2021年3月13日実施のダイヤ改正で登場する、東日本旅客鉄道東海道線の座席定員制列車『湘南ライナー』・『おはようライナー新宿』・『ホームライナー小田原』に代わって全席座席指定制の特急『湘南』(平日運転)がE257系2000番台・2500番台を使用し3月15日から東京(JT-01)・新宿(JS-20)~小田原(JT-16)間で運転を開始します。
▲東海道線の着席通勤に便利な特急『湘南』に使用されるE257系2000番台。一部列車には付属編成の2500番台が連結される。普通車のみ新たな着席サービスが導入される全席指定の特急列車となるため乗車の際には乗車券・定期券のほか指定席特急券または座席未指定券が必要だ。
このたび、東日本旅客鉄道のダイヤ改正後の時刻が判明しましたので早速調べてみました。運転本数は上り10本(うち品川(JT-03)行き1本、新宿行き3本)、下り11本(新宿発は2本)で、『湘南ライナー』『おはようライナー新宿』『ホームライナー小田原』よりも上り1本分多いことになります。しかも上りは最初の1本だけが平塚(JT-11)始発の列車ということで面白いですね。最大の特徴は品川~大船(JT-07)・藤沢(JT-08)間は途中無停車です。つまり特急『踊り子』が停車する川崎(JT-04)と横浜(JT-05)を特急『湘南』は通過します。平日のみの運転となりますので、内房線の特急『さざなみ』と同じ通勤特急の役割を果たしていることになります。東京始発の下り列車では快速アクティーに格下げされて廃止となる通勤快速の代替ともいえる特急列車ともいえます。上り列車の一部区間で貨物線を経由する列車があるため、途中停車駅が東海道線内で茅ヶ崎(JT-10)と藤沢のみというものもあります。
ダイヤを東日本旅客鉄道公式HPの時刻表から詳しく見てみると、列車番号は“3070”が基本となっており(例…特急『湘南2号』は3072M列車となる)、新宿発着の列車はそれに“20”が追加されています(例…特急『湘南22号』は3092M列車となる)。
新しいダイヤを読み解くと下り列車の大船・藤沢以西で快速列車となる『湘南ライナー』などよりも待避が多くなっている印象があります。上り列車の場合、1526E列車(小0558→金0859)は横浜で3072M列車の通過待ち、3622E列車(国0621→宇0928・宇都宮線内快速ラビット)は大船で3074M列車を待避(接続)、その前の1828E列車(平0632→高0939)は横浜で3074M列車の通過待ち、1554E列車(沼0635→上0904・沼~熱は324M列車)は国府津(JT-14)で3080M列車を待避(接続)、3922E列車(小0747→高1105・高崎線内快速アーバン)は横浜で3082M列車の通過待ち、1566E列車(沼0732→金1119・沼~熱は328M列車)は平塚で3084M列車を待避(接続)、その前の1846E列車(熱0744→高1133)は横浜で3084M列車の通過待ちをそれぞれ行うほか、3094M列車は途中平塚にて小田原から先発の2828Y列車(小0704→高1047)との間隔調整もあるため約3分停車しますが、平塚から貨物線経由での運転となり、渋谷(JS-19)・新宿には2828Y列車よりも3094M列車の方が約10分早く到着します。下り列車の場合、1921E列車(国1913←高1555)は大船で、1599E列車(沼1959←金1609・熱以西は329M列車)は平塚でそれぞれ3071M列車を待避(接続)、1925E列車(小1953←高1626)は横浜で3073M列車の通過待ち、1929E列車(小2025←高1659)は横浜で3075M列車の通過待ち、1631E列車(伊2122←金1706)は平塚で3075M列車を待避(接続)、1637E列車(熱2126←金1747)は横浜で3077M列車の通過待ち、1931E列車(沼2132←籠1756・熱以西は331M列車)は平塚で3077M列車を待避(接続)、2861Y列車(平2057←籠1827)は大船で3079M列車を待避(接続)、1937E列車(熱2224←籠1838)は横浜で3081M列車の通過待ち、1943E列車(沼←籠2001・熱以西は335M列車)は国府津で3093M列車と接続(待避)、1653E列車(熱2352←宇2001)は横浜で3085M列車の通過待ち、1953E列車(熱2442←前2028・熱海(JT-21)行き最終列車)は横浜で3087M列車の通過待ちを行うようです。上下とも横浜での通過待ちが多いですね。
【特急『湘南』運転ダイヤ】
【上り】
3072M列車 平0625→東0720
3092M列車 小0625→宿0745
3074M列車 小0620→東0738
3076M列車 小0637→品0747
3078M列車 小0658→東0813
3094M列車 小0709→宿0833
3080M列車 小0722→東0848
3096M列車 小0742→宿0902
3082M列車 小0759→東0916
3084M列車 小0819→東0933
【下り】
3071M列車 小1912←東1800
3073M列車 小1943←東1830
3075M列車 小2009←東1900
3077M列車 小2041←東1930
3091M列車 小2051←宿1930
3079M列車 小2111←東2000
3081M列車 小2140←東2030
3083M列車 小2211←東2100
3093M列車 小2249←宿2130
3085M列車 小2310←東2200
3087M列車 小2412←東2300
ちなみに通勤快速から格下げで設定される快速アクティーですが、わずか2本のみということが判明しました。通勤快速1本分が削減され、残った2本が格下げとなった形です。もともと通勤快速が上野東京ライン直通列車でない東京(JT-01)始発列車のため、快速アクティー自体は上野東京ライン直通列車ではなくなったことになります。もともとは宇都宮線直通列車として設定されていたため、小山車両センター所属のE231系1000番台・E233系3000番台での運用になるものと思われます。なお上りの快速アクティーはなく、唯一上野東京ラインに直通しなかった3750M列車(平日は熱2128→東2308・土曜休日は熱2128→東2300)は普通列車の1674E列車に格下げのうえ、宇都宮線直通列車となっています(熱2128→宇2459・小金井以北の宇都宮行き最終列車)。
【2021年3月13日以降の快速アクティー】
3751M列車 小2102←東1948(平日) 小2100←東1948(土曜休日)
3753M列車 小2200←東2048(平日) 小2200←東2048(土曜休日)
なお特急『湘南』の設定により、東京22時00分発があらたに『湘南15号』(3085M列車)となるために寝台特急『サンライズ出雲・サンライズ瀬戸』(5031M列車)の処遇が注目されていましたが、東京は21時50分発となり、約10分繰り上がるだけのようです。