2023年8月5日

【ロマンスカーを使用】『小田急線・千代田線相互直通運転開始45周年記念ツアー』開催へ

2023年8月3日、同月27日開催予定の小田急電鉄傘下の小田急トラベルによる『小田急線・千代田線相互直通運転開始45周年記念ツアー』が発売開始されています。今回は予備車両のロマンスカー“MSE”60000形6両固定編成を使用して、唐木田(OT07)→綾瀬(C-19)→喜多見検車区→海老名(OH32)の経路で特別団体専用列車が運転されるようです。
▲東京地下鉄千代田線に直通するロマンスカー“MSE”60000形。特急形車両では同形式が、通勤形車両では4000形が千代田線にそれぞれ直通しているが、かつてはガイコツと称された9000形や、リニューアル更新工事施工前の1000形が千代田線に直通していたことがある。
▲現在の千代田線直通の通勤形電車はこの4000形であるが、過去には9000形や1000形でも千代田線に直通していたことがあり、1000形で当時の4両+6両の組成で直通していた時には東京地下鉄千代田線と箱根登山鉄道を1本で結ぶ臨時列車を走らせたことがあった。
▲東京地下鉄千代田線に直通していたことがある1000形。現存する編成では4両固定編成の1063F1064F1065F1066F(現在は箱根登山鉄道専任)、10両固定編成では1091F1094F1095F1097Fの一部車両が該当する。リニューアル前はノーマルドアの6両固定編成のクハ1450形と10両固定編成に列車番号表示器が存置されていた。

これは小田急電鉄と当時の営団地下鉄、現在の東京地下鉄千代田線との相互直通運転を開始してから45年を迎えたことに伴うもので、コースは3つが用意され、ライトコース(すなわちロマンスカー“MSE”60000形6両固定編成に乗るだけのコース)、がっつりコース(海老名検車区東側でロマンスカー“MSE”60000形の撮影会実施までのコース)、プレミアムコース(ロマンスカー“MSE”60000形の撮影会と、海老名検車区西側に保存されている9000形9001Fデハ9001の撮影会がある)から選ぶことができます。9000形は現在の主力車両である2代目3000形に置き換えられて初代5000形よりも先に全廃となりましたが、9001Fのデハ9001が静態保存されており(末期は9002Fの新宿(OH01)寄りに連結し中間に入る運転台を撤去して半固定編成状態で運用された)、9000形がイベントの目玉になるのは久しぶりのこととなります。

この形式は非常に懐かしいですね。私も過去に何度か乗車したことがありますが、同形式は転落防止幌が最後まで装着されなかったほか、車内の車両間貫通扉は付随車となる3号車と4号車のあいだの4号車側に設置されていました(ただし初代5000形6両固定編成は電動車となる3号車と4号車のあいだの3号車側に設置されていた)。2006年に最後まで残ったのが保存車両となった9001Fと6両固定編成の9404F9407Fでしたね(このうち9001F+9407Fが喜多見検車区唐木田出張所でのイベントに使用された)。引退からもう17年が経ちますが、往年の元千代田線直通対応車両は1両だけ海老名検車区で静かに過ごしています。