2021年1月24日

【あの夜行列車も】臨時快速『ムーンライトながら』正式に廃止へ

2021年1月21日、東日本旅客鉄道と東海旅客鉄道は前者の大宮総合車両センター所属の185系0番台(4両固定編成の宮オオC7編成)・200番台(4両固定編成の宮オオB7編成・6両固定編成の宮オオB5編成・宮オオB6編成・宮オオOM03編成のいずれか)の10両編成を使用した臨時快速『ムーンライトながら』(東京(JT-01)~大垣(CA77)間)を正式に廃止すると発表しました。
▲写真は臨時快速『ムーンライトながら』に使用されている185系。かつての183・189系10両固定編成(東チタH101編成・東チタH102編成、現在は全廃済み)から引き継ぎ、185系では大垣方に4両固定編成、東京方に6両固定編成という珍しい組成で運転されていた『ムーンライトながら』が正式に廃止。
▲臨時快速『ムーンライトながら』に使用されていた183・189系。写真はグレードアップあずさ塗装の八トタM52編成であるが、もともとは元東チタH102編成のうちの6両である。

1996年のダイヤ改正で登場した『ムーンライトながら』はそれまでに運転されていた大垣夜行列車の代替として373系(静シス)の9両編成(3両固定編成を3編成連結)で運転され、『ムーンライトながら』の送り込みと返却を兼ねた普通列車運用も存在していました。2009年から臨時列車として設定され、車両は当時183・189系東チタH101編成および東チタH102編成を使用して運転されました。2013年12月から185系での運転に変更され、グリーン車を連結しない10両編成を組むため、4両固定編成(宮オオC7編成は付随車1両のみ、宮オオB7編成はグリーン車と電動車1ユニットの3両を抜き取り)と6両固定編成(一部のB編成と宮オオOM03編成はグリーン車を抜き取り)が用意され、大垣寄りに4両固定編成、東京寄りに6両固定編成となるように組まれ(編成間の通り抜けはできない)、同列車は2020年3月29日が最終運転となりました。これは同年に新型コロナウィルスの感染拡大に伴って夏季以降の運転がなくなったためです。これで『ムーンライト』を付する列車は消滅し、『ムーンライトながら』として約24年、大垣夜行列車時代から数えると約52年の歴史に幕を下ろすことになります。

185系自体も老朽化が進行し、2021年3月で定期営業運転を終えることになります。この先は185系全編成の動向が注目されることとなりそうです。A編成とC編成は廃車になるものと思われますが、座席定員制列車を含む普通列車から臨時快速列車、そして特急列車と幅広く使用された185系の功績を鑑みて、1両ぐらいは保存してほしいところです(たとえば宮オオA1編成の1号車であるクハ185-1など)。残っているB編成とOM03編成は春以降も臨時列車の設定がありますが、新型コロナウィルスの感染拡大の状況次第では運転中止となる可能性もありますので注意しましょう。