2023年9月14日

【全席指定席は約20年ぶり】東海旅客鉄道東海道新幹線・西日本旅客鉄道山陽新幹線、全車指定席の『のぞみ』運転へ

2023年9月13日、東海旅客鉄道と西日本旅客鉄道がゴールデンウィーク(4月下旬~5月上旬)、お盆(8月中旬)、年末年始(12月下旬~1月上旬)の3つのピーク期間で、停車駅が少ない『のぞみ』を全席指定席(自由席なし)で運転することが発表されました。最初の『のぞみ』の全席指定列車は2023年12月28日から2024年1月4日にかけてを予定しています。
▲新幹線『のぞみ』・『ひかり』・『こだま』で運用されるN700S系0番台(写真は幹トウJ31編成)。今冬の年末年始、来年のゴールデンウィーク、お盆に『のぞみ』を全席指定制で運転することとなった。この期間のすべての『のぞみ』は新幹線自由席特急券では着席乗車できなくなる。なお『ひかり』・『こだま』は引き続き自由席の設定がある。

通常は『のぞみ』にも自由席の設定があり、博多寄りの1号車から3号車のみが該当します。しかしゴールデンウィークなどの多客期には日程や時間帯によって指定席が早くも満席状態となるほか(新幹線特急券は乗車日1ヶ月前の10時から発売されるため)、指定席が確保できず代わりに自由席を利用するために乗客が集中し(ホームの博多寄り)、長い列になるため乗降に時間を要し、遅延などが発生することもあるほか、品川や新横浜など始発駅以外から乗車する場合に着席や乗車ができないなどの問題がありました。今回はこれらを解決するためにゴールデンウィーク、お盆、年末年始の期間に限り『のぞみ』全列車を指定席化することで多くの乗客に席を予約して着席できるようにするほか、ホーム上で長い列を作って待つ必要はなく、乗降もより一層スムーズになります。ただしこれらのピーク期間中での『のぞみ』が全席指定席ではあっても、新幹線自由席特急券で乗れないわけではありません。これらの期間中に新幹線自由席特急券で『のぞみ』に乗車する場合は、基本的にはグリーン車以外の各車両の扉付近のデッキに立って乗車する形になります(ただし着席の場合は指定席特急料金が必要)。

しかしながらこれらの期間中の『ひかり』・『こだま』の自由席(前者は1号車~5号車、後者は1号車~6号車、13号車~16号車)が混雑した場合は、新幹線自由席特急券に書かれた区間にもよりますが、『のぞみ』の立席乗車を案内されることがあります。また大規模な輸送障害があった場合は『のぞみ』であっても全車自由席で運転することがあります。なお『のぞみ』の全席指定制になる期間中はどの列車の指定席であっても繁忙期および最繁忙期にあたるため、通常期の指定席特急料金に加算が発生します。このピークの期間を避けるとよいでしょう。