2025年5月31日

【ついに第2の人生スタート】西武鉄道8000系8103F(元小田急電鉄8000形8261F)が国分寺線で定期営業運転を開始

2025年5月31日、元小田急電鉄8000形8261Fを譲受して西武鉄道仕様に改造された国分寺線向け8000系8103F(6両固定編成)が国分寺(SK-01)~東村山(SK-05)間を中心に定期営業運転を開始しました。営業運転開始の1番列車は6602レ(村0504→国0516)でした。
▲小田急電鉄から譲受した車齢40年超えの新型車両、西武鉄道8000系8103Fがついに新宿線系統の路線のひとつである国分寺線でデビューを果たす(2025年5月24日、イベント参加時に撮影)。同編成は6月7日実施予定の武蔵丘車両検修場で行われるイベントの臨時列車にも充当予定となっている。今年度は東急電鉄9000系列が譲受される予定だ。
▲小田急電鉄時代の8000形8261F。落雷被害を乗り越え西武鉄道で第2の人生を歩み始めた。車両番号から今後も数編成の譲受が予定されているが、今年度分はない。ただし鋼製車体のため踏切事故に巻き込まれた場合は8000形8264Fのように廃車解体処分となるリスクもあるため、8000系8103Fは大事に使っていただきたい。

西武鉄道8000系8103Fは譲受から約1年かかりましたが就役を果たしました。他系列との併結運転は考慮されていないため、クハ8003(元クハ8261)のスカートと連結器はクハ8103(元クハ8561)と同じ仕様ですが、もともと電気連結器ありの車両であったため、その部分を接合した痕跡があります。車内自動放送、広告枠、ドアステッカー、フルカラーLED式のROMは西武鉄道仕様になりましたが、小田急電鉄時代の仕様が多く残されており、小田急電鉄時代での車番の痕跡や円形ドアステッカーの撤去跡が残っています。広告ステッカーはイベント開催までに貼付されていましたが、円形ステッカーの撤去跡を考慮してなのか、かなり上部の方に貼付されていたのが印象的でした。制御装置は全密閉モーター仕様ではありませんので、小田急電鉄時代のままの三菱電機製IGBT素子VVVFインバータ制御音を西武鉄道国分寺線でも聞くことができます。同編成は1985年に旧東急車輛製造で製造され、2006年度のリニューアル更新工事を経て約40年、私も今まで乗り慣れた車両が西武鉄道で再び活躍するようになりましたので、国分寺線方面に行くことはほとんどないかもしれませんが、貴重な機会があればぜひとも見に行きたいと考えております(運用されていれば、ですが…)。

なお西武鉄道の公式アプリにも8000系のアイコンが用意されており、運用されていれば表示されますので、『国分寺線』に同系列のアイコンがあれば運用されていると思ってください。

2025年5月30日

【一気に4本を8両化へ】東京地下鉄9000系中間付随車8両(4編成分)が甲種輸送される

2025年5月30日、川崎車両株式会社兵庫工場で製造された東京地下鉄9000系の中間付随車8両(4編成分)の甲種輸送が実施されています。9000系中間付随車の出場は前回のサハ9409・サハ9509以来で約4年ぶりとなりました。今回の中間付随車8両は本来増結予定の編成が6両固定編成のままB修繕工事を受けていたことによるもので、その分と思われます。
▲9000系9109F(8両固定編成)以来、約4年ぶりに同系列の8両固定編成が再び誕生することとなった。長らく待ちに待った川崎車両株式会社から9000系の中間付随車8両分が出場したが、これまでに6両固定編成のままB修繕工事を受けていた編成分に該当する。
▲6両固定編成のままB修繕工事を受けていた9000系9111F9112F9115F。これらの編成の中間付随車が登場したことになる。ただし9110Fの5号車だけは台車が異なっているほか、気になる装置が搭載されている。

