異なっているほか、他番台のようなやや角ばったドアにはなっていません。ドアステッカー類や半自動ドアスイッチを除くと東京都交通局10-300形の3次車以降と類似していますね。
車内案内表示器は他番台と同様にLCD式で千鳥配置。車内防犯カメラもLCDの左隣に設置されています。車内案内表示器の路線図では支線に入らない武蔵白石・浜川崎・扇町発着は赤色、海芝浦発着は青色、大川発着は黄色となっています。
編成の中間車はモハE131形1000番台ですが、宇都宮線・日光線の600番台と同じく0.5M車となっていて、鶴見方が電動台車、扇町・海芝浦・大川方が付随台車となっています。そのためMT比は600番台と同じ1.5M1.5Tとなっているわけです。

制御装置は日立製作所製SiC素子VVVFインバータ制御となっており、他番台と同じです。最初に乗車した都ナハT4編成ですが、同編成が充当された一部の列車でワンマン運転の導入に向けた試験運用が実施されており、乗降促進放送は流れたものの、車内自動放送が流れない珍しいパターンに遭遇したのでした。鶴見(JK-15,JI-01)発車時には駅設置の発車メロディの“Twilight”(3番線からの発車時)が流れますが、なぜか“Gota del Vient”(車外搭載メロディ)だったので、もしや…とは思いましたが。

鶴見線では駅間が長くないため、自動放送の英語放送がやや早口であるほか、駅に停車する時間が短い駅が多いため、乗降促進放送のメロディが0番台・500番台・600番台よりもやや短めな印象があり、メロディのあとの『ドアが閉まります ご注意ください』の言い方がとても素早かったです。

弁天橋で下車していったん精算し、今度はもう1編成の方に乗ります。土曜休日05運用に都ナハT5編成が充当されていました。
座席はE131系0番台・80番台とほぼ同じモケットのようです(優先席を除く)。なおコロナが落ち着いたとはいえど、窓を開けて車内換気できるようにその注意喚起のステッカーは貼付されています。
優先席と車椅子兼ベビーカースペースは各車両に設置されています。車体側面部の車椅子マークとベビーカーマーク付近の青色の表示が目印になります。
車両間貫通扉はE235系1000番台の2023年以降製造編成と同じです。また右上に写っている荷物棚もコストカットの観点からパイプ式となっています。
またE131系1000番台では他番台と異なり、ストレート車体であるため、乗務員室と客室を仕切る壁面と乗務員扉の形状が変更されています。他番台では拡幅車体であるうえ、別編成との連結がない500番台を含めて乗務員扉は引戸仕様となっていました。写真中央付近に少しだけ写っていますが、E131系1000番台が非貫通構造(貫通扉がダミー)であることがよく分かります。
運転席はこのようになっています。非貫通構造のため乗務員室内の仕切り扉がなくなっており、運転台がE131系の他番台よりもやや大きく見えます。
鶴見で下車し、昼食をとったあと、今度は海芝浦方面に乗ります。この都ナハT5編成は自動放送がちゃんと流れていたため、その録音を行いました。上りは各始発駅発車後のみ、下りは鶴見と弁天橋発車後(弁天橋行きを除く)で『この電車は~』と流れます。

私が乗った海芝浦行きは都ナハT5編成。武蔵白石発の列車の折り返しです。
E131系1000番台の海芝浦行きは青色の表示。扇町行きより本数が多い(日中時間帯であっても1時間に1本の運転、扇町発着は2時間に1本の運転になる)ので、土曜休日の海芝浦で駅の外に出ることはできませんが、ICカードでの精算はできるほか(ICカードの簡易改札機がある)、それ以外であれば乗車駅証明書発行機があるので(かつては自動券売機のある駅もあったが、現在は鶴見以外の各駅で撤去済み)、それを取って下車駅で精算する必要があります。
海芝浦まで乗車し、簡易改札機で精算をしてから再度乗車します。駅の外に出られない関東の駅百選に選ばれている海芝浦ですが、折り返し時間が少しあるので、京浜運河を見ることができるほか、海芝公園を楽しむことができます。ただし列車に乗り遅れないよう注意しましょう。
E131系1000番台が川崎統括センター鶴見線オフィスに集結するようになり、205系1100番台を見かける機会が減りました。ここに写っているだけでも半数のE131系1000番台がいることになります(写真手前から都ナハT3編成都ナハT6編成都ナハT2編成都ナハT1編成)。このうち都ナハT8編成は線路モニタリング装置搭載の1080番台となっていますので、その編成に出会えるかも楽しみですね。