2017年12月16日

東日本旅客鉄道が2018年3月17日実施のダイヤ改正の概要を発表

2017年12月15日、東日本旅客鉄道が2018年3月17日(平日ダイヤは3月19日)に実施するダイヤ改正の概要を発表しました。今回は【新幹線】【在来線】と分けて紹介します。

【新幹線】
▲東北新幹線の主力車両E5系(仙セシ)。同系列で運転されている『はやぶさ』を増発するほか、一部列車の行先を盛岡から新青森まで延長されるほか、仙台以北で各駅停車となる『はやて』の2.5往復のうち2往復をE5系に変更し『はやぶさ』に名を変えて運転される。
▲北陸新幹線の主力車両E7系(長ナシ)・W7系(金ハク)。朝夕の時間帯に長野発着の『あさま』(ただし日によっては金沢まで延長し『はくたか』となることがある)を1往復増発する。
▲上越新幹線(写真はE4系新ニシ)と高架化工事の進捗で在来線高架ホームに発着する予定の秋田方面の特急『いなほ』(E653系1000番台[新ニイ])との乗り換えが1回の乗り換え改札を通るだけで便利になる。在来線ホームが高架化される前は在来線ホームが地上、新幹線ホームが高架で、乗り換えに階段などを伴っていた。

新幹線では夕方前の時間帯にE5系による『はやぶさ』の1往復を増発するほか、盛岡止まりとなっている『はやぶさ』の下り1本を新青森まで行先延長するほか、新たに仙台以北で各駅に停車する『はやて』の2.5往復のうち2往復をE5系での運転に運転し最高速度を320km/hに引き上げ、愛称を『はやぶさ』に変更します。

★東北新幹線★
《増発列車》
『はやぶさ』29号 仙1717←東1544 停車駅:上野・大宮
『はやぶさ』22号 青1315→東1632 停車駅:八戸・盛岡・一ノ関・仙台・大宮・上野

《行先延長》
『はやぶさ』17号 青1358←東1044 停車駅:上野・大宮・仙台・一ノ関・盛岡・八戸
※現行ダイヤでは15B列車の行先延長

《変更列車》
『はやぶさ』105号 盛1944←東1656 ※現行ダイヤでは4113B列車の愛称変更
『はやぶさ』107号 盛2044←東1756 ※現行ダイヤでは4115B列車の愛称変更
『はやぶさ』104号 盛0727→東1016 ※現行ダイヤでは4112B列車の時刻変更
『はやぶさ』108号 盛0907→東1156 ※現行ダイヤでは4114B列車の時刻変更

★北陸新幹線★
《増発列車》
『あさま』605号 長1039←東0904 停車駅:上野・大宮・高崎・軽井沢・佐久平・上田
『あさま』624号 長1540→東1720 停車駅:上田・佐久平・軽井沢・高崎・大宮・上野

※駅名表記について※
東・・・東京、仙・・・仙台、盛・・・盛岡、青・・・新青森、長・・・長野

【在来線】
<特急列車>
▲現行では全列車がE351系(長モト:現在は5編成)で運転されている特急『スーパーあずさ』が12月23日からは一部列車でE353系(長モト:現在は3編成)の運転に変更され、ダイヤ改正で同系列に統一される。来年以降はE351系の処遇が注目されることになる。
▲651系1000番台(宮オオ)で運転されている高崎線の全席指定の通勤特急ともいえる『スワローあかぎ』。全列車が北本・鴻巣の両駅に停車するようになり、停車駅の統一をはかる。
▲255系・E257系500番台による『しおさい』『さざなみ』『わかしお』のうち全車自由席の設定を廃止して最低1両の指定席を設定する。列車により指定席がさらに増えるので確実に着席のチャンスが増えるが、料金は自由席特急料金よりも高くなる。

