2022年2月28日

【数少なくなった“悲鳴”】京浜急行電鉄新1000形1049編成(3次車8両固定編成)が制御装置を更新し出場する

2022年2月25日、京浜急行電鉄ファインテック久里浜事業所に検査施工のため入場していた新1000形1049編成(1049~1056)が出場し、試運転を実施しました。同編成の制御装置がドイツ・シーメンス製のIGBT素子から国産の東洋電機製IGBT素子に交換されています。
▲新1000形8両固定編成の制御装置更新が進み、シーメンス製IGBT素子を搭載する8両固定編成は1041編成と1057編成のみとなってしまった。4両固定編成でも1441編成と1445編成を残すのみとなっている。4編成とも機器更新が予想されている。

この編成は1次車・2次車から乗り心地改善のため電動車と付随車の割合であるMT比を引き上げており、8両固定編成では各先頭車側から2両目が付随車(サハ1050・サハ1055)である以外は電動車の6M2Tとなっていましたが、制御装置更新に合わせてMT比が4M4Tに変更され、デハ1051とデハ1054の2両が電装解除でサハ1051・サハ1054に変更されているものとみられます。新1000形アルミ車はファインテック久里浜事業所入場時に制御装置が順次交換されており、2022年2月28日時点で8両固定編成では1001編成が三菱電機製SiC素子、1009編成・1017編成・1025編成・1033編成が他社乗り入れ運用を考慮して東洋電機製IGBT素子に、一方の4両固定編成では1401編成・1409編成・1413編成が1405編成で試験的に採用された東芝製IGBT素子に、1421編成・1425編成・1429編成・1433編成・1437編成が東洋電機製IGBT素子にそれぞれ更新されています。8両固定編成では1001編成以外は東洋電機製IGBT素子であるのに対し、4両固定編成はシーメンス製GTO素子の編成が東芝製IGBT素子に、シーメンス製IGBT素子の編成が東洋電機製IGBT素子にそれぞれ更新されていますね。同形式ステンレス車に極力合わせた更新と思われますが、1001編成は試験的な意味合いで三菱電機製SiC素子となっており、東京都交通局浅草線に乗り入れない運用(主に逗子・葉山(KK-53)発着のエアポート急行、2100形の代走時を除く)で使用されています。

制御装置がシーメンス製IGBT素子で残るのは1041編成・1057編成、1441編成・1445編成のみとなりました。シーメンス製IGBT素子の消滅(と国内産VVVFインバータ制御への統一)が近づいてきました。