今回出場した9000系の中間付随車8両は番号順にサハ9410+サハ9510・サハ9411+サハ9511・サハ9412+サハ9512・サハ9415+サハ9515の8両で、4M2Tで6両固定編成のままB修繕工事を受けていた9110F9112F9115Fの4編成分とみられます。このうちサハ9510にはPQモニタリング台車、PQモニタリング装置を搭載しており、異彩を放っています。最初の9109FではB修繕工事施行前に中間付随車が出てきましたが、今回はB修繕工事後に出てきましたので中間付随車の出場時期が注目されていました。これ以降にB修繕工事を受ける編成であってもどこかのタイミングを見計らって中間付随車の登場を考えているのかもしれません。少なくとも5編成が8両固定編成となりそうですね。

2025年5月29日

【一体どこへ…?】東京臨海高速鉄道70-000形東臨Z8編成が東臨運輸区から陸送される

2024年5月9日の2480T列車(平日81運用)を最後に運用を離脱した東京臨海高速鉄道70-000形東臨Z8編成がドアステッカー類を撤去され、同月中旬から下旬にかけて東臨運輸区から陸送され運搬されています。東京臨海高速鉄道からは東日本旅客鉄道へと209系3100番台として譲渡した以外で初の除籍と思われますが、どこかの鉄道会社に譲渡される可能性があります。
▲2025年5月9日で定期運用を離脱していた東京臨海高速鉄道70-000形東臨Z8編成。同編成の車内広告、ドアステッカー類、銘板ステッカーなどは撤去され、同形式では初の除籍処分となりそうだ。70-000形は残り7編成となっているが、その行き先が不透明だ。

1995年に登場した70-000形では東日本旅客鉄道に譲渡した以外では初めての廃車除籍処分となるわけですが、まずは先頭車ではなく中間電動車の陸送から行われており、中間電動車については解体処分となることが予想されます。しかし両先頭車(クハ70-080・クハ70-089)だけは異なる動きをしており、東京港に運ばれたとの情報があるため、どこか別の場所へ向かうものとみられています。可能性としてはどこかに譲渡となるのでしょうか。もし正式に譲渡となれば、先頭車同士ではどちらかを制御電動車に改造する必要があることから、中間車の主電動機が活用されるのか、それとも新品を搭載するのか、など諸々の課題がありそうです。71-000形の運用開始を前に70-000形に廃車が出たわけですが、通常であれば廃車のための陸送であると考えるのが普通ですが、先頭車だけ動きが違うことを考えると、何かしらの活用をするという謎の展開とともにどうなっていくのか、気が気でなりませんね。

【ついに旅立ちか】東日本旅客鉄道185系200番台都オオB6編成が長野総合車両センターに配給輸送される

2025年5月28日、東日本旅客鉄道185系で最後まで残ったストライプ塗装の200番台都オオB6編成(クハ185-212以下6両)が所属先の大宮総合車両センター東大宮センターから長野総合車両センターに配給輸送されました。動向が注目されますが、この編成は廃車解体処分になるものと思われます。
▲185系で最後のストライプ塗装であった都オオB6編成がついに旅立ちを迎えた。2021年3月のダイヤ改正での定期営業運転終了以降、約3年間様々な臨時列車で活躍、多くの鉄道ファンを魅了してきた。残る185系は0番台の都オオC1編成だけとなったが、同編成でもイベントを実施することが決まったため、イベント終了後に旅立つということなのだろう。
▲横浜市のコットンハーバー付近にある貨物線である高島線を走行した185系200番台都オオB6編成。配給輸送時には前面部のシンボルマークや幕表示は抜かれており、最後尾車両の前面部には『回送』の紙が貼付されていた。
▲東海道線では横浜(JT-05)~伊東(JT-26)間を途中無停車の特急『185(いっぱーご)』にも充当されていた185系200番台都オオB6編成。平日の一部の日程によっては0番台都オオC1編成が充当されていた。平日には川崎(JT-04)発着、土曜休日には伊豆急行伊豆急下田(IZ-16)発着での運転もあったのが懐かしい。
▲湘南色ブロック塗装時代の185系200番台都オオB6編成。もともとグリーン車(サロ185形200番台)1両を組み込んだ7両固定編成であったが、それが抜かれて以降は一貫してこの組成で運用されていた。ストライプ塗装に変更されて以降も一貫してその塗装で活躍した。

