2017年1月28日

東日本旅客鉄道南武線で唯一の209系2200番台が引退、E233系0番台が南武線に!?

2017年1月28日現在、東日本旅客鉄道南武線では中原電車区所属の209系2200番台横ナハ53編成とE233系8000番台の2系列が運用されていますが、そのうち前者の209系2200番台の最後の1編成がE233系に置き換えられることが横浜支社から発表されました。今後の同編成の動きが注目されます。
▲主力車両のE233系8000番台(写真右側)に混ざって南武線で孤軍奮闘を続けていた209系2200番台横ナハ53編成(クハ209-2202以下6両:元0番台宮ウラ24編成)がついに引退へ。今後は廃車解体になるものと思われ、南武線は浜川崎支線を除きE233系に統一される。

南武線では昨年1月上旬に同線向け205系1200番台横ナハ46編成(クハ205-1201以下6両)がさよなら運転を行ったのち、長野総合車両センターへ配給輸送され廃車となり、同線向け205系0番台・1200番台はすでに消滅していますが、209系は4編成のうち3編成(0番台横ナハ32編成[クハ209-68以下6両]を含む)が廃車されましたが、唯一2200番台横ナハ53編成だけ廃車されずに残存していました。E233系8000番台35編成の投入後も209系2200番台の横ナハ53編成は不定期ながらも南武線で運用を続け、レア車両として孤軍奮闘をしていました。しかし今回はその編成もE233系に置き換えられて引退し、廃車となることが予想されます。記録はお早めに。

★E233系0番台青編成(6両1編成)が豊田車両センターから中原電車区に転属へ★

▲南武線に投入されるE233系は8000番台と編成形態やパンタグラフの位置が同じ0番台青編成の6両1編成が南武線向けに転用される。当該車両はラストナンバーの八トタ青670編成の模様だ。

209系2200番台横ナハ53編成の代替で導入されるE233系は新製車両ではなく転用車両によってまかなわれることになりそうです。参考情報から『2008年3月  新製  青梅線・五日市線で走行』とあることから、豊田車両センターのE233系0番台八トタ青670編成(クハE233-70以下6両)から転用されるようです。0番台は運用線区の関係で各車両の1ヶ所の扉を除いて閉め切ることのできる『3/4閉スイッチ』や半自動ドアスイッチが設置されているほか、車内LCD旅客案内表示器(0番台のものは15インチで8000番台の17インチとは異なるもの)が設置されています。そのため改造工事は大規模なものとはならないものとみられます。なお転用車両に選ばれた編成は南武線への転用改造工事を行い、女性専用車ステッカーの撤去、ラインカラーの張り替え(先頭車のみ『NAMBU LINE』などのロゴ入り、ただし0番台と8000番台では前面帯の配置が異なる)、青編成時代に使用していた6号車のクハE232形500番台の電気連結器の撤去(今後は車両番号と編成番号の処遇にも注目)などが施工されるものとみられます(最小限の転用工事が予想されるためか、座席モケットや車内LCD旅客案内表示器は存置するものと思われる。ただし半自動ドアスイッチの処遇には注目)。新製の8000番台とは異なり、外観上は列車番号表示器の位置が異なっていたり、ホーム検知装置が設置されていないなどの0番台仕様となっていることから、今後は南武線向けE233系の異端編成として注目を浴びることは間違いないでしょう。南武線向け転用編成は2017年3月15日から同線で運用を開始する予定となっています。

E233系0番台の青編成といえば登場当初は6両13編成、4両10編成の陣容でしたが、4両編成・6両編成ともに2編成ずつが余剰で中央快速線向けに転用され、これが現在の八トタH58編成・八トタH59編成(クハE233-58以下10両・クハE233-59以下10両)となっていますので、2017年1月現在では6両11編成・4両8編成となっています。このように青梅線・五日市線での運用数削減で一部編成が中央快速線向けに転用されたケースはありますが、車両自体が全く別の車両センターや中央快速線以外の路線へ転属したことは一度もありませんでした。今回の0番台1編成の南武線転用はその編成にとっても、E233系0番台にとっても初めての他路線・他の車両センター(すなわち豊田車両センターから中原電車区、ただし他の区分番台では近郊形の3000番台による転属の例があり元田町車両センター所属編成の国府津車両センターへの転属および元高崎車両センター所属編成の国府津車両センターおよび小山車両センターへの転属があった)への転属となりますので、いろいろ注目が集まると思います。

追記になりますが、この元0番台八トタ青670編成は改番され、新たに1号車側からクハE233-8570(元クハE233-70)+モハE233-8570(元モハE233-70)+モハE232-8570(元モハE232-70)+モハE233-8770(元モハE233-270)+モハE232-8770(元モハE232-270)+クハE232-8528(元クハE232-528)となっています。つまり従来の番号に『8500』(6号車のみ『8000』)が追加されたようです。そのため同編成は『E233系8500番台』を名乗るものとみられます。編成番号については従来の『70』を使用せず、『N36』の表記に変更されたようです。この『横ナハN36編成』はすでに中原電車区に新製配置されているE233系8000番台の続番ですが、側面の番号に元八トタ青670編成時代の『70』が使われていることや、青梅線・五日市線の運用時に使用されていた半自動ドアスイッチが撤去されずに存置されているのが特徴です。そのため元0番台八トタ青670編成は『8500番台横ナハN36編成』になったようです。なおもとの0番台と新製配置の8000番台で帯配置が異なるということから注目されていた前面帯ですが、新製8000番台と同じ帯配置となりました。

2017年2月3日情報更新。転属当該となる元八トタ青670編成と改番前後の状況を追記しました。

【参考資料】E233系0番台八トタ青670編成時代の組成表  ※左側が1号車寄り
〈改番前〉
クハE233-70+モハE233-70+モハE232-70+モハE233-270+モハE232-270+クハE232-528
〈改番後〉
クハE233-8570+モハE233-8570+モハE232-8570+モハE233-8770+モハE232-8770+クハE232-8528