2021年12月、東武鉄道が2022年3月12日に実施のダイヤ改正の概要を発表しました。今回は改正では東上線・越生線以外での実施となります。今回写真は掲載しておりませんのでご注意願います。
スカイツリーライン系統では平日朝夕の通勤ラッシュ時間帯の輸送需要に合わせて列車設定を見直し、一部列車の運転を取りやめるほか、種別変更が実施されます。また日中時間帯では日光線南栗橋(TN-03)・伊勢崎線久喜(TI-02)から都心方面(東京地下鉄半蔵門線直通列車など)への利用状況に合わせたダイヤとします。平日朝夕の通勤ラッシュ時間帯には浅草(TS-01)~館林(TI-10)・南栗橋間を中心に列車種別が見直され、6両または8両で運転の区間急行を中心に減便、一部は急行や準急に代替されることとなりそうです。区間急行は北千住(TS-09)~東武動物公園(TS-30)間で通過運転を実施していますが、(半蔵門線直通の)準急・急行とすることで減便となる分を補完するほか、6両・8両から10両に増強できるメリットもあります。ただし北千住~曳舟(TS-04)間は区間急行は各駅に停車しますが、準急・急行は途中無停車であるので、この区間の各駅へは北千住で浅草行き普通列車へ、とうきょうスカイツリー(TS-02)・浅草へは曳舟で浅草行き普通列車への乗り継ぎが必要です。夕方の時間帯は区間急行が減便され、新越谷(TS-20)以北で各駅停車となる区間準急に変更され、20時以降は急行が減便となって準急に変更され、新越谷以北では夜も停車列車が6両・8両から10両に増強されます。22時以降の北千住発は急行がすべて準急に変更されるようですね。
日中時間帯では日比谷線・半蔵門線直通列車を中心に始終着駅の変更と一部列車の運転区間短縮が実施されます。日比谷線直通普通列車では毎時2本が南栗橋発着、毎時4本が東武動物公園発着となっており、北千住~東武動物公園間の準急以下の停車駅では日比谷線直通列車の発着がメインとなっています。半蔵門線直通急行列車では毎時2本が南栗橋発着、毎時4本が久喜発着となっており、東武動物公園~久喜間では半蔵門線直通急行4本、東武動物公園~南栗橋間では半蔵門線直通急行2本、日比谷線直通普通列車が2本の4本が運転されていて、これらの区間では急行であっても各駅に停車します。これらの区間ではすべて半蔵門線直通急行3本に変更され、日比谷線直通列車は毎時6本のうち4本は最遠でも東武動物公園発着になるほか、毎時2本はさらに区間短縮で北春日部(TS-28)発着に変更となります。このために日中時間帯の日比谷線からの南栗橋行きは再度消滅するほか、姫宮(TS-29)では日比谷線直通普通列車が毎時4本の発着とされ減便となります。この変更により東武動物公園~南栗橋・久喜間で毎時1本の削減、車両増強(7両編成から10両編成に変更)が可能となります。ただし南栗橋・幸手(TN-02)・杉戸高野台(TN-01)から日比谷線直通列車へは途中の東武動物公園での乗り継ぎが必要です。
さらに南栗橋~東武日光(TN-23)・新藤原(TN-58)間では2017年4月に消滅した快速・区間快速に代わる列車として急行・区間急行が運転されていますが、平日は急行が下り2本のみ、それ以外は普通列車に格下げ変更され、区間急行は消滅します。急行・区間急行は6050系が使用されていますが、南栗橋以北のワンマン運転拡大(後述)や20000・20400系の改造投入と置き換えにより、同系列の運用に変更される見通しです。これによって2扉車の6050系の廃車がさらに進みそうですね。佐野線・小泉線・桐生線・宇都宮線では早朝深夜を中心に運転時刻を見直します。小泉線では太田(TI-18)発東小泉(TI-44)行き終電の時刻が約53分繰り上がるので注意してください。
最終列車の繰り上げは小泉線だけでなく、スカイツリーライン・伊勢崎線でも実施され、平日は北千住→浅草は現行より約4分、竹ノ塚(TS-14)→北春日部の最終列車は約7分~8分の繰り上げ、土曜休日は東武動物公園→久喜間の最終列車は約14分の繰り上がりとなります。
南栗橋以北の日光線では宇都宮線直通のみで行われていたワンマン運転がさらに拡大され、乗降時には半自動ドアスイッチの操作が必要となりそうです。
【有料座席指定列車】
南栗橋車両管区春日部支所所属の70000・70090系を使用して伊勢崎線久喜(TI-02)~東京地下鉄日比谷線霞ヶ関(H-07)・恵比寿(H-02)間で運転されている『THライナー』ですが、下り列車の最終1本の運転を取りやめ、現行の1号の前に1本設定することで、夕方時間帯に帰宅の早まる人たちのためのゆったり快適な着席サービスを向上します。
有料特急列車では春日部(TS-27)発の浅草行き『スカイツリーライナー』を6時台から8時台に変更し、朝ラッシュ時間帯に到着するように変更することで通勤時のゆったり着席サービスを向上します。また特急券不要での乗車可能区間を短縮変更し、現行の下今市(TN-23)以北では特急券不要で乗車可能から、鬼怒川温泉(TN-56)以北で『リバティ会津』に乗車する場合に限り特急券不要に変更となります。このため下今市~東武日光・鬼怒川温泉間の特急列車乗車でも特急券が必要となるほか、鬼怒川線内での停車駅が変更されますので気をつけましょう。