この185系200番台都オオB6編成は耐寒耐雪仕様で登場し、新製当時は旧新前橋電車区、現在の高崎車両センターに配置されましたが、1990年に旧田町車両センター(現東京総合車両センター田町センター)に転属、サロ185-212を編成中間の4号車に組み替え、東海道線の平日のみの普通列車(当時の特急『踊り子』送り込みを兼ねて運用)と『湘南ライナー』(現特急『湘南』の前身)、全日の特急『踊り子』に使用されました。2013年に旧田町車両センターが廃止されて大宮総合車両センター東大宮センターに転属しますが、その際に波動輸送向けの183・189系を置き換えるために200番台B編成の一部とC編成の1本を組成変更するため、都オオB6編成に組み込まれていたサロ185-212は余剰で廃車となり、それから約12年間、ストライプ塗装への変更を経てここまでに至りました。2021年3月に同系列が定期営業運転を終了し、波動輸送向けE257系5000番台(元0番台を転用改造)・5500番台(元500番台を転用改造、のちに定期運用をもつようになる)が登場して以降、活躍の場はさらに狭まりました。同系列が廃車解体となれば2023年の200番台都オオOM08編成以来となります。臨時列車運用が無くなって以降、イベントに使用されることはありますが、自走することはほとんどありませんでした。

最後まで残る0番台都オオC1編成は新幹線リレー塗装ですので、ストライプ塗装は完全消滅、0番台の付属編成トップナンバーが最後まで残った形となりました(ただし中間2両は元都オオC2編成の中間電動車から転用)。ただし同編成に関連したイベントが予定されていることから、同編成もまもなく廃車となる可能性が高いでしょう。

~185系200番台都オオB6編成、ありがとう!本当にお疲れさまでした!~

2025年5月23日

【車両は“3200形”だけ】京成電鉄が2025年度鉄道設備投資事業計画を発表

2025年5月22日、京成電鉄が2025年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約371億円です。京成電鉄では同年4月1日に旧新京成電鉄を吸収合併、路線名を松戸線としましたので、今回からは松戸線の分も含まれます(駅番号は旧新京成電鉄の“SL”から京成電鉄の“KS”に変更済み)。
▲【車両面】老朽化が進んでいる3500形を置き換えるため、2両単位で柔軟に編成車両数を変えられる新型車両として3200形を12両(6両2編成分)新製する。3500形の動向が注目される。

今年度の新製車両は3200形12両(6両2編成分)で、すなわちモハ3207~モハ3218(車両番号の法則から予想は3210編成モハ3212+モハ32113216編成モハ3217+モハ3218)となり、先頭電動車と中間電動車がそれぞれ6両となり、モハ3207・モハ3210・モハ3211・モハ3213・モハ3216・モハ3217が先頭車、それ以外は中間車になるものと予想されます。これらの車両が登場することで3500形の動向が注目されます。

設備面では全通勤形電車への車内防犯カメラの設置完了、押上線四ツ木(KS-48)~青砥(KS-09)間の連続立体交差事業を引き続き進めるほか、みのり台(KS-85)でのホーム改修工事完了、宗吾参道(KS-38)・新津田沼(KS-66)でのホーム改修工事(宗吾参道は昨年度から継続)、京成佐倉(KS-35)やみどり台(KS-56)などでのホーム上家耐震化工事(みどり台は駅舎の耐震工事も実施)、千原線千葉寺(KS-61)~ちはら台(KS-65)間での高架橋の耐震化工事実施、京成成田(KS-40)~空港第2ビル(KS-41)間などでの法面補強工事(昨年度から継続)、松戸線でのC-ATS更新完了、京成佐倉(KS-35)でのホーム上家耐震補強工事と駅舎リニューアルおよび松戸(KS-88)でのリニューアル実施、京成稲毛(KS-55)での駅トイレリニューアル、駅舎や車両のLED照明導入、青砥・京成高砂(KS-10)・鬼越(KS-17)でのホームドア設置推進(昨年度から継続)、堀切菖蒲園(KS-07)・市川真間(KS-14)・京成中山(KS-18)、船橋競馬場(KS-24)、八広(KS-47)でのホームドア設置着手、新千葉(KS-58)でのエレベーター、スロープ、バリアフリートイレの整備完了、大森台(KS-62)でのエレベーター、バリアフリートイレの整備完了、大佐倉(KS-36)でのスロープ、バリアフリートイレの整備着手、宗吾車両基地の拡張に伴う新工場建設工事などが予定されています。

