2025年6月22日

【あと1編成で完了】小田急電鉄1000形1064F(4両固定編成)、ワンマン運転対応車両として運用復帰

2025年6月20日の6827レ(小2402←伊2327・平日111運用)から、小田急電鉄1000形の小田急箱根鉄道専任編成の1064F(4両固定編成)がワンマン運転対応車両として運用復帰を果たし、翌21日の平日112運用から小田急箱根鉄道終日運用に入りました。
▲小田急箱根鉄道専任編成の1000形1064Fが電気連結器を撤去したワンマン運転対応車両となって運用復帰となった。平坦区間にあたる小田原(OH47)~箱根湯本(OH51)間では来春から車掌が乗務しないワンマン運転が実施されることとなっている。
▲小田急箱根鉄道専任編成で最後まで電気連結器付きで残っていた1000形1063F。21日時点では海老名検車区に留置されており、動向が注目される。残存編成のうち8両固定編成の代役を担当する1057F1067F1069Fのみ電気連結器が存置される結果になりそうか。
▲ワンマン運転対応改造工事を施工された1000形1065F1066F。4両固定編成でありながら電気連結器が撤去されてスカートの形状が変更されたため、正面の外観上は10両固定編成と変わらないものの、ワンマン運転対応の関係で乗降安全確認カメラと乗務員室にモニターが設置されている。

1000形1064Fは同形式の2017年度のリニューアル更新工事施工編成で、約8年で電気連結器が撤去されたことになります。小田急箱根鉄道専任編成になる前は小田原線だけではなく、江ノ島線・多摩線でも運用されていました。なお改造内容は1065F1066Fと同じで、現在未施工の1063Fも入場する可能性があり、動向に注意が必要です。あと1編成ですが、早々に工事が完了すれば、本格的なワンマン運転の試験が行われそうです。場合によっては営業列車を用いて試験を行うことがあり、運転士がボタン操作でドア開閉を行う様子が見られるかもしれません。結果的には逆連番でワンマン運転対応改造工事が行われることとなりました。

【小田急電鉄1000形の在籍状況】
※2025年5月12日現在 合計98両 下線部は小田急箱根鉄道専任(順次電気連結器撤去中)
*  4両固定編成…7編成(28両)
内訳…1057F1063F1064F1065F1066F1067F1069F
*10両固定編成…7編成(70両、大規模改造30両)
内訳…1091F1092F1093F1094F1095F1096F1097F
1095F以降は4両固定編成と6両固定編成(1097Fは元8両固定編成の付随車も)改造

【小田急電鉄1000形のワンマン運転対応状況】※小田急箱根鉄道専任編成のみ
《ワンマン非対応》4両固定編成1編成(  4両) 1063F
《ワンマン対応済》4両固定編成3編成(12両) 1064F1065F1066F

2025年6月21日

本日の小田急電鉄小田原線・江ノ島線撮影 ~2025.06.21 『小田急通勤車両図鑑 ー1ー 1000形撮影会』SP~

2025年6月21日は小田急電鉄を撮影しますが、今回は『小田急通勤車両図鑑 ー1ー 1000形撮影会』に参加してきましたので、その様子を報告します。なお私自身の予定の都合から朝方に用事を済ませる必要があるため、午後からの第3回の参加となったことをご了承ください。

その前に少し撮影をしましたが、江ノ島線湘南台(OE09)でまさかの出会いを果たします。
8000形8260F5156レ(土曜休日A22運用)。西武鉄道譲渡候補の6両固定編成がやって来ました。この日は奇跡的に記録したい8000形が江ノ島線相模大野(OH28)~藤沢(OE13)間を中心に運用されており、少し待ってみることに。
8000形8253F5160レ(土曜休日A29運用)。今度は西武鉄道譲渡の対象外とみられる編成が来ました。何気に3色LED式で撮れたのは嬉しかったですね。8000形8258F5163レ(土曜休日A27運用)。逆に今度は単独となった3色LED式の8258Fが来ました。こちらも譲渡対象外と見込まれます。なお8000形8058Fの相方は3000形3258Fに変更となっており、異なる形式で番号の末尾が揃っています。

続いては小田原線海老名(OH32)にて。
ロマンスカー“EXE”30000形30057F+30257F0013レ(土曜休日N43N63運用)。湘南台から相模大野(OH28)乗り継ぎで乗った小田原線列車の後続がなんとロマンスカー“EXE”30000形でしかも前面部の愛称表示器を残している3色LED式の30057F+30257Fがやって来ました。乗車途中にすれ違いましたが、前面部の愛称表示器が使用停止(側面部はフルカラーLED化)とされた30055F+30255Fにも出会いました。同編成にはとてつもない違和感ありました。

