2021年1月16日

【路線区間で様々】東日本旅客鉄道、首都圏11線区で現行ダイヤ減便や行先短縮による終電繰り上げ実施へ

2021年1月13日、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言による国土交通省などの要請を受け、各鉄道会社が現行ダイヤの減便や行先短縮による終電繰り上げを発表しました。なお2021年3月に一斉に実施するダイヤ改正とは異なる終電繰り上げであり、ここでは東日本旅客鉄道の首都圏路線について記述します。

緊急事態宣言下における首都圏の11路線、平日42本・土曜休日40本が列車削減や行先の短縮に伴う区間運休により終電の繰り上げが実施されます。なお3月に実施予定のダイヤ改正の場合は人員の配置変更などを伴うため、それを避けるために一部減便や行先変更での対応となります。終電で移動することが多い方は区間運休や行先短縮の当該となる列車の発車時刻を必ずチェックし、乗り継ぎ駅の変更や乗り遅れに十分ご注意ください。各路線ごとに平日ダイヤにおける終電繰り上げの詳細を見ていきます(このため列車番号やカッコ内の運用番号は平日ダイヤを基本とするが、一部は土曜休日ダイヤの掲載もある)。

【山手線】
▲(イメージ)山手線のE235系0番台(写真は東トウ16編成)。外回りは品川(JY-25)行きが池袋(JY-25)行きに、池袋行きが大崎(JY-24)行きに、内回りは大崎行きから池袋行きにそれぞれ変更となるので注意が必要だ。

山手線では外回りは池袋行きが大崎または池袋、内回りは池袋で運転が打ち切られます。いずれも車庫が近接しており(前者は東京総合車両センター、後者は東京総合車両センター池袋派出所)、そのあとは本来の入庫先まで回送列車で移動して入庫か、運転を打ち切った駅の車庫に入庫という形になるものと思われます。

《一部運休となる列車》
[外回り]2429G列車(平日29G運用) 当該列車全区間、2329G列車は大崎止まり
     2447G列車(平日47G運用) 池袋→品川間運休、品川行き→池袋行き
     2405G列車(平日05G運用) 池袋→品川間運休、品川行き→池袋行き
[内回り]2360G列車(平日60G運用) 池袋→大崎間運休、大崎行き→池袋行き
     2436G列車(平日36G運用) 池袋→大崎間運休、大崎行き→池袋行き

【京浜東北線・根岸線】
▲(イメージ)京浜東北線・根岸線のE233系1000番台(写真は宮サイ141編成)。南行きは北側の大宮(JK-47)~赤羽(JK-38)間、南側の蒲田(JK-17)~大船(JK-01)間、北行きは磯子(JK-06)~赤羽間、南浦和(JK-42)間で区間運休または全区間運休となるので注意してほしい。

京浜東北線・根岸線では南行きの大宮発の最終列車1本が全区間運休である以外は区間運休となり、北行きでは大船発の最終列車のみ区間運休によって根岸線内完結列車(大船~磯子間の運転)となります。南行きでは大宮発の最終列車が全区間運休となります。

《一部運休となる列車》
[南行き]2385C列車(平日85C運用) 磯子以南運休、大船行き→磯子行き
     2311A列車(平日11A運用) 蒲田以南運休、桜木町(JK-11)行き→蒲田行き
     2397C列車(平日97C運用) 蒲田以南運休、磯子行き→蒲田行き
     2393C列車(平日93C運用) 蒲田以南運休、桜木町行き→蒲田行き
     2445B列車(平日45B運用) 全区間運休(→折り返し回送列車に変更?)
[北行き]2380C列車(平日81C運用) 南浦和以北運休、大宮行き→南浦和行き
     2346A列車(平日47A運用) 南浦和以北運休、大宮行き→南浦和行き
     2382C列車(平日83C運用) 上野(JK-30)以北運休、赤羽行き→上野行き
     2372C列車(平日73C運用) 蒲田以北運休、上野行き→蒲田行き
     2440B列車(平日41B運用) 磯子以北運休、蒲田行き→磯子行き

【中央・総武線各駅停車】
▲(イメージ)中央・総武線のE231系500番台(写真は八ミツA530編成)。三鷹(JB-01,JC-12)・中野(JB-07,JC-06)発の東行きは全区間で区間運休、千葉(JB-39,JO-28)・津田沼(JB-33,JO-26)発の西行きは中野以西に行く2本が区間運休、千葉発の最終列車が全区間運休となる。

中央・総武線では東行きは列車により区間は異なりますが、総じて全区間(厳密には三鷹発の最終列車のみ全区間運休)、西行きは千葉発の最後の三鷹行き2本の区間運休と千葉発の最終列車のみの運休となります。各駅停車のため仮に乗り逃がしたとしても区間によっては並走する中央線快速または総武快速線が動いている場合がありますので、動いている場合はそれで追い抜き(西側は三鷹~御茶ノ水(JC-03,JB-18)間、東側は錦糸町(JB-22,JO-22)~千葉間で競合)、快速停車駅で乗り継ぎするのもいいでしょう。