2025年5月21日

【早くも2編成目】東急電鉄6020系6152Fが総合車両製作所横浜事業所を出場、甲種輸送される

2025年5月20日より、総合車両製作所横浜事業所で製造された6020系5両固定編成の6152Fが出場し、所属先となる長津田検車区まで甲種輸送が行われました。今夏までに8編成(40両)を導入することとなっており、その2編成目となります。
▲大井町線各駅停車向けの6020系5両固定編成の2編成目が出場。9000系や元2000系をすべて置き換えていく予定だ。なお9000系の中に赤帯に復刻された編成が3編成もいるので、早めの記録を推奨する。
▲大井町線の9000系のうち元9005Fは西武鉄道譲渡が確実で、残るは2編成分と予想される。赤帯に復刻された3編成は西武鉄道譲渡対象外となる可能性も…。

編成はクハ6152+デハ6252+デハ6352+デハ6452+クハ6552と組成され、。残るは2編成分となりますので、赤帯に復刻された9000系2編成とそれ以外の編成の記録を進めましょう。なお最初に搬入された6151Fの性能確認試運転が行われており、同編成の投入時期が注目されます。9000系や元2000系の動きとともに、どういう展開が待っているのでしょうか。なお6020系の7両固定編成とは異なり、ややコストカットが図られており、5両固定編成では旅客用扉脇の手摺付近の仕上げが異なっているほか、最初から転落防止幌を設置しないため、転落防止幌の台座がありません(6000系、6020系は撤去済みだが、転落防止幌を設置していたときの台座は残っている)。

2025年5月19日

【255系も起用へ】東日本旅客鉄道が2025年夏(6月~9月)の臨時列車の運転概要を発表

2025年5月17日、東日本旅客鉄道が2025年春(2025年7月~9月)の臨時列車の運転概要を発表しました。注目すべき首都圏の臨時列車を中心に抜粋して紹介します。全車指定席の特急列車が多く、乗車日の1ヶ月前の10時から指定席特急券が取れますので、事前に特急券の確保などの綿密な計画を立てておきましょう。

【新幹線】
▲新幹線は『はやぶさ』『かがやき』『つばさ』など全車指定席の列車が増発となり、『とき』についても全車指定席の臨時列車があるので注意だ。

新幹線ではイベント開催時や夏休み・お盆の時期を中心に増発運転が実施され、東北新幹線『はやぶさ』・『こまち』、山形新幹線『つばさ』、北陸新幹線金沢発着の『かがやき』が増便されるほか、上越新幹線『とき』の臨時便は全車指定席となります。乗車日の1ヶ月前の10時から新幹線を含む指定席特急券を買えることを考慮して計画を立てましょう。なお自由席が存在する北陸新幹線『あさま』や上越新幹線『たにがわ』などの増発もありますので、公式ホームページの時刻表で確認するようにしましょう。

【在来線】
在来線では土曜休日を中心に多数の臨時列車(主に特急列車)が設定されます。首都圏地区では波動輸送向けE257系5000番台・5500番台、E653系1000番台の充当列車が中心です。ただし編成数に限りがあり、5500番台は定期運用と兼用のため、車両状況次第ではそれぞれの線区の定期特急列車に使用される系列が、特急『アルプス』などでE257系2000番台が使用されることがあります。
▲臨時特急列車は定期特急列車に使用される系列のほか、波動輸送向けのE257系5000番台・5500番台で運転されるが、波動輸送に使用される編成数は少なく、同系列5500番台では特急『草津・四万』の定期運用もあるので、使用車両に要注意(特急『草津・四万』は2500番台が代走することで穴埋めできる)。
▲房総エリアの臨時特急列車にはお盆の時期など最繁忙期の一部列車に限り、255系都マリBe-03編成も充当される。今年のGWや最繁忙期での房総特急列車充当に備えて最後の1編成だけ残された形となっている。充当は『新宿わかしお』の1往復(一部日程)と『わかしお89号』のみとなる。京葉線内を久しぶりに255系が走行する光景が見られそうだ。
▲E353系の臨時特急列車は『あずさ』『かいじ』『富士回遊』が中心で、平日の『信州』や、大糸線の『はくば』があるほか、通勤利用に便利な『かいじ70号』が設定される。
▲E657系は『ときわ』が多いが、東海道線の『伊東按針祭花火大会号』1往復の運用がある。なお平塚発着の臨時特急列車の設定は今夏はない。
▲東武鉄道100系を使用する臨時特急列車では9月6日に往路、7日に復路で運転され、宇都宮線上野(JU-02)~大宮(JU-07,JS-24)間にも入線する『スペーシア上野日光』である。新宿(JS-20)発着では『スペーシア日光』『スペーシアきぬがわ』で乗り入れているが、上野への乗り入れは非常に珍しい光景となる。しかも往路は日中時間帯の運転だ。

