2021年1月7日

【QRコード活用】小田急電鉄小田原線登戸(OH18)1番ホーム・2番ホームにホームドアを設置、3月に使用開始へ

2020年1月7日、小田急電鉄が1月9日終電後に小田原線登戸(OH18)の2番ホーム(急行線)に、16日終電後に1番ホーム(緩行線)にホームドア本体を設置し、3月上旬の初電車から稼働を開始すると発表しました。なお上り3番ホーム(急行線)と4番ホーム(緩行線)には3月下旬に設置され5月の稼働開始を目指すとしています。
▲今回導入するホームドア開閉の際に欠かせないのが各通勤形車両の一部の旅客用扉に貼付されているQRコード(写真は3000形3265F(日本車両製造3次車)のもの)だ。これをホーム上家に設置されたカメラで読み取り、旅客用扉の開閉に連動するようにホームドアを開閉することで、車両数の異なる車両(8両編成と10両編成)が来ても大丈夫なようになっている。
▲営業運転開始前にQRコードが貼り付けられた5000形5054F。この次に登場する5055F以降は営業運転開始前にQRコードを貼り付けることになりそうか。QRコードは6両単独運用がメインの1000形ワイドドア車や8000形8251Fを除く各通勤形に貼付されている。

登戸1番ホーム・2番ホームは2020年度の鉄道設備投資事業計画においてのホームドア設置対象の駅に含まれており、下北沢(OH07)の1番ホーム・2番ホーム(急行線ホーム)ではすでに稼働しています。下北沢のホームドアは2019年度設置駅と同様のQRコードを使用しないタイプのものですが、今回の登戸で導入されるホームドアから通勤形車両(東日本旅客鉄道E233系2000番台など乗り入れ車両を含む)に貼付されたQRコードの読み取りによるホームドア自動開閉制御システムが導入されます。登戸には8両編成(各駅停車のみ)と10両編成が乗り入れており、両者で停止位置が異なる場合があります。そのため車両に貼付されたQRコードをホーム上家に設置されたカメラで読み取り、車掌が旅客用扉の開閉動作を行うとそれに連動してホームドアが開閉する仕組みとなっています。登戸を通る旅客用扉の数が異なる通勤形車両はありませんが(ただしロマンスカーを除く)、具体例として京浜急行電鉄のように3扉車に対応するホームドアに2100形(2扉車)が来た場合、QRコードを読み取って各車両の中央のホームドアのみを閉めたまま(2100形の側面窓部分にあたるホームドアは閉まった状態)にしておき、ほかのホームドアが開閉するという、車両と旅客用扉の数に応じたホームドアの開閉がQRコードの読み取りにより可能であるというわけです。そのため8両編成が停車した場合は車両がかかっていない2両分のホームドア以外が開閉します。ちなみに通常停車はしませんが、仮に特急ロマンスカーが登戸で緊急に停車させる(場合により下車させる)ということがあった場合などにどう対処するかがポイントとなりそうです。

なお同駅にホームドア本体が設置されるものの、すぐに本格稼働するわけではありません。各種試験を経てから本格稼働となりますので、本格稼働まではホームドアは設置後であっても開いたままとなりますので、列車が接近してきた場合は黄色の点字ブロック、ホームドアの内側で列車を待つようにしましょう。