2024年9月9日、東日本旅客鉄道勝田車両センターから郡山総合車両センターに自走回送され入場していたE501系元付属編成(5両固定編成)の都カツK752編成と都カツK753編成のうち、中間付随車を抜き取った4両2編成分、8両が甲種輸送されています。.JPG)
▲E501系元付属編成の中間付随車を抜き取った4両2編成分が前面部・側面部のラインカラーやJRロゴマークを撤去した状態で九州旅客鉄道へ譲渡された。元付属編成は最終的に1編成が廃車解体処分、1編成が団体専用車両に改造、2編成が譲渡となった。余剰の中間付随車は廃車解体処分と思われる。
E501系は2024年3月ダイヤ改正で元付属編成の定期運用が消滅し余剰となったたことで動向が注目され、元付属編成のうち都カツK751編成は全車両廃車解体処分に、都カツK754編成は『E501 SAKIGAKE(さきがけ)』の団体専用列車専任の車両となり、それ以外の2編成の今後が気になっていました。甲種輸送された2編成のうち都カツK752編成は種別行先案内表示器が3色LED式、都カツK753編成は幕式のままで、譲渡の際にも種別行先案内表示器は改造前のまま存置されていますので、九州旅客鉄道小倉総合車両センターに転用改造入場した際にはフルカラーLED式に交換されるのか、気になるところです。制御装置はドイツ・シーメンス製から機器更新された後の東芝製IGBT素子のまま、車内LED式案内表示器は全ドア上配置の1段タイプですが、そのまま活用されるのでしょうか、制御装置だけ更新されるのでしょうか。ただし台車類は新品のものでしょうか、灰色のものとなっており、何らかの改造を実施した可能性があります。車内には防犯カメラが旅客用扉付近の照明に設置されているほか、1号車(元11号車)のクハE500形0番台には車椅子対応トイレが設置されていますので、こちらも活用されることでしょう。過去に常磐線で活躍していた電車が九州旅客鉄道に譲渡されるのは415系以来となります。ただし九州旅客鉄道は交流区間の電化路線が多いため、E501系は415系と同様の交直流電車ですから重宝されるでしょうが、交流電化区間が中心での運用となれば、直流機能が停止される可能性もありそうです。
東京臨海高速鉄道で活躍していた70-000形(こちらは直流電車)も先頭車2両が九州旅客鉄道に譲渡された可能性が高いため、E501系とともにどのような動きを見せてくれるのでしょうか。