改札口を出て昼食を済ませた後に、海老名検車区の門前で待機し、小田急トラベル担当者の案内で入っていきます。
今回の使用車両は小田急箱根鉄道専任の1000形1065F。2023年に通勤形電車をすべて並べた撮影会ではこの編成が使用されましたが、その際には電気連結器の撤去やワンマン運転対応の工事が施工されるとは想像していませんでした。就役35周年記念撮影会では1066Fが使用され、どちらも小田急箱根鉄道区間のワンマン運転対応工事が施工済みです。

このとき種別行先は『急行秦野(OH39)』とかつて10両編成に存在した定期運用のものとなっていました(ただし輸送障害などで秦野折り返しが誕生した場合は同駅発着の急行が見られる可能性がある)。この種別行先と毎年1月1日のみに延長運転で見られる『急行片瀬江ノ島(OE16)』が交互に表示されることとなります。

ヘッドマークはなんか見覚えがあるなと思ったら就役35周年の時に1066Fに掲出されていたものと同一でしたので、撮影は省略しています。付近にいたイベント担当者に聞いたところ1000形の過去のヘッドマークは少ないとあって結局はこれになったのだそう。
1000形4両固定編成で完全な小田急箱根鉄道専任編成となった1065Fでこの種別行先の表示は違和感がありますが、電気連結器撤去後も優等種別などの種別行先表示はそのままとなっていますので、表示自体は不可能ではありませんが、基本的にイベントでしか見られません。
電気連結器撤去後のクハ1165・クハ1065のスカート部分。形状は10両固定編成とほぼ同一に見えますが、電気連結器があった部分を塞ぐように取り付けた痕跡が見られます。このために4両固定編成でありながら、10両固定編成と同じ雰囲気を感じます。
種別行先表示が一旦消された後、『急行片瀬江ノ島』に変わりました。かつては見られた種別行先ですが、現在は1月1日の下り急行2本の延長運転(所定は藤沢行き)でしか見られません。
なお今回のツアーは海側側面部・山側側面部を移動する形で撮影時間を設けつつぐるっと1周する形ではありますが、側面部の撮影も設けられたほか、4両固定編成と短いためクハ1065側からも撮影が可能になっていました。台車は制御車がFS-034付随台車、電動車がFS-534電動台車(元6両固定編成や10両固定編成の制御車・付随車も同様)となっています。
この編成は1990(平成2)年に旧東急車輛製造で製造されて2020(令和2)年にリニューアルされています。車内銘板は製造当初からは異なっていますが、平成となって1年後に登場し、令和になって1年後にリニューアルされるという、奇跡的な展開を迎えていたのですね。
制御装置は三菱電機製のSiC素子ですが、リニューアル前はGTO素子で、東京地下鉄千代田線直通対応車両だったので、登場当初はGTO素子のソフト音が純電気ブレーキ未更新でした。

なお同編成にワンマン運転対応改造工事が施工済みですが、すでに1066Fで記録済みなので省略します。ちなみに西武鉄道でも9000系にワンマン運転改造工事が施工された編成が登場。側面部安全確認カメラも付いていますので、標準装備となるかもしれませんね。
イベントでの撮影会では上り方から撮影することはあまり多くなくクハ1065側から撮影するのはある意味新鮮でした。なお種別行先表示は海側側面部への移動中に『団体専用』に変更されています(リニューアルの際には千代田線の種別行先が消去された)。
種別行先表示は再び『急行秦野』に戻りました。前照灯はハイビームとロービームの2種類が設定されましたが、尾灯はそのままです。今後他形式の撮影会でも上り方から撮る機会があるかもしれませんね。
終盤はヘッドマークなしの状態で撮りましたが、一部のみとさせていただきます。

今回このようなイベントを開催してくださいました関係者の皆様に感謝いたします。

2025年6月20日

【譲渡は1編成4両に】東急電鉄9000系9005Fのデハ9405が譲渡対象外となり長津田車両工場から陸送される

2025年6月19日、東急電鉄9000系9005F(5両固定編成)のうち、3号車として中間に連結されていたデハ9405が長津田車両工場から陸送されました。この車両は半自動ドアスイッチの設置の痕跡がなく、車外スピーカーや車番などが外されていたため、廃車解体処分になるものと思われます。すなわち西武鉄道には4両固定編成に短縮して譲渡されるものと見込まれます。
▲9000系9005Fの中間3号車、東横線時代の6号車に連結されていたデハ9405が陸送された。一部の車両部品などが抜き取られていて、譲渡対象外となったものと思われる。西武鉄道には国分寺線を除き1編成4両で譲渡されることとなりそうだ。

