2025年6月10日、東日本旅客鉄道が2027年春に勝田車両センター(都カツ)に所属するE657系10両1編成を全席グリーン車個室タイプの指定席に改造し、夜行などでの長時間移動が楽しくなる夜行特急列車を導入することを発表しました。座席定員は120名ほどで、個室定員は最大4名となるようです。検査入場を行う郡山総合車両センターで改造となるでしょうか。.JPG)
.JPG)
▲常磐線特急『ひたち』『ときわ』と東海道線直通の臨時特急列車(平塚(JT-11)発着の列車や夏季の『伊東按針祭花火大会』3号・4号)で運用されているE657系。全19編成(190両)のうち1編成(10両)を夜行特急専用編成として改造し、全車グリーン車個室指定席となる。.JPG)
▲E657系普通車の車内。すべての座席の肘掛にコンセントが設置されている。ヘッドレストを動かして調整することができる。座席定員は普通車570名、グリーン車30名の合計600名となっているため、夜行特急編成では個室スペースを確保する分、約5分の1以下になる。.JPG)
▲E657系の上野(JJ-01)寄りから5両目の5号車は中間付随車のグリーン車指定席(サロE657形)だが、夜行特急車両ではラウンジ/販売スペースとなる。夜行特急車両の登場でサロE657形のほか、クロE657形・クロE656形・モロE657形・モロE656形が新形式となる。ただしサロE657形は夜行特急車両では4号車に設定されるため、5号車の形式の処遇が注目される。
E657系は全19編成が勝田車両センターに所属していますが、夜行特急車両の編成も所属先はそのまま勝田車両センターになるものと思われます。塗装はこれまでの白色基調に紅梅色の帯と裾部とスカート部の薄紫色から、当時のブルートレインの記憶を受け継ぐ『メモリアルブルー』と真夜中から夜明けに向かう時の流れを濃紺で表現した『ミッドナイトホライズン』を基調とした塗装に変更され、1号車(クロE656形)と10号車(クロE657形)でデザインが異なる配色となっています。1号車(クロE656形)と10号車(クロE657形)には通常のグリーン車指定席よりも高価な、L字型のソファーを配置した1人/2人用のプレミアムグリーン個室(靴などを脱いで過ごせる個室)、2号車~4号車と6号車~9号車は通常のグリーン個室(1人用/2人用・4人用)、5号車のグリーン車指定席となっている車両はラウンジ/販売スペースとなります。この夜行特急編成の改造を発表したことより、新たに新形式としてクロE657形・クロE656形、モロE657形・モロE656形が登場する見込みです。なお4号車・5号車は中間付随車で、夜行特急編成に限り4号車はサロE657形に変化するため、通常塗装でサロE657形となっている5号車が夜行特急編成でどの形式に変化するのかが注目されます。なお参考までに新製特急車両では『サフィール踊り子』に使用されるE261系(都オオ)は全車グリーン車指定席ですが、4号車はカフェテリアとなっていて、形式名はサシE261形となっています。