2017年4月12日ころより、東日本旅客鉄道山手線で運用されていたE231系500番台東トウ503編成(クハE231-503以下11両)のうち、10号車のサハE231-4603を除く10両が三鷹車両センター(中央・総武線)へ転属するための改造工事を受けている模様です。一方のE235系は量産車の本格増備が始まっており、4月17日には量産車のトップである東トウ02編成、5月1日には量産車の2本目である東トウ03編成(いずれも10号車を除く10両)がそれぞれ配給輸送されています。
▲E235系量産車の東トウ02編成が落成する以前の2017年1月31日の平日37G運用をもって営業運転を離脱していたE231系500番台東トウ503編成。中央・総武線へ転属することにより『八ミツA503編成』となって生まれ変わるものとみられる。
▲E231系500番台を置き換えるE235系(写真は量産先行車の東トウ01編成)。2017年4月17日に量産車の先陣を切って東トウ02編成が、5月1日には東トウ03編成が総合車両製作所新津事業所から出場し配給輸送された。E235系の落成およびE231系0番台・500番台の転属に注目が集まる。
▲中央・総武線にE231系500番台が転入して処遇が注目される209系500番台およびE231系0番台(八ミツ)。E231系0番台のうち、保留車となっていた元八ミツB22編成の7両は2017年4月から盛岡車両センター青森派出所内に開設された青森改造センターに入場中で何らかの工事を受けているものと思われる。
2017年1月31日に営業運転を離脱して転用改造工事を受けているものと思われるE231系500番台元東トウ503編成は2002年4月に山手線で営業運転を開始した際の最初の3編成のうちの1編成であり、山手線では約15年間にわたって営業運転に使用されたことになります。同編成の転属によって『八ミツA503編成』を名乗るものと思われ、中央・総武線向けのE231系500番台は八ミツA520編成・八ミツA540編成に続いて3編成目となります。また5月1日にはE235系東トウ03編成のうちの10両(11号車側からクハE235-3+モハE235-7+モハE234-7+サハE234-3+モハE235-8+モハE234-8+サハE235-3+モハE235-9+モハE234-8+クハE234-3)が総合車両製作所新津事業所から新製出場し、EF64形1032号機の牽引で配給輸送されて所属先に到着しています。今後は同編成の10号車にE231系500番台元東トウ503編成の10号車に組み込まれていた元サハE231-4603から改造のサハE235-4603を組み込むものと思われます。2017年5月22日から山手線のE235系量産車である東トウ02編成以降の編成が営業運転に投入されることが発表されており、中央・総武線のE231系0番台および山手線のE231系500番台の本格的な車両転配が実施されるものとみられています。前者のE231系0番台のうち、常磐快速線向けに転用する編成(元八ミツB20編成[現在の東マト118編成]・元八ミツB21編成[現在の東マト119編成])に付随車を1両ずつ供出して6扉車の元サハE230-22を廃車したことにより、7両となっていた元八ミツB22編成は何らかの工事を受けている模様です。これらの動きにE235系量産車の配置とE231系500番台の転属と関連があるのかどうかは不明ですが、E231系0番台には一部走行機器の更新工事が施工されている編成がおり、その編成については他路線に転属する可能性があるものと予想されます。ただし0番台の増備車(八ミツB80編成~八ミツB82編成)は落成から11年ほど、E231系900番台試作車(八ミツB901編成)は走行機器に違いがあるということもあり、転属の可能性はやや低いように思えます。E231系0番台(八ミツ)の転属が予想されるなかで、京葉線・武蔵野線向け209系500番台と異なり機器更新工事が実施されていない中央・総武線向け209系500番台13編成(八ミツC501編成~八ミツC512編成・八ミツC516編成)の今後の処遇が注目されます。E231系500番台が新製投入された際には当時の205系0番台が103系などの置き換えのため京葉線・武蔵野線・南武線などの様々な路線に転配され注目を集めましたが、今度の場合はE235系量産車の投入によって209系500番台・E231系0番台・E231系500番台における車両転配など動きに注意が必要です。