2021年12月14日

【3000形以来の新形式】横浜市交通局、ブルーラインに新型車両『4000形』を新製投入へ

2021年12月13日、横浜市交通局が市営地下鉄ブルーラインに新型車両『4000形』を新製投入することを発表しました。この形式は既存車両の3000形1次車の『3000A形』(制御装置がGTO素子で残る編成)を置き換えることとなっており、8編成(48両)が導入される予定です。
▲ブルーラインの最新形式である3000形5次車の『3000V形』である3611F。5次車は既存車の置き換えで7編成(42両)が現在の川崎車両兵庫工場での増備が計画されていたが、脱線事故で同形式2編成(3381F・3531F)を失ったほか、小田急電鉄や京王電鉄の列車内で起きた傷害事件の影響を考慮し、新形式に変更しての導入になったか。
▲いよいよ置き換えられる3000形1次車の『3000A形』。運転席側の先頭車にボックスシートを有するため、置き換えられるとブルーラインの車両はオールロングシート車両となる。このシーズンは録音の大チャンスだ。3241F~3311Fに出会ったら記録をお忘れなく。

当初は3000形5次車(3000V形)を2022年度に旧川崎重工業兵庫工場(現川崎車両兵庫工場)で7編成(42両)を追加投入し、日本車両製造の3611Fと合わせて1次車(3000A形)を置き換える予定でしたが、2019年6月と8月に発生した脱線事故の影響で3381F(2次車)と3531F(4次車)の2編成12両を失い(廃車除籍処分)、3611Fがそれを補填する形となったのか、5次車の増備予定が大幅に変更となったほか(これに旧川崎重工業が川崎車両に変更された)、小田急電鉄(5000形5056F)や京王電鉄(8000系8705F)の車内で発生した傷害事件の影響を受けて新製車両には車内防犯カメラの設置を義務付けたことから、新形式(4000形)に変更したうえで導入することになったものと思われます。こうなると3000形5次車は当初8編成の予定が3611Fのみとなってしまったようですね。プレスリリースから、付番方法の法則を考慮して4621F・4631F・4641F・4651F・4661F・4671F・4681F・4691Fが導入される見通しです。なお編成番号は3000形3611Fの続番となるため、62から69が充てられるものとみられます。なお69以外は来年度増備予定だった3000形5次車に充てられるはずだった番号です。ブルーラインの歴代車両、先代の1000形(01から14・1011F~1141F)、2000形(15から23・2151F~2231F)を含めすべて形式を越えて続番となっているので、運用中の3000形のトップナンバーが3241Fとされているのはこのためです。なので4000形のトップナンバーは4621Fとなるわけです。

外観はこれまでのブルーラインの車両とは異なる顔つきとなっていますが、ブルーラインらしさも残しつつ、今までの歴代車両にはないような仮面のような車両となっていますね。内装は床面と座席モケットがブルーラインのラインカラー(ただし優先席部分にあたる『ゆずりあいシート』の床面は赤色)、壁面は灰色(優先席部分の『ゆずりあいシート』は白色)とし、全車両に車椅子やベビーカーなどが利用可能なスペース、1両あたり3台(6両で18台分)千鳥配置で車内防犯カメラを設置するほか(広告用画面と案内用画面の間に配置)、座席幅を既存車両の470mmからさらに10mm拡大して480mmとします。4000形は2022年5月からの運用開始を予定しており、2022年度に5編成、2023年度に残り3編成の合計8編成を投入し、すべての3000形1次車を置き換えることとなっています。ブルーラインでのGTO素子が聞けるのは2023年までとなりそうですね。