9000系9005Fのデハ9405は東横線時代は6号車に連結されていましたが、大井町線への転属で3号車に変更されていました。一部の車両部品が撤去済みであることから部品取りを行った可能性があり、半自動ドアスイッチの設置が見られないことから、廃車解体処分になるものと思われます。それと同時に西武鉄道には4両固定編成での譲渡となりそうです。一部中間車の車端部にはクロスシートが設置されていますが、西武鉄道に譲渡される際にはどうするのでしょうか

【一気に2つのツアー発売】小田急電鉄ロマンスカー“EXEα”および“MSE”使用の特別団体専用列車で車庫を巡ります!

2025年6月20日より、小田急電鉄ロマンスカー車両を使用する特別団体専用列車でのツアーが2種類、子会社の小田急トラベルより発売されています。どちらのツアーも株式会社ホリプロマネージャーで鉄道ファンでもある南田裕介氏が同行します。開催日時と集合場所についてはそれぞれホームページで必ず確認をお願いします。
▲2025年7月26日実施予定のツアーでは土曜休日N21運用充当のロマンスカー“MSE”60000形4両固定編成を使用して、江ノ島線→小田原線(走行しない区間あり)→多摩線の順番で3路線を巡るものだ。多摩線唐木田(OT07)では南田氏との撮影タイムが設けられる。
▲2025年7月26日実施予定のツアーでは土曜休日N44N64運用充当または海老名検車区予備のロマンスカー“EXEα”30000形を使用して、出入庫に使用される構内留置線や検車区(喜多見検車区・喜多見検車区唐木田出張所・大野総合車両所)を巡っていく。

2025年7月26日開催予定のツアーとして、『「鉄道BIG4南田裕介さんと行く」ロマンスカー・MSE4両編成 夏の小田急線3線またぎの旅』に伴うもので、江ノ島線片瀬江ノ島(OE16)からツアー開始となるわけですが、これは土曜休日N21運用に充当のロマンスカー“MSE”60000形4両固定編成を使用して『メトロえのしま』(0491レ0490レ)の合間となる大野総合車両所入出庫を活用しているためで、片瀬江ノ島を発車後は喜多見検車区を経由して新宿(OH01)地下ホームに入線し、秦野(OH39)、新百合ヶ丘(OH23)を経て唐木田へ向かい、唐木田で南田氏と撮影タイムとなります。ツアー終了後に片瀬江ノ島へ戻る形で回送される見込みです。

2025年7月27日開催予定のツアーとして、『今年は「鉄道BIG4南田裕介さんが解説」!営業列車が入らない小田急線“謎の線路”』に伴うもので、土曜休日N44N64運用予定もしくは予備のロマンスカー“EXEα”30000形10両編成を使用して、経堂(OH11)をスタートし、構内留置線にさっそく入り、喜多見検車区唐木田出張所、喜多見検車区、新百合ヶ丘(OH23)構内留置線、大野総合車両所、本厚木(OH34)の引き上げ線を経て、海老名(OH32)でツアー終了となります。本厚木の引き上げ線以外は普段から出入庫に使用されています。私は同形式の未更新車とともに乗り継ぎツアーに参加したことがありますが、その始発駅がともに経堂だったことを思い出しました。

どちらのツアーも集合時間と集合場所にご注意願います。7月は2000形の撮影会と、今回発表された2つのツアーがありますので、撮影される際は熱中症に警戒するとともに、列車運転の妨げにならないよう安全にツアーを終えられるように尽力しましょう。

2025年6月19日

【ありがとう185系】東日本旅客鉄道185系0番台都オオC1編成が長野総合車両センターに配給輸送される

2025年6月18日、東日本旅客鉄道185系で最後まで残っていた新幹線リレー塗装復刻の0番台都オオC1編成(クハ185-2以下6両)が所属先の大宮総合車両センター東大宮センターから長野総合車両センターに配給輸送されました。同編成は廃車解体処分になるものと思われます。
▲1981年の登場・就役から約44年、185系がついに形式消滅へ。最後まで残った0番台都オオC1編成がついに廃車に。この編成はもともと5両固定編成だったが、中間付随車を抜き取り、都オオC2編成の中間電動車2両を組み込んで6両固定編成に組成され、200番台都オオB6編成とともに団体専用列車や臨時特急『185(いっぱーご)』として活躍していた。
▲185系200番台都オオB6編成はストライプ塗装のまま廃車。2021年に定期営業運転を終了してから約4年で同系列が完全消滅となる。

