2019年5月14日、西武鉄道が2019年度鉄道事業設備投資計画を発表しました。今年度の投資額は約316億円で過去10年間では最高額となります。【車両面】【設備面】で見ていきます。
【車両面】
▲新型特急車両001系は今年度は5編成が増備され(001-C1F・001-D1F・001-E1F・001-F1F・001-G1F)、8両7編成(56両)で予定通りの両数となり、小手指車両基地所属の10000系を置き換える。なおすでに001-C1Fが出場しているが、これが今年度分に含まれることだろう。
▲40000系の増備は新宿線・拝島線向け40106F以来で今年度は40107F・40108Fの2編成が登場する。ただしこの2編成に限って転換クロスシートではなくロングシートで製造される。池袋線では様々な列車種別に入り、日中時間帯でも運用されるが、新宿線では主に運用がほぼ固定化されており、平日の『通勤急行』にはこの系列で運用されている。
車両面では001系が5編成(40両)増備され(ただし001-C1Fは登場済み)、当初予定の8両7編成が出揃うことになります。これで小手指車両基地所属の10000系が先に置き換えられます。レッドアロークラシック塗装の10105Fなど、南入曽車両基地所属の10101F・10104F・10106F・10108F・10112F以外の編成の動向に注意が必要です。また40000系が2編成(20両)増備されますが、この2編成に限っては転換クロスシートではなくすべてロングシートで製造されるものと思われます。『S-TRAIN』『拝島ライナー』以外の優等列車となれば、仮に新宿線系統の配置であっても日中時間帯で運用できますね(池袋線系統でも新宿線系統でもほとんどが準急以上のみ)。
【設備面】
▲高架化工事が進められている東村山(SS-21, SK-05)。この工事の進捗のため2019年3月16日のダイヤ改正で新宿線と国分寺線との直通運転が取りやめとなっている。
▲新宿線と池袋線が交わる所沢(SI-17, SS-22:写真は東口)。同駅では引き続き駅改良を含めたリニューアルが進められる。またひばりヶ丘(SI-13)や多磨(SW-03)でのリニューアルが予定されている。
設備面では2020年度のホームドア設置にむけた準備、新井薬師前(SS-06)1番ホームで行っているホーム隙間転落検知システムの本格運用と萩山(SS-30, ST-04)3番ホームへの設置、新宿線の中井(SS-04)~野方(SS-07)間および東村山付近の連続立体交差事業、井荻(SS-11)~西武柳沢(SS-16)間および野方~井荻間の連続立体交差事業の早期事業化に向けた準備、ひばりヶ丘・所沢・多磨の各駅のリニューアル、富士見台(SI-08)・所沢・拝島(SS-36)・是政(SW-06)での駅照明のLED化などを予定しています。