2023年8月30日

【EF64の代替に期待?】東日本旅客鉄道E493系、鶴見線向け205系1100番台と連結試験で配給輸送デビューか?

2023年8月29日、東日本旅客鉄道尾久車両センター所属の新型事業用交直流電車のE493系都オク02編成(クモヤE493-2+クモヤE492-2)が鎌倉車両センター中原支所に自走回送されました。そのあと同系列は205系1100番台都ナハT18編成と連結試験を行ったようです。
▲E493系は登場から2年以上が経つが、ついに配給輸送列車でデビューとなるのだろうか。これまでの鉄道車両の配給輸送列車はEF64形の担当がほとんどであったため、まずは短編成の205系の配給輸送からといったところか。なおE493系の都オク02編成は量産車で、緑色と黒色の帯が運転席横の窓のところまでとなっている。
▲E493系との連結試験に使用されたのは鎌倉車両センター中原支所に留置されていた鶴見線向けの205系1100番台(写真)の都ナハT18編成であった。その前にはE127系0番台の転入で置き換えられる205系1000番台、そのあとE131系1000番台の新製投入で置き換えられる205系1100番台の配給輸送に向けてのものと思われる。
▲首都圏向けの新型車両や廃車車両の配給輸送に活躍してきたEF64形(写真は1030号機)。E493系が配給輸送列車でデビューすると、EF64形の活躍の場は縮小されていきそうである。しかし現時点ではE493系の投入数は2編成(4両)のみであり、変わらずE217系・E235系1000番台の配給輸送には欠かせない存在である。これもいずれはE493系に…?

この連結試験はE493系の配給輸送列車デビューおよび首都圏に残っている短い両数編成の205系の輸送から本格的な仕業を開始するための試験目的と思われます。このE493系ではATC採用路線を除く管内すべての電化区間での配給輸送列車などを中心に運用され、EF64形の代替が期待されています(非電化区間はE493系をベースに両運転台構造としたGV-E197系がぐんま車両センター(都クン)に投入されている)。これまでにEF64形などの他の電気機関車との連結や試運転は行ってきましたが、旅客が日常乗る通勤形電車との連結は初めてのことではないでしょうか。E493系は8月26日の東京総合車両センター一般公開にて量産先行車の都オク01編成が展示されましたが、今回回送されたのは量産車の都オク02編成です。電車の配給輸送を見越して連結器は密着連結器の状態で回送されました。これまでのEF64形に代わってE493系が205系の配給輸送でデビューを飾る日が近いかもしれません。

最初に廃車が予想される205系1000番台については1編成(2両)をE127系0番台の予備兼鎌倉車両センター中原支所構内入換用に残し2編成(4両)を廃車にするものと思われます。EF64形の場合では2編成をまとめて輸送が可能ですが、E493系でいきなり複数編成を輸送することは考えにくいでしょうか。