今回新潟車両センター所属のEF64形1031号機の牽引により配給輸送された185系0番台都オオC1編成はもともと5両固定編成の付属編成であり、東海道線内を基準に熱海(JT-21)寄りからクハ185-2+サハ185-1+モハ184-2+モハ185-2+クハ185-102の11号車~15号車として組成されていました。この当時号車番号はA編成からの続番ですが、B編成と連結する場合に限り8号車~10号車が欠番となっていました。2021年に定期営業運転を終了したあと、団体専用列車などで活躍を続けていた200番台都オオB6編成の予備的な存在になる編成として、サハ185-1を抜き取って0番台都オオC2編成からモハ184-8+モハ185-8を組み込んで、ストライプ塗装のまま6両固定編成になりました。号車番号は1から振り直され、クハ185-2+モハ184-8+モハ185-8+モハ184-2+モハ185-2+クハ185-102の組成で団体専用列車として活躍していました。ところがストライプ塗装での団体専用列車運用は数える程度で、そのあと新幹線リレー塗装に復刻されて(ただし登場当初の新幹線リレー塗装は200番台であったため、0番台と200番台の塗装がある意味逆になっていた)、結果的に最後まで残存する結果となりました。なお大宮総合車両センターにはクハ185-110(すなわち都オオC5編成の15号車先頭車)が前面部のみですが保存されています。

普通列車から快速列車(主に臨時運用)、特急列車(臨時運用を含む)まで約44年間、昭和・平成・令和と活躍した185系電車、ついに最後のお別れとなってしまいました。この動きにより東日本旅客鉄道の国鉄時代から存在する特急形車両で編成を組める車両が消滅となります。私も同系列使用の東海道線下り普通列車で何度か乗車したことのある思い出のある系列でしたから、改めて『ありがとう』の言葉を送りたいと思います。

~185系0番台・200番台、約44年間の活躍をありがとう!~

2025年6月17日

【都コツから消滅】東日本旅客鉄道E231系1000番台都コツK-02編成、東京総合車両センター入場で機器更新へ

2025年6月16日、東日本旅客鉄道国府津車両センター所属のE231系1000番台都コツK-02編成が自走で東京総合車両センターに入場しました。すでにドアエンジンの更新は済んでおり、制御装置など残る未更新だった機器の更新が行われるものと思われます。これにより同系列の国府津所属編成から『墜落インバータ』がほぼ完全消滅となります。
▲E231系1000番台の国府津車両センターに所属する基本編成では最後の制御装置未更新編成であった都コツK-02編成。その前に未更新編成の1編成だった都コツK-03編成も同様に入場している。これらの編成に制御装置更新工事が実施された場合、国府津車両センター所属の同系列から『墜落インバータ』がほぼ完全消滅となる。
▲2023年8月の衝突事故により東京総合車両センター構内に留置されているE231系1000番台都コツS-14編成。この編成はまだ制御装置未更新の状態だが、現在でも運用はできない。

残る制御装置未更新編成は2006年以降に小山車両センター向けに追加導入された増備編成の一部のみとなっています。小山車両センター所属の初期編成は基本編成が都ヤマU522編成、付属編成は都ヤマU2編成を最後に制御装置更新工事が完了しましたが、国府津車両センター所属の全編成でもまもなく完了となる見込みで、基本編成は都コツK-02編成、付属編成は実質都コツS-02編成を最後についに制御装置更新が完了することになります。まだ完全に消滅したわけではありませんが、小山車両センター所属の増備車でもごくわずかにまで減少しており、私もここ最近は制御装置未更新の編成に当たることが少なくなりました。小山車両センターに所属する増備編成で、同系列最後の機器未更新編成として残るのはどの編成になるのでしょうか。増備車でも付属編成を中心に制御装置更新工事が進んでいます。2025年以内には特徴のあった『墜落インバータ』が消滅する可能性が現実味を帯びてくるだけに、出会えたらぜひとも録音しておきたいですね。

2025年6月16日

【異例の特急形車両代走】東日本旅客鉄道外房線240M列車がE257系500番台で代走運転される

2025年6月15日、所定で東日本旅客鉄道209系2000番台・2100番台で運転される外房線上りの  240M列車(鴨0629→千0831)をE257系500番台都マリNB-03編成が単独で代走しました。特急形車両が全区間で普通列車の運用を代走するのはかなり異例です。
▲本来は209系2000番台・2100番台が充当予定の  240M列車に限り、なんとE257系500番台都マリNB-03編成でまさかの代走。通常は特急列車から途中駅で普通列車に変更し継続運転される列車は現行ダイヤで1本だけ存在する(1065M列車5265M列車)。