《一部運休となる列車》
[東行き]2384B列車(平日85B運用) 津田沼以東運休、千葉行き→津田沼行き
     2448B列車(平日49B運用) 御茶ノ水以東運休、津田沼行き→御茶ノ水行き
     2468B列車(平日69B運用) 中野以東運休、御茶ノ水行き→中野行き
     2414B列車(平日15B運用) 全区間運休(三鷹到着後は折り返し回送?)
[西行き]2383B列車(平日83B運用) 中野以西運休、三鷹行き→中野行き
     2335B列車(平日35B運用) 中野以西運休、三鷹行き→中野行き
     2489B列車(平日89B運用) 全区間運休(千葉到着後は折り返し回送?)

【常磐線快速】
▲(イメージ)常磐線快速のE231系0番台(写真は東マト119編成)。上下とも総じて全区間で運休となるが、下りは上野(JJ-01)発の最終列車、上りは取手(JJ-10)発の最終列車2本が全区間運休である以外は区間運休である。取手行きの最終列車が我孫子(JJ-08)行き、そのあとの我孫子行きが松戸(JJ-06)行きとなるため、到着後は松戸車両センター我孫子派出所、松戸車両センター本所にそのまま入庫となる可能性がある。

常磐線快速では終電はすべてE231系0番台での運転となっています。松戸車両センター本所と我孫子派出所があるため、到着後はいずれも入庫するものと思われます。ただ現行ダイヤのままに区間運休が見られるため、直接入庫するのではなく回送列車で区間運休前と同じ経路で運転して入庫となる可能性もあります。

《一部運休となる列車》
[下 り]2483H列車(平日83H運用) 我孫子以北運休、取手行き→我孫子行き
     2461H列車(平日61H運用) 松戸以北運休、我孫子行き→松戸行き
     2491H列車(平日91H運用) 全区間運休(上野到着後折り返し回送?)
[上 り]2450H列車(平日51H運用) 松戸以南運休、上野行き→松戸行き
     2484H列車(平日85H運用) 全区間運休(取手到着後折り返し回送?)
     2488H列車(平日89H運用) 全区間運休(取手到着後折り返し回送?)

【埼京線・川越線】
▲(イメージ)埼京線のE233系7000番台(写真は宮ハエ134編成)。北行き・南行きの池袋(JA-12)~赤羽(JA-15)間の最終列車1本ずつと、北行きでは大宮(JA-26)以北(川越行き・川越線内)で区間運休となる。乗り入れ先路線の東京臨海高速鉄道りんかい線でも列車削減による運休があるので注意してほしい。

埼京線では池袋~赤羽間の区間運転となる両駅始発終着となる北行き・南行きの最終列車1本ずつが全区間運休となるほか、北行きは新宿(JA-11)24時00分発の川越行きが大宮行きに短縮となり、川越線内運休となります。大宮到着後は川越車両センターまで定期列車スジと同じダイヤで回送されるものと思われます。なお乗り入れ先の東京臨海高速鉄道りんかい線では大崎(JA-08,R-08)24時17分発の東京テレポート(R-04)行き列車(平日は33運用でE233系7000番台の運用、土曜休日は83運用で70-000形の運用)を全区間運休とし、同駅24時01分発の東京テレポート行き列車(平日は87運用で70-000形の運用、土曜休日は13運用でE233系7000番台の運用)を24時07分発(崎2407→テ2418)として発車時刻を繰り下げ、これが終電となります。

《一部運休となる列車》
[北行き]2461K列車(平日61運用) 大宮以北運休、川越行き→大宮行き
     2457K列車(平日57運用) 全区間運休(その前に入庫へ)
[南行き]  156K列車(平日57運用) 全区間運休(2457K列車の前に入庫へ)

※参考…東京臨海高速鉄道での一部運休となる列車
[南行き(平日)]2432K列車(平日33運用) 全区間運休
[南行き(土休)]2482T列車(土休83運用) 全区間運休
※時刻繰り下げとなる列車
[南行き(平日)]2486T列車(平日87運用) 約6分繰り下げ
[南行き(土休)]2412K列車(土休13運用) 約6分繰り下げ

【東海道線】
▲(イメージ)東海道線のE231系1000番台・E233系3000番台(写真は前者の横コツS-05編成)。終電間際は品川(JT-03)・東京(JT-01)発着となっている。上りは変更がないが、下りは最終1本のみ、平塚(JT-11)以西で運休となる。