在来線では一部にとどまっていますが、車両変更などがありますので注目です。現行ではE351系で運転されている『スーパーあずさ』ですが、12月23日から一部列車にE353系を投入し、3月17日のダイヤ改正では『スーパーあずさ』全列車がE353系になります。そのためE351系の『スーパーあずさ』は3月16日までとなります。また651系1000番台による『スワローあかぎ』で北本・鴻巣の両駅に全列車が停車するようになり、停車駅の統一が図られます。ただし北本はE231系1000番台・E233系3000番台による快速アーバンが停車しないのに、両系列による湘南新宿ライン特別快速と651系1000番台の特急『スワローあかぎ』が停車する珍しい駅となっています。また255系・E257系500番台で運転されている『しおさい』『さざなみ』『わかしお』で全席自由席の設定を廃止して最低1両の指定席を設定します。また土曜休日に運転されている臨時特急『新宿さざなみ』の停車駅から内房線の佐貫町、臨時特急『新宿わかしお』の停車駅から外房線の鵜原と安房天津が外れます(すべて通過となるので注意)。

<在来線>
▲205系0番台&5000番台・209系500番台・E231系0番台(いずれも千ケヨ)で運転されている武蔵野線では吉川美南(JM-19)始発京葉線直通の東京(JE-01)行きの1本を増発する。ただし京葉線では209系500番台・E233系5000番台(いずれも千ケヨ)による蘇我発新習志野(JE-12)行きの1本が廃止となる(いずれも平日のみ)。
▲E233系8000番台・8500番台(横ナハ)で運転されている南武線では川崎(JN-01)22時台の稲城長沼(JN-18)止まりの列車を立川(JN-26)まで延長し増発する。
▲内房線・外房線では一部列車の時刻の見直しなどが図られる。行先短縮や減便により利便性の低下が避けられそうにない。

▲横須賀線から総武快速線・成田線を経由して運転される成田空港(第1旅客ターミナル)行きに付されていた愛称の『エアポート成田』が廃止となり、E217系の種別表示から『エアポート成田』が消滅して行先表示の『成田空港』のみとなる。『エアポート成田』の愛称があるとはいえ結局は通常の横須賀線・総武快速線の列車と変わらない

武蔵野線では平日の朝ラッシュ時間帯に吉川美南発の京葉線直通東京行きの列車が設定され、混雑緩和を図ります(美0727→西0756→東0828 ※美・・・吉川美南、西・・・西船橋[JM-10]、東・・・東京)。そのほか、南武線では22時台の稲城長沼止まりの列車(2207F列車[平日07F運用])を立川まで延長するほか(川2219→立2315 ※川・・・川崎、立・・・立川)、京葉線では蘇我発の8時台に設定されている新習志野止まりの列車(820Y列車[平日21運用]、蘇0831→習0849 ※蘇・・・蘇我、習・・・新習志野)が廃止となります。内房線・外房線では利用状況をかんがみて一部列車の減便や行先短縮、館山での木更津方面と安房鴨川方面の接続改善を行います。内房線では日中時間帯に千葉~館山間の直通列車がなくなり、木更津・君津あたりで分断される形になったのですが、来年以降もその状況が継続されるようです。

またE217系(横クラ)による『エアポート成田』(横須賀線・総武快速線内→成田空港のみ)の愛称が廃止されます。これは同じく横須賀線・総武快速線を経由して運転されるE259系(横クラ)による特急『成田エクスプレス』と区別するためと、現行の『エアポート成田』の愛称があるとはいえ通過駅がなく通常の横須賀線・総武快速線列車と変わらないこと(つまり横須賀線内は各駅、総武快速線は快速線ホームのある各駅、成田線内は東千葉以外に停車)から愛称の廃止に踏み切ったものと思われます。なおE217系には前面幕に青色で表示される『エアポート成田』、側面部のLED表示器に行先の左隣に赤色で『エアポート成田』の表記があり、その表記が見納めとなるほか、2009年から導入された自動放送で『エアポート成田』の案内が聞き納めとなってしまいます。記録や録音は早めに済ませてください。

それ以外では高崎線通勤快速の停車駅の増加(北本が停車駅に追加され、上尾・桶川両駅の通過を取りやめ)、上越線の一部列車見直し、両毛線足利~富田間に新駅『あしかがフラワーパーク』が2018年4月1日に開業するほか(1面1線構造ですべての普通列車が停車予定)、八戸線の全列車がキハE130形500番台に変更されるほか、奥羽本線の特急『つがる』の全列車が浪岡に停車するようになります。