外房線の列車は朝方と夕方以降は上総一ノ宮を超えて千葉~安房鴨川間を直通する普通列車(209系2000番台・2100番台で運転、最長で8両編成)もありますが、日中時間帯は上総一ノ宮以南の外房線、木更津以南の内房線でE131系0番台・80番台によるワンマン運転を行っている関係で上総一ノ宮での乗り継ぎが必須となり、特急列車や臨時列車以外は直通しないことを考慮すると、朝方のみとはいえ、豪華な普通列車になったことでしょうね。前面の愛称表示器は『普通』で側面部の行先表示器にはきちんと千葉(JB-39,JO-28)に対応していました。

2025年6月14日

【2000系6両と共通?】西武鉄道8000系8103Fが拝島線内シャトルの定期営業運転に充当される

2025年6月14日、西武鉄道国分寺線を中心に運用されている玉川上水車両基地所属の8000系8103F(元小田急電鉄8000形8261F)が拝島線で初めて定期営業運転に充当されました。なお2000系6両固定編成と共通であるからか、基本的には小平(SS-19)~玉川上水(SS-33)間の往復となっています。
▲主に活躍する国分寺線ではなく、拝島線小平~玉川上水間で営業運転に投入された8000系8103F。新宿線系統の種別行先が収められているため、国分寺線内に限らず、拝島線内でも営業運転は不可能ではない。国分寺線が中心の同系列が拝島線内で営業運転する姿は新鮮だ。
▲種車時代にも6両固定編成単独での営業運転経験がある。もちろん譲渡前の最後の定期営業運転も単独であった。

8000系8103Fでは玉川上水車両基地の出入庫を基本として国分寺線国分寺(SK-01)~東村山(SS-21,SK-05)間を往復する形で営業運転に入るのが通常ですが(新宿線東村山の連続立体交差事業の進捗で新宿線東村山~本川越(SS-29)間と国分寺線の直通運転が取りやめとなった事情もある)、今回は珍しく玉川上水車両基地を出庫した後、国分寺線方面には回送されずまさかの拝島線小平~玉川上水間のシャトル運用に充当されており、同区間に定期営業運転で初めて走行したことになります(団体専用列車では玉川上水車両基地での撮影会の関係で走行している)。小平では団体専用列車でも入線した、新宿線の上下線の線路に挟まれた引上線に入りました。国分寺線内では玉川上水車両基地を出庫しての送り込み回送や入庫回送などの都合からクハ8103が下り方、クハ8003が上り方を向くのが通常ですが、拝島線内での営業運転ということで、新宿線内基準と同様のクハ8103が上り方、クハ8003が下り方という所定の向きとなりました(つまり本来の国分寺線内基準とは逆になります)。玉川上水車両基地の出入庫が基本になっていますので、営業運転で拝島線内と国分寺線内で編成の向きが違うというのも面白いです。

種車の小田急電鉄8000形でいうと、西武鉄道拝島線の方が距離は短いですが、感覚としては江ノ島線相模大野(OH28)~藤沢(OE13)を各駅停車でずっと往復しているようなイメージです(末端区間では6両固定編成2編成のシャトル運用がある)。種車の小田急電鉄時代に江ノ島線が藤沢で系統分離されたときにも単独運用の経験があります。拝島線小平~玉川上水間での営業運転は江ノ島線の相模大野~藤沢間の往復に類似しているのかも…?

2025年6月13日

【就役30周年を迎えます!】『小田急通勤車両図鑑 -2- 2000形就役30周年記念撮影会』を海老名検車区で開催へ

2025年6月13日から、小田急電鉄の子会社である小田急トラベルより、同年7月19日開催予定の『小田急通勤車両図鑑 -2- 2000形就役30周年記念撮影会』に伴うツアーが発売されています。海老名検車区東側で2000形を使用して撮影会が行われます。2000形の撮影会参加は特別団体専用列車として走行した2059F以来となりそうです。
▲1995年の就役から30周年を迎えた2000形。小田急電鉄の通勤形電車では初のIGBT素子VVVFインバータ制御を採用し、種別行先案内表示器更新済み(3色LED式→フルカラーLED式)とあって廃車は1両も発生していない。8両固定編成では予備編成がほとんどないため、代走は1057F1067F1069Fのいずれかで組まれる“ブツ8”か別形式の10両編成が担当する。

