2021年12月27日

【Fライナー快急区間短縮】西武鉄道が2022年3月12日実施のダイヤ改正の概要を発表

2021年12月17日、西武鉄道が2022年3月12日実施のダイヤ改正の概要を発表しました。今回の改正では孤立路線となっている多摩川線以外での実施となります。今回は【有料座席指定列車】【一般種別列車】に分けて紹介します。

【有料座席指定列車】
小手指車両基地所属の40000系を使用する有料座席指定列車『S-TRAIN』・『拝島ライナー』と同基地所属の001系を使用する池袋線の特急列車『ちちぶ』・『むさし』、南入曽車両基地所属の10000系を使用する新宿線の特急列車『小江戸』の運転本数は変更ありませんが、運転時刻が変更されるほか、『小江戸』では平日朝ラッシュ時間帯に運転される便で西武新宿(SS-01)に6時台~9時台に到着する列車の所要時間を最大3分短縮します。

【一般種別列車】
▲6000系および東京地下鉄10000系・17000系10両固定編成、東急電鉄5000・5050系4000番台を使用して運転されている『Fライナー快速急行』。現行ダイヤでは飯能(SI-26)発着と小手指(SI-19)発着があるが、小手指発着となり、『Fライナー』を付する飯能発着列車は消滅することが予想される。
▲日中時間帯には東京地下鉄有楽町線直通列車が毎時2本削減される。準急以下が停車する駅や各駅停車のみ停車する駅(練馬高野台(SI-09)・富士見台(SI-08)・中村橋(SI-07)・新桜台(SI-38)など)では本数減も。優等種別停車駅や小竹向原(SI-37,Y-06,F-06)での乗り継ぎが必要になる可能性がある。

一般種別列車では朝の通勤時間帯の運転本数の一部削減や日中時間帯の運転ダイヤの見直しなどが挙げられます。今回は路線別に見ていきます。

《池袋線系統》
平日の朝ラッシュ時間帯では飯能発池袋(SI-01)行き快速急行が1本削減されるほか、飯能~西武秩父(SI-36)間の列車を8両編成から4両編成に変更します。4両編成の一部列車ではワンマン運転を行っているため、ワンマン運転に切り替えられる可能性もあります。土曜休日の朝は変更ありません。

日中時間帯には副都心線直通のFライナー快速急行の飯能発着から小手指発着への短縮変更(土曜休日は小竹向原11時台発以降と小手指12時台発以降のみ)、有楽町線直通列車の毎時2本の削減、狭山線は平日に上下毎時1本、土曜休日に10時台・11時台の上り2本、下り1本の削減、急行列車の所要時間短縮(最速21分)、西武球場前(SI-41,SY-03)での狭山線と山口線(レオライナー)の接続改善などが実施されます。また池袋では発着ホームを変更、統一して分かりやすくします。このうち豊島園(SI-39)行き各駅停車は2番ホーム、豊島園行き以外の各駅停車は3番ホーム、優等種別列車は5番ホームからの発車となります。

夕夜の時間帯には平日の池袋発18時以降の優等種別列車4本、小竹向原発21時以降の各駅停車3本、土曜休日の池袋発21時以降の優等種別列車3本の運転を取りやめるほか、土曜休日に8両固定編成を使用する西武秩父発池袋行き快速急行の運転を取りやめ、4000系の各駅停車飯能行きに変更し、飯能で同駅始発の急行池袋行きに接続するダイヤに変更します。さらに池袋発の特急『むさし』からの飯能での接続を改善し、『むさし49号』から西武秩父行きの最終列車、平日はさらに『むさし51号』から吾野(SI-31)行きの最終列車に階段移動なしでの乗り継ぎが可能になります。

《新宿線系統》
▲新宿線では平日の本川越(SS-29)発の通勤急行2本(2752レ2754レ)のうち1本が、土曜休日の西武新宿発の快速急行2本のうち1本がそれぞれ運転取りやめに。前者は40000系が使用され、後者は1本目が8両固定編成、2本目は10両固定編成が使用される列車だが、40000系以外の充当である。
▲新宿線の各駅停車は多摩湖線多摩湖(ST-07,SY-01)始発で設定されている列車が平日朝にあるが(8両固定編成での運転)、2本が国分寺(ST-01,SK-01)行きに変更となり、9000系4両固定編成での運転に。

平日朝ラッシュ時間帯の上り2本のみ運転となっている通勤急行(2752レ2754レ)のうち1本、平日の西武新宿に8時台・9時台に到着する各駅停車2本、土曜休日の西武新宿に7時台に到着する優等種別列車1本と各駅停車2本の運転を取りやめるほか、早朝のみ東村山(SS-21,SK-05)を跨いで直通していた国分寺線と西武園線の直通運転を取りやめ、すべて東村山折り返しとなります。

日中時間帯では平日の12時から15時ころまでの1時間あたりの優等種別と各駅停車上下1本ずつ、拝島線の小平(SS-19)~玉川上水(SS-33)間の1時間あたりの上下1本ずつ、国分寺線の1時間あたりの上下1本ずつ、土曜休日は下り2本のみの運転となっている快速急行(1601レ1603レ)のうち1本の運転を取りやめます。平日は列車削減により優等種別列車の所要時間が最大5分短縮となります。一方の多摩湖線は列車増発で10分間隔(1時間に6本)で運転されます。

夕夜の時間帯では平日に19時以降発車の優等種別3本、各駅停車1本、土曜休日に西武新宿17時台~19時台発車の各駅停車毎時2本の運転を取りやめるほか、多摩湖線では22時以降のすべての列車を国分寺および多摩湖発着とし、萩山(SS-30,ST-04)での乗り継ぎをなくすことで所要時間を短縮するほか、利便性が向上します。また多摩湖発の最終列車は萩山行きですが、国分寺行きに変更(延長)され、国分寺方面の終電が多摩湖・武蔵大和(ST-06)・八坂(ST-05)の各駅で約20分、萩山・青梅街道(ST-03)・一橋学園(ST-02)の各駅で約10分繰り下がります。

このほか、山口線(レオライナー)では狭山線と多摩湖線のダイヤ改正に伴って発着時刻と本数を変更し、列車接続を改善する程度となっているほか、所沢(SS-22,SI-17)付近のふれあい通り線道路新設工事の影響から、新宿線西武新宿方から池袋線への連絡線が使用できなくなるため、野球開催時に運転されていた西武新宿~所沢~西武球場前間を直通する臨時列車は運転を休止します。この場合は西所沢(SI-18)・所沢での乗り継ぎが必要になりますので気をつけましょう。