首都圏エリア(在来線)の春の臨時列車はE257系5000番台(都オオOM-91編成都オオOM-92編成都オオOM-93編成)・5500番台(都オオOM-51編成都オオOM-55編成)およびE653系1000番台都カツK70編成都カツK71編成の臨時特急がありますが、編成数が限られているため日程や車両都合などによりそれぞれの定期特急列車に使用されている車両(信州方面はE353系、房総特急はE257系500番台とE259系(『しおさい』のみ)、伊豆半島方面はE257系2000番台・2500番台など)が使用されることがあります。

E257系を使用する臨時特急列車は波動輸送向けの5000番台や5500番台が多く、5000番台は『あずさ』や『踊り子』が中心、5500番台は定期運用をもつ『草津・四万』のほか、『谷川岳山開き』『谷川岳もぐら』『谷川岳ループ』『富士回遊』などがあります。房総地区方面の『新宿さざなみ』『新宿わかしお』『しおさい』は同系列500番台で運転されるほか、最繁忙期の一部日程では255系都マリBe-03編成が充当される列車があります。255系が充当される臨時列車は、8月9日から11日までと16日・17日の『新宿わかしお』1往復、8月9日から11日までの『わかしお89号』となります。これらの特急券は争奪戦になりそうです。同系列使用列車には4号車にグリーン車指定席を連結しています。

E653系1000番台の充当列車は新潟~酒田・秋田の特急『いなほ』を除き、勝田車両センター所属の都カツK70編成都カツK71編成が充当されます。今夏では青梅線青梅(JC-62)発着の『夏の海浜公園青梅号』、中央線高尾(JC-24)発着の『夏の海浜公園高尾号』、高崎線高崎発着の『夏の海浜公園高崎号』、川越線川越発着の『夏の海浜公園川越号』、内房線君津発着の『夏の海浜公園君津号』が同系列で運転されます。なおE657系で運転される東海道線平塚(JT-11)発着は今夏の運転はないようです。

E657系の臨時特急列車は特急『ときわ』以外に、東海道線東京(JT-01)と伊東線伊東(JT-26)を結ぶ特急『伊東按針祭花火大会』があり、その3号(伊1822←東1625)・4号(伊2216→東2406)に充当されます。しかも4号は東海道線東京行きの上り最終列車(  728M列車)よりも遅いため他の臨時特急列車で深夜帯を走行する列車とともに乗り過ごしには注意が必要です。編成はE653系0番台の復刻塗装編成(都カツK1編成都カツK2編成都カツK3編成都カツK12編成都カツK17編成)以外となりそうです。ただし『ときわ』は臨時列車であっても復刻塗装編成が使用されることがあります。

E353系を使用する臨時特急列車は『あずさ』『かいじ』『富士回遊』のほか、平日のみ運転の『かいじ70号』、花火大会の復路である『諏訪湖花火大会号』があるほか、付属編成単独では『信州』1往復、『はくば』1往復があります。また大糸線直通の特急『アルプス』にはE257系2000番台(都オオ)が起用されるものと思われます(その返却を兼ねた列車は松本(SN-06)始発の『あずさ』となるとは限らない)。