2000形8両固定編成は9編成と3000形8両固定編成よりも多いですが、もともと3000形8両固定編成が15編成在籍していた(半数近くの7編成が10両固定編成に増強された)ため、現行ダイヤで8両運用に限定すると半々の割合で出会います。土曜休日には終日予備(B21運用)のほか、海老名検車区に一旦入庫するものがあるため、予備運用の編成を用いるものと思われます。通勤形撮影会では2051Fが、特別団体専用列車として2059Fが撮影会の当該編成となりました。このどれかになるのか、はたまた別の編成となるのか、気になります。1000形、2000形と続くと、3000形、4000形、5000形の単独撮影会も予想されます。この撮影会では通勤形車両をアルバムに収めてほしいという想いから、全形式を並べたのとは別にそれぞれの形式を単独で留置して行われる撮影会ですので、全形式の通勤形電車の撮影会に参加できなかった方にはおすすめかもしれません。

2025年6月12日

【6次車で初施工か】小田急電鉄3000形3274F(日本車両製造6次車・6両固定編成)、リニューアル更新工事施工か?

2025年6月7日の土曜休日A23運用(5102レ5240レ5259レ5323レ)を最後に営業運転を離れた小田急電鉄3000形3274F(日本車両製造6次車・6両固定編成)ですが、11日に大野総合車両所構内で3両ずつに分割され入場したようです。2025年度のリニューアル更新工事施工に向けた動きと思われます。
▲3000形6次車では初のリニューアル更新工事施工になるであろう3274F。この前に3275Fが通常通り検査出場したことや現在検査施工中の3270Fに次ぐ検査期限の関係から、3274Fに施工となりそうだ。早くも2025年度のリニューアル対象編成が決まった形に。
▲3000形3274Fは入場前からインペリアルブルーを巻いているが、リニューアル更新工事の施工前でインペリアルブルーの姿はわずか2年程度であった。旅客用扉交換は省略となるが、3270Fと同じリニューアル内容とみてよさそうである。

3000形6両固定編成のリニューアル更新工事はついに6次車に及ぶことになりそうです。5次車は3270Fに施工されたので、次は6次車・7次車が対象になることは想定内でしたが、ここでは約3年を迎える検査期限の問題が発生し、6次車・7次車で検査期限が集中してしまい、現在は10両編成を組んでいる3275Fがリニューアル更新工事を見送られて通常通りの検査出場となり、結果的に3275Fのリニューアル更新工事が最後にずれたことから、結果的には3270Fの次に検査期限となった3274Fが対象となったものと思われます。帯は入場前からインペリアルブルーですが、ロイヤルブルーから変更されたのは2023年に入ってからとあって、リニューアル前のインペリアルブルーの姿は約2年ほどと意外にも短めでした。次のリニューアルは番号的には3273Fかと思いきや、実は7次車の3276Fがこの次の検査期限となっており、しかも単独になっていることを踏まえて、3276Fを含む残る4編成の動向が注目されます。

【3000形6両固定編成リニューアル状況】※1次車・2次車除く・2025年6月12日現在
《2022年度》3編成(18両)
3265F3266F3268F
《2023年度》3編成(18両)
3263F3264F3267F
《2024年度》2編成(12両)
3269F3272F3272F
《現在入場中》2編成(12両) ※3270Fは検査入場中
3270F3274F
《現在未施工》4編成(24両)
3273F3275F3276F3277F

2025年6月11日

【既存編成を改造】東日本旅客鉄道がE657系を改造した夜行特急車両を2027年春から運転へ

2025年6月10日、東日本旅客鉄道が2027年春に勝田車両センター(都カツ)に所属するE657系10両1編成を全席グリーン車個室タイプの指定席に改造し、夜行などでの長時間移動が楽しくなる夜行特急列車を導入することを発表しました。座席定員は120名ほどで、個室定員は最大4名となるようです。検査入場を行う郡山総合車両センターで改造となるでしょうか。
▲常磐線特急『ひたち』『ときわ』と東海道線直通の臨時特急列車(平塚(JT-11)発着の列車や夏季の『伊東按針祭花火大会』3号・4号)で運用されているE657系。全19編成(190両)のうち1編成(10両)を夜行特急専用編成として改造し、全車グリーン車個室指定席となる。
▲E657系普通車の車内。すべての座席の肘掛にコンセントが設置されている。ヘッドレストを動かして調整することができる。座席定員は普通車570名、グリーン車30名の合計600名となっているため、夜行特急編成では個室スペースを確保する分、約5分の1以下になる。
▲E657系の上野(JJ-01)寄りから5両目の5号車は中間付随車のグリーン車指定席(サロE657形)だが、夜行特急車両ではラウンジ/販売スペースとなる。夜行特急車両の登場でサロE657形のほか、クロE657形・クロE656形・モロE657形・モロE656形が新形式となる。ただしサロE657形は夜行特急車両では4号車に設定されるため、5号車の形式の処遇が注目される。