東海道線では東京発の最終下り1本が平塚以西で運休となるのみです。なお3月ダイヤ改正では正式に東京発の最終列車が平塚行きとなるものとみられます。このため平塚以西の各駅へ終電で移動する際には十分ご注意ください。この最終列車は国府津車両センター所属編成での運用となっています。平塚からは臨時回送で国府津車両センターに入庫するものと思われますが、その翌日の運用が小田原(JT-16)発の上野東京ライン北行の1番列車(高崎線直通高崎行き1820E列車)となるため、国府津車両センターに入庫せず小田原まで回送の可能性があります。

《一部運休となる列車》
[下り(南行き)]745M列車(横コツ) 平塚以西運休、小田原行き→平塚行き

【横須賀線】
▲(イメージ)横須賀線のE217系(写真は横クラY-1編成)。昨年12月21日からE235系1000番台も運用されている。横須賀線は久里浜(JO-01)行きのみ逗子(JO-06)行きに短縮の形で繰り上がる。

横須賀線では総武快速線千葉発の久里浜行き最終列車のみ逗子以遠で運休となるのみです。逗子以遠に終電で移動する際はご注意ください。なお3月のダイヤ改正では逗子行き最終列車も大船(JO-09)行きとなるため、3月13日以降大船以遠に終電で移動する際には注意してください。

《一部運休となる列車》
[下り]2229S列車(平日29運用) 逗子以遠運休、久里浜行き→逗子行き

【中央線快速】
▲(イメージ)中央線のE233系0番台(写真は八トタT10編成)。このなかに松戸車両センターから転入した209系1000番台も運用されている。中央線快速は特に下り列車の繰り上がり幅が大きく、東京(JC-01)発は約30分も繰り上がるので注意してほしい。

中央線快速では特に繰り上がり幅が大きいですね。上りの東京行きの最終列車が三鷹以東で運休である以外は全区間運休となっています。しかも下り列車については高尾(JC-22)行き最終列車を含めてなんと4本が全区間運休となっています。運休となる東京発の下り列車は配線構造や入庫先の関係で折り返し回送列車になるものと思われます。上りは三鷹車両センターが至近にあるため入庫させることはできそうですが、現行ダイヤの行先短縮であるため、三鷹車両センターに入庫させず回送させる可能性もあります。新宿(JC-05,JB-10)から並走する京王電鉄でも繰り上げを発表していますので、立川市や八王子市方面など郊外へ帰宅する際には特に注意が必要といえそうです。

《一部運休となる列車》
[下り]2451T列車(平日51T運用) 全区間運休、回送列車に変更
    2471T列車(平日71T運用) 全区間運休、回送列車に変更
    2435T列車(平日35T運用) 全区間運休、回送列車に変更
    2455T列車(平日55T運用) 全区間運休、回送列車に変更
[上り]2380T列車(平日81T運用) 三鷹以東運休、東京行き→三鷹行き

【武蔵野線】
▲(イメージ)武蔵野線のE231系0番台(写真は千ケヨMU33編成)。基本は三鷹車両センターから転入したこのタイプが主力だが、松戸車両センターから転入した1本(千ケヨMU22編成)や209系500番台やE231系900番台千ケヨMU1編成も運用されている。

武蔵野線では府中本町(JM-35)行き最終列車のみ、東所沢(JM-30)以西で運休、府中本町発は最終列車1本のみ全区間運休となります。東所沢には東所沢電車区があるため、入庫させることも可能ですが、運用上のことを考えると回送列車で対応させる可能性もありそうです。

《一部運休となる列車》
[上り]2246E列車(平日47E運用) 東所沢以西運休、府中本町行き→東所沢行き
[下り]2411E列車(平日11E運用) 全区間運休、回送列車に変更

【京葉線】
▲(イメージ)京葉線のE233系5000番台(写真は千ケヨ505編成・千ケヨ520編成)。これに混ざって209系500番台千ケヨ34編成も運用されている。東京(JE-01)発・蘇我発ともに最終列車のみ全区間運休となるので注意だ。

京葉線では東京発・蘇我発ともに最終列車1本ずつが全区間運休となり、京葉車両センターへの回送列車に変更されるものと思われます。東京発は新習志野(JE-12)・海浜幕張(JE-13)以遠に行く最後の列車ですが、3月ダイヤ改正では東京発・蘇我発ともに最終列車は京葉車両センター入庫を兼ねた新習志野行きになるものとみられます。

《一部運休となる列車》
[下り]2423Y列車(平日23運用) 全区間運休、回送列車に変更
[上り]2402Y列車(平日03運用) 全区間運休、回送列車に変更

今回は平日ダイヤを中心に紹介しましたが、土曜休日ダイヤでもこれにほとんど準じた減便や行先短縮が実施されます。詳細は東日本旅客鉄道のホームページで『終電付近の一部列車運転取りやめについて』をご覧ください。