さらに東武鉄道100系を使用する臨時特急列車として上野発着で初設定となる『スペーシア上野日光』(往路…日1359←上1200、復路…日1702→上1905)となります。上野~栗橋間は宇都宮線を走行し、連絡線を経由して東武鉄道に直通する経路で、大宮以北は通常の『スペーシア日光』『スペーシアきぬがわ』と同じです。大宮以南は通常は東北貨物線(湘南新宿ラインが走行する線路)を走行して池袋(JS-21)・新宿に至りますが、今回は上野発着の設定があるということで、大宮以南も宇都宮線を走行します。大宮~赤羽(JU-04,JS-22)間は東北貨物線経由ではありますが、入線していることを考慮すると、上野~赤羽(JU-04,JS-22)間は初入線ということになるでしょうか。上野からですと東京地下鉄銀座線で浅草(G-19,TS-01)へと向かい、そこで東武鉄道伊勢崎線(スカイツリーライン)に『きぬ』、『けごん』(この前に『リバティ』を付する列車も含む)、『スペーシアX』乗り継ぐというのが一般的です。

これらの列車の乗車には乗車券(土曜休日のみ休日おでかけパスなどのフリーきっぷ(青春18きっぷを除く)でもOKだが、範囲外にまたがる場合はフリーきっぷ範囲内の末端駅から範囲外の下車駅までの乗車券も必要、区間によりICカード)のほか指定席特急券(首都圏エリアに限らず有料快速の場合は指定席券)が必要になるので、乗車予定日の約1ヶ月前に購入することをお勧めします。また座席ランプ不使用(東海道線⇔常磐線の臨時特急列車)または未設置(特にE257系5000番台・5500番台の特殊名称の列車およびE653系1000番台)の臨時特急列車では券面の号車・座席に正しく着席したとしても、特急券確認のために車内改札が行われることがありますので、乗車してからも車内改札が終了・通過するまでは特急券などを紛失しないように注意してください。

2025年5月18日

【どのくらい施工?】東急電鉄9000系9013Fが東横線時代の赤帯に復刻される

2025年5月17日の土曜休日113運用より、東急電鉄大井町線で運用される9000系9013Fの帯色が転属前まで巻いていた赤帯を復刻し営業運転に復帰しました。これで赤帯に復刻された9000系は3編成(9001F9013F9015F)で、他編成にも波及する可能性があります。
▲6020系5両固定編成への置き換えが迫る9000系、9001F9015Fに続いて9013Fの前面帯が赤帯に復刻された。赤帯復刻はどこまで増えるのか。

9000系9013Fも先の2編成と同様の復刻で、乗務員扉付近の帯は復刻されていません。同編成は9001Fおよび9006Fとともに鷺沼検車区構内で行われた撮影会に使用されていました。この赤帯に復刻された編成が西武鉄道への譲渡の対象となるかは不明です。田園都市線で活躍した8500系のように何らかの静態保存があるのでしょうか。今後の9000系や元2000系から目が離せなくなりそうです。

2025年5月17日

【就役35周年のとき以来】『小田急通勤車両図鑑 -1- 1000形撮影会』を海老名検車区で開催へ

2025年5月15日から、小田急電鉄の子会社である小田急トラベルより、同年6月21日開催予定の『小田急通勤車両図鑑 -1- 1000形撮影会』に伴うツアーが発売されています。海老名検車区の東側で1000形4両固定編成を使用して撮影会が行われます。1000形単独の撮影会は2023年7月の『小田急の電車写真撮影会 1000形就役35周年記念撮影会』以来でしょうか。
▲1000形の単独の撮影会は2023年7月に開催された『小田急の電車写真撮影会 1000形就役35周年記念撮影会』以来だ。それに使用された1066Fは撮影会使用時とは異なる姿となっており(現在の1065Fも同様、1064Fは入場中で改造工事実施中)、電気連結器付きの編成となると1057F1063F1067F1069Fに限られそうだ。

1000形4両固定編成は3編成が自社全線(主にこの形式同士でB運用または3000形6両固定編成の非リニューアル車とのペアでE運用に充当)、4編成が小田原線海老名(OH32)以西での区間と小田急箱根鉄道の小田原(OH47)~箱根湯本(OH51)間での運用となっており(夜間の111運用・朝の114運用は兼務可能)、後者の4編成は同区間で2026年3月(のダイヤ改正あたり)から予定されているワンマン運転対応に向けた改造工事が実施されており、連結は不可能となりつつあります。使用するのは主に小田急箱根鉄道専任の編成と思われますが、改造工事施行中とあって電気連結器付きの編成に限定すると1063Fしかいません。ただし“ブツ8”で運用されることがある1067F+1069Fが海老名検車区予備(B21運用)となってどちらかが使用されるか、1057Fが3000形6両固定編成の3276Fと解放されて単独となれば、その編成が撮影会に使用することは可能です。

