2021年1月に新型コロナウィルスの感染拡大に伴う11都府県への緊急事態宣言の発出により国土交通省などが各鉄道会社に終電の繰り上げを前倒しするよう要請したことから、首都圏の各鉄道会社が1月20日から現行ダイヤでの終電の一部の定期列車を全区間運休(回送列車に変更など)または行先短縮により終電の繰り上げが実施されます。路線によっては運転区間の変更(短縮)で通常と異なる行先の列車がありますので、運転区間短縮に伴う行先変更および乗り遅れにご注意ください。
この措置は当面続くと思いますので、終電の種別行先や繰り上げ時分など路線により異なるために必ず各鉄道会社のホームページをご確認ください。なお今回の終電の繰り上げに伴う振替輸送はありませんのでご注意ください。終電後の鉄道の代替にもなり得る路線バスでも深夜運賃(通常運賃の倍額)が適用されるものもありますので気を付けましょう。各鉄道会社の大半は2021年3月13日に実施されるダイヤ改正で正式に終電を繰り上げることとなっています。今回の終電繰り上げは現行ダイヤを変えずに実施するため、本来折り返しが定期営業列車であるところが全区間臨時の回送列車になったり、運転区間の短縮により行先変更後の終着駅から車両基地まで臨時回送となるなど(例…A駅行きがB駅行きに変更となったとき、通常はA駅から回送となるところ、B駅から回送に変更)の措置がとられますが、相模鉄道のように運用の流れから駅での夜間留置を前倒しして終電を削減するところもありそうです。具体的に相模鉄道の例で言うと、いずみ野線の終電は線内完結列車で、平日ダイヤでは偶然にもいずみ野線上り終電→いずみ野線下り終電で運用が繋がっているため、湘南台(SO-37)でいずみ野線上り終電の前の下り列車で運転を終えると、そのまま前倒しでホームに留置という措置がとれます。これは本来はいずみ野線の終電で1往復しても最終的に湘南台で留置、翌朝に同駅出庫ということが分かっているため、回送運転をせずに済みそうです。
もしこの時期に終電を利用する状況になったときは十分気を付けてください。鉄道の補完となる路線バスも会社によっては深夜運賃が適用される場合があるので、可能な限り帰宅時間を早める、終電に乗った場合は補完の路線バスに乗る場合に備えて深夜運賃分の準備をしておくなどしておきましょう。