2020年8月13日

【今年度増備車】相模鉄道20000系20102F、営業運転に投入される

2020年7月27日から29日にかけて日立製作所笠戸事業所で製造され相模鉄道かしわ台車両センターに納入された20000系20102Fが8月11日に試運転を行い、8月12日の平日65運用で7000系7753Fと入れ替わる形で営業運転に投入されました。
▲2019年に鉄道友の会のローレル賞を獲得した20000系の増備車20102Fが営業運転に投入された。最初に投入された20101F(写真)とは一部仕様が異なっている。
▲20000系20101Fの車内LCD式旅客案内表示器と広告用LCD表示器。20101Fでは旅客用扉上部に21.5インチワイドの1画面(列車種別および行先と停車駅の案内)が設置されており、広告用画面は通路上部に設置されている。20102Fではこれらの画面を並列させて旅客用扉上部に2画面を配置することで通路上部への広告用画面の設置を省略した
▲20000系20101Fの車両間貫通扉の取っ手。20101Fでは取っ手の色が黒色で貫通扉の枠と同色とされているが、20102Fでは取っ手の色が灰色に変更され、貫通扉を開閉する取っ手の位置を分かりやすくしたものとみられる。
▲12000系と20000系の車端部に設置されている座席の座高が高く設定されたユニバーサルデザインシート。20101Fでは荷物を座席下に置くことを前提としているためか、座席上部の荷物棚の設置が省略されていたが、20102Fではユニバーサルデザインシートの上部にも設置された。荷物を座席下に置くよりも座席上の荷物棚に置くことが多いからであろう。
▲写真は12000系に千鳥配置で設置された車内防犯カメラ。20000系20102Fでは旅客用扉上部の非常用ドアコック横に千鳥配置で設置されている。いずれは20101Fにも設置されるのだろうか。

2017年8月に登場した20101Fと異なり、20102Fでは一部で仕様変更が見受けられます。20101Fでは旅客用扉上部に種別行先と停車駅などを案内する車内LCD式旅客案内表示器が1画面で枠の色は黒色となっており、広告用画面(デジタルサイネージ)は中吊り広告と同様に通路上部に設置されていました。20102Fでは旅客用扉上部に2画面(左側に広告用画面、右側に種別行先と停車駅などを案内する画面)を配置するタイプに変更され、枠の色も白色に変更されています。このため20101Fで車両間貫通扉の上部にあった広告画面枠の設置が省略されています。さらに20101Fでは設置されていなかったユニバーサルデザインシート上部の荷物棚が20102Fでは設置されているほか、20101Fでは設置されなかった一般座席のユニバーサルデザインシート(車端部のみ)が20102Fでは設置されています(その手摺の色は12000系では灰色に対し20000系20102Fは黄色となっている)。また12000系と同じく車内防犯カメラが千鳥配置で(1両に4箇所)設置されているほか、個別ドアスイッチ(半自動ドアスイッチ)の周囲を含めた戸袋付近の銀色のパーツのサイズが変更されているようです。また車両間貫通扉の取っ手の色が20101Fでは黒色であるのに対し20102Fでは取っ手の部分のみ灰色に変更されており、貫通扉の取っ手の位置を分かりやすくしたものとみられます。外観上は20101Fと変わりませんが、車内では20101Fと異なる細かな仕様変更がいくつか見受けられたほか、広告用画面の設置場所を変更したことで車内がすっきりとした印象になりましたね。現在は10両固定編成のみ在籍する同系列ですが今後登場する増備車もこの仕様が踏襲されるのか注目です。