【見慣れた顔消滅へ】西武鉄道2000系2417F・2419Fの撮影会を上石神井車両基地で開催へ

2025年5月15日、西武鉄道新宿線上石神井車両基地で同年6月14日に旧タイプで残る2000系2417F2419F(ともに2両固定編成)の撮影会を開催すると発表しました。この2編成は撮影会終了後の動向が注目されています。
▲2000系の旧タイプの最後の編成となった2417F2419F(ともに2両固定編成)。西武新宿(SS-01)寄りか本川越(SS-29)寄りのどちらかに連結されることが多く、西武新宿寄りの連結となれば、先頭電動車で前パン(先頭車がパンタグラフを搭載する車両)状態となっている。

旧タイプの2000系は2417F2417Fのみが残っており、かつて存在した8両固定編成・6両固定編成は消滅済みですが、2001Fの一部車両は横瀬車両基地で保存されています。旧タイプの2000系は基本的に新宿線系統でしか見られませんが、池袋線系統には代走で入線することがありました。40000系8両固定編成が池袋線系統に投入されているため、2000系が玉突きで移動となっており、それによって直接的ではありませんが、間接的に置き換えが進んでいます。国分寺線の2000系は元小田急電鉄8000形を譲受した8000系に、それ以外の支線路線でも4000系や新101系が東急電鉄9000系の譲受車両置き換えられることになっていますので、今まで以上に非VVVFインバータ制御の車両がさらに数を減らすことは確実です。

2025年5月16日

【ラッピング解除へ】西武鉄道『L-train』、20000系20104F(10両固定編成)から40000系40152F(10両固定編成)に交代を発表

2025年5月15日、西武鉄道池袋線・狭山線で20000系20104Fによる3代目『L-train』について同年5月下旬に運転を終了することが発表されました。その代替として、4代目『L-train』として40000系40152Fが運用されていますので、池袋線系統は同編成に変更となる見込みです。
▲20000系20104Fは当初は新宿線で3代目『L-train』として運用されたが、途中から池袋線に移籍し、同線を中心に運転されていた。新宿線では20105Fが3代目『L-train』として運転を続けており、デザインが変更となる見込みだ。

20000系の『L-train』は3000系3015F、9000系9108Fの後継として運用を開始し、当初は20104Fが新宿線で運転され、そのあと20105Fも追加されたため、20104Fは池袋線系統に、20105Fは新宿線系統に運用されていました。池袋線系統では40000系40152Fが新たな『L-train』として運転されていますので、3代目・4代目が混ざるのは今がチャンスです。運転を終了する20104Fはどこかのタイミングでラッピングが解除されるものと思われます。一方の20105Fはデザインを変更して引き続き運転される見込みです。

【専任編成に改造】小田急箱根鉄道、小田原(OH47)~箱根湯本(OH51)間の各駅停車で2026年3月からワンマン運転を導入へ

2025年5月13日、小田急箱根鉄道が小田急電鉄1000形の小田急箱根鉄道専任編成を使用する小田原(OH47)~箱根湯本(OH51)間について、2026年3月から車掌が乗務しないワンマン運転を開始することを発表しました。来春ダイヤ改正でのワンマン運転導入となるでしょうか。
▲小田急箱根鉄道区間のワンマン運転に対応する改造工事が実施され、電気連結器の撤去や乗降安全確認カメラの設置が行われた1000形(写真は1066F)。大野総合車両所では専任編成の4編成に順次改造工事が施工されており、現在は1064Fに施工中だ。
▲車体側面上部に設置された乗降安全確認カメラ。ワンマン運転を実施する際には運転士がそのカメラで映し出される乗降確認のモニターで確認して旅客用扉の開閉を実施することとなっており、車内にはアンデス電気株式会社製のLED照明付きの防犯カメラが設置される。
▲1000形のフルカラーLED式の種別行先案内表示器。現在表示中の『各駅停車』がいずれは『ワンマン』となってしまうのだろうか。