E657系は全19編成が勝田車両センターに所属していますが、夜行特急車両の編成も所属先はそのまま勝田車両センターになるものと思われます。塗装はこれまでの白色基調に紅梅色の帯と裾部とスカート部の薄紫色から、当時のブルートレインの記憶を受け継ぐ『メモリアルブルー』と真夜中から夜明けに向かう時の流れを濃紺で表現した『ミッドナイトホライズン』を基調とした塗装に変更され、1号車(クロE656形)と10号車(クロE657形)でデザインが異なる配色となっています。1号車(クロE656形)と10号車(クロE657形)には通常のグリーン車指定席よりも高価な、L字型のソファーを配置した1人/2人用のプレミアムグリーン個室(靴などを脱いで過ごせる個室)、2号車~4号車と6号車~9号車は通常のグリーン個室(1人用/2人用・4人用)、5号車のグリーン車指定席となっている車両はラウンジ/販売スペースとなります。この夜行特急編成の改造を発表したことより、新たに新形式としてクロE657形・クロE656形、モロE657形・モロE656形が登場する見込みです。なお4号車・5号車は中間付随車で、夜行特急編成に限り4号車はサロE657形に変化するため、通常塗装でサロE657形となっている5号車が夜行特急編成でどの形式に変化するのかが注目されます。なお参考までに新製特急車両では『サフィール踊り子』に使用されるE261系(都オオ)は全車グリーン車指定席ですが、4号車はカフェテリアとなっていて、形式名はサシE261形となっています。

2025年6月10日

【実現できるの?】西武鉄道と東日本旅客鉄道が初の直通運転を2028年度を目途に開始か…?

2025年6月9日、西武鉄道と東日本旅客鉄道が2028年度を目途に、前者は池袋線、後者は武蔵野線と直通運転を行う方向であることが検討されていると報じられました。東日本旅客鉄道武蔵野線新秋津(JM-31)と西武鉄道池袋線秋津(SI-16)は乗り換えが可能ですが、改札外連絡で両駅間は徒歩5分ほどかかります(秋津は下りホーム側の南口に連絡)
▲池袋線の主力車両は30000系、40000系、6000系(地下鉄乗り入れ対応編成を含む)となっている。東日本旅客鉄道武蔵野線は基本的に全定期列車が8両での運転であるため、乗り入れは8両固定編成または8両に組成できる編成に限定される可能性が高い。
▲武蔵野線の主力車両はE231系0番台(写真は都ケヨMU16編成都ケヨMU22編成)であるが試作車900番台(都ケヨMU1編成)や209系500番台(写真は都ケヨM75編成)も運用されている。線路自体は新秋津付近で西武鉄道池袋線と繋がっており、新型車両の納車や他社車両の譲渡などに使用される。直通運転が実現する際にはその線路を使う可能性があるだろうか。
▲西武鉄道に譲渡され8000系8103Fとなった元小田急電鉄8000形8261Fが改造前に連絡線を新101系263Fの牽引で走行している。

西武鉄道池袋線と東日本旅客鉄道武蔵野線は車両譲渡を含めた甲種輸送で使用する連絡線で繋がっており、所沢(SI-17,SS-22)と新秋津を結ぶ形となっています。東日本旅客鉄道武蔵野線の全定期列車は8両編成で運転されているため、直通運転は8両のみ(10両は物理的に不可)に限定されるものと思われます。直通運転が仮に実現した場合、西武鉄道池袋線所沢以遠から武蔵野線経由で京葉線方面にダイレクトにアクセスできるようになるため、東京ディズニーリゾート方面へのアクセス向上にもつながります(現行は乗り継ぎが必須)。なお乗り入れ区間はどこまでになるのかは予想を避けておきますが、東京都と千葉県を埼玉県経由で結ぶことから運転距離は長くなるうえ、折り返しができるのは非常時を含め南越谷(JM-22)、吉川美南(JM-19)、西船橋(JM-10)程度しかありませんので、これらの諸問題をどうやって解決し直通運転を実現しようとしているのでしょうか。今後の進展に注目しましょう。

