2021年12月15日

【準特急は廃止へ】京王電鉄が2022年春実施のダイヤ改正の一部概要を発表

2021年12月10日、京王電鉄が2022年春に実施するダイヤ改正の概要を発表しました。今回は京王本線・相模原線・高尾線系統が中心であり、井の頭線系統での改正はありません。詳細なダイヤ改正日と時刻などは2022年1月の公式発表をお待ちください。

【有料座席指定列車】
▲有料座席指定列車に使用される5000系。固定運用外の運用に入る場合もあるが土曜休日は55K運用で東京都交通局新宿線直通列車にも使用される。

有料座席指定列車については朝晩に『京王ライナー』と土曜休日の高尾山方面へのお出かけに便利な高尾山口(KO-53)行きの『Mt.TAKAO号』が運転されています。このうち平日の『京王ライナー』は停車駅に井の頭線と交差する明大前(KO-06,IN-08)を追加し(土曜休日は昨年10月30日から停車)、同駅は正式に『京王ライナー』停車駅となります(下りは乗車専用、上りは降車専用)。明大前から下り『京王ライナー』の乗車には座席指定券(明大前から次の停車駅までの分、410円)が必要です。これまで明大前では平日のみ運転停車(駅に停車するが客扱いはしない通過列車扱い)となっていましたので、平日も井の頭線から下り『京王ライナー』を利用でき、逆に上り『京王ライナー』から井の頭線に乗り継ぐことができますね。これ以外では平日の20・21時台の相模原線直通(橋本(KO-45)行き)の『京王ライナー』の所要時間が短縮されます。

一方の土曜休日の『Mt.TAKAO号』では土曜休日の上り『京王ライナー』とともにお出かけに便利な時間帯に増発を行い、『Mt.TAKAO号』は通年運転化に変更されます。こうなると上り『京王ライナー』の折り返しが下り『Mt.TAKAO号』になる可能性が出てきそうです。『Mt.TAKAO号』は下りは途中明大前のみ停車でそれ以外は通過、上りは現行の高尾線内の特急・急行停車駅と現行の『京王ライナー』と同じ停車駅で運転しています。

【一般優等種別列車】
▲2001年に設定され、現在では京王電鉄にのみ存在する『準特急』が新たな『特急』に変更され約21年で廃止となる。特急との違いは本線内では特急停車駅に笹塚(KO-04)・千歳烏山(KO-12)を追加した停車駅で、高尾線内は各駅停車であった。逆に『特急』は高尾線内は『急行』と同様にめじろ台(KO-50)・高尾(KO-52)のみに停車する。

2001年に設定され現行では京王電鉄のみの種別となっていた『準特急』が新たな『特急』に統合されて廃止され、現行の特急停車駅に笹塚・千歳烏山が追加された停車駅となります(さらには高尾線内各駅停車に変更となる)。このため新宿(KO-01)~明大前間、明大前~調布(KO-18)間は『Mt.TAKAO号』を除きノンストップではなくなりますね。ただしこの種別統廃合と停車駅統一により、多摩エリアから東京都交通局新宿線方面(とその逆)と調布以東へのアクセス向上が期待されます。また平日朝ラッシュ時間帯の上り列車の本数を適正化して定時性を向上するほか、土曜休日では相模原線京王多摩センター(KO-41)~橋本間の日中時間帯の列車種別と運転本数の見直し、動物園線の日中時間帯のお出かけに便利な等間隔運転への変更が挙げられます。

京王電鉄で唯一の種別であった『準特急』が無くなるのは残念ですね。側面部では7000系の方向幕の編成を除き『準特』と省略表示されます。自動放送も併せて録音しておいた方がいいですね。