2025年6月8日

【さっそく初展示】西武鉄道8000系8103F(6両固定編成)が武蔵丘車両検修場一般公開イベントで注目の的に

2025年6月7日、西武鉄道武蔵丘車両検修場で『西武・電車フェスタ2025 in 武蔵丘車両検修場』が開催されることに伴い、5月31日から国分寺線で営業運転を開始した8000系8103F(6両固定編成・元小田急電鉄8000形8261F)を使用した武蔵丘車両検修場直通の臨時列車に充当され、新宿線と池袋線の連絡線と池袋線・西武秩父線を走行しました。
▲5月31日就役の西武鉄道8000系8103Fが『西武・電車フェスタ2025 in 武蔵丘車両検修場』の新所沢からの直通列車に充当、池袋線・西武秩父線を久しぶりに走行した。この系列では展示車両にもなっており、4000系4009F『52席の至福』と並べて留置された。

西武鉄道8000系8103Fは5月31日から国分寺線で営業運転を開始しましたが、6月7日に開催された『西武・電車フェスタ2025 in 武蔵丘車両検修場』の先行入場を兼ねて、新宿線新所沢から直通する臨時列車に抜擢され、池袋線や西武秩父線を走行しました。本来は拝島線玉川上水車両基地を入出庫先としており、池袋線には武蔵丘車両検修場への検査施工など入出場の際に走行する程度と思われます。国分寺線内では玉川上水車両基地から直接送り込まれる関係から、クハ8103(1号車・西武新宿(SS-01)・飯能(SI-26)方先頭車)が東村山(SS-22,SK-05)寄り、クハ8003(6号車・本川越(SS-29)・池袋(SI-01)方先頭車)が国分寺(SK-01,ST-01)寄りになっています。ただし今回は臨時列車運転の関係で玉川上水車両基地から新宿線経由で送り込みが行われました(国分寺線内で営業運転をするときとは編成の向きが逆になる)。

なお西武鉄道8000系の部品確保のため、最初の編成が譲渡された後に廃車除籍処分となった小田急電鉄8000形8257Fから一部の部品が武蔵丘車両検修場に調達されていたようです。

【いよいよ検査へ】小田急電鉄3000形3270F(旧川崎重工業5次車・6両固定編成)、リニューアル後の姿を見せる

2025年2月13日から小田急電鉄大野総合車両所に入場し、2025年度最初のリニューアル更新工事対象となった3000形3270F(旧川崎重工業5次車・6両固定編成)ですが、同年6月上旬には2024年度施工の3272Fと同様の内容に、毎年度最初の施工編成の特徴でもある旅客用扉の交換が実施された状態で構内入換が実施され、リニューアル更新工事施工後の姿を見せました。
▲リニューアル更新工事施工後の姿を見せてくれた3000形3270F。2024年度まで3編成ずつに施工されてきたが、今年度は2編成(12両)の施工予定となっており、次に入場するであろう6両固定編成の1編成が3275F以外の6次車・7次車となるため、対象編成が予測しづらい。
▲同形式6両固定編成からロイヤルブルーが消滅となったが、ロイヤルブルーの3000形は8両固定編成4編成(3651F3652F3653F3658F)、10両固定編成5編成(3091F3092F3093F3094F3095F)が残っている。
▲2025年度の3000形のリニューアルは5次車の最後の1編成(3270F)と、6次車・7次車(ただし検査出場済みの6次車の3275Fを除く)のどれか1編成になりそう。

3000形6両固定編成の3次車以降のリニューアル更新工事は3次車・4次車・5次車で完了しており(3270Fは検査入場待ち)、検査入場を経て運用復帰することが期待されています。しかし6両固定編成の6次車・7次車は検査期限が短期間に集中していた問題があり、5次車の3270F以外の編成でどの編成が大野総合車両所にリニューアル更新工事を実施するタイミングとなるのかが注目され、3275Fはリニューアルではなく検査出場のみ行われ、同編成のリニューアルが延期された形となりました。このため、対象として3273F3274F3276F3277Fに候補が絞られてくることになります。なお1000形1057F(4両固定編成)と連結して10両運用を続けていた3276Fが単独で運用に充当されており、動向が気になるところです。

【3000形6両固定編成リニューアル状況】※1次車・2次車除く・2025年6月8日現在
《2022年度》3編成(18両)
3265F3266F3268F
《2023年度》3編成(18両)
3263F3264F3267F
《2024年度》3編成(18両)
3269F3271F3272F
《2025年度》1編成(  6両)
3270F
《現在入場中》1編成(  6両) ※現在検査入場待ち
3270F
《現在未施工》5編成(30両) ※3275Fは次回に延期
3273F3274F3275F3276F3277F