1000形のうち小田原~箱根湯本間を往復する小田急箱根鉄道専任で使用されている1063F1064F1065F1066Fにワンマン運転対応改造工事が施工されており、車体側面部には乗降安全確認カメラが、運転席上部に乗降確認モニターがそれぞれ設置されているほか、かつての“ブツ8”の運用(4両+4両)を考慮して残されていた電気連結器をすべて撤去(スカートの部分は改造)して、ワンマン運転対応の準備が進められていました。現在では1064Fに施工中で、1065F1066Fは完了済みとなっています。なおロマンスカーについては引き続き車掌乗務のツーマン運転となる見込みです。これらの編成の運用には小田原線内の完結運用(111運用)と小田原線直通運用(平日114運用)が存在しますが、小田原線内では引き続き車掌乗務となるのでしょうか。来年3月のダイヤ改正のタイミングで、小田急箱根鉄道専任編成の運用に影響が出るのかどうか注目されます。

【小田急電鉄1000形の在籍状況】
※2025年5月15日現在 合計98両 下線部は小田急箱根鉄道専任(他編成と連結不可)
*  4両固定編成…7編成(28両)
内訳…1057F1063F1064F1065F1066F1067F1069F
*10両固定編成…7編成(70両、大規模改造30両)
内訳…1091F1092F1093F1094F1095F1096F1097F
1095F以降は4両固定編成と6両固定編成(1097Fは元8両固定編成の付随車も)改造

【小田急電鉄1000形のワンマン運転対応状況】※小田急箱根鉄道専任編成のみ
《ワンマン非対応》4両固定編成1編成(  4両) 1063F
《ワンマン対応中》4両固定編成1編成(  4両) 1064F
《ワンマン対応済》4両固定編成2編成(  8両) 1065F1066F

2025年5月15日

【9000系譲渡へ】東急電鉄が2025年度鉄道設備投資事業計画を発表

2025年5月14日、東急電鉄が2025年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約482億円となります。

【車両面】
▲大井町線各駅停車に5両固定編成の6020系(写真は6151F)が投入される。九品仏(OM-11)では下り方先頭車の1両(クハ6551)のドアが開かないため、その旨のドアステッカーも追加貼付されるか。今夏までに8編成(40両・6151F6158F)を導入することとなっており、9000系や元2000系を置き換えていくこととなる。9000系のうち3編成は西武鉄道に譲渡される。
▲大井町線の9000系は元9005Fの西武鉄道譲渡に向けた改造工事が行われている。このうち半自動ドアスイッチが設置される編成は西武秩父線での運用などを想定するのだろうか。残るは2編成分となるが、一体どうなるか。
▲目黒線で運用される3000系(写真は3101F3105F)。今年度から車両の内外装リニューアルを実施することなった。3000系の全13編成に対し3020系に準じたリニューアルが実施される見込みで、5000系列の目黒線仕様はなぜか対象外。

車両面では大井町線の9000系列を置き換えるため、6020系5両固定編成を8編成(40両)導入、置き換えられた9000系列のうち3編成(最大15両)は西武鉄道に譲渡される見込みで、元9005Fの譲渡は確実と思われます。残るは2編成分となりますので、赤帯に復刻された9000系2編成とそれ以外の編成の記録を進めましょう。また目黒線向け3000系は少数派である3020系に準じた車両リニューアルが実施される予定で、全13編成が対象となるようです。なお5000系列の目黒線仕様はなぜか対象外のようです。

【設備面】
設備面では戸越公園(OM-03)付近の連続立体交差事業推進、田園都市線桜新町(DT-06)・宮崎台(DT-12)・田奈(DT-21)の駅リニューアル工事、たまプラーザ(DT-15)~あざみ野(DT-16)間と江田(DT-17)~市が尾(DT-18)間のトンネルの補修工事、綱島(TY-14)~大倉山(TY-15)間の鶴見川橋梁の改修工事、田園都市線・大井町線各駅へのディスプレイ式の旅客案内装置(発車標)の設置更新、目黒線のATC更新や田園都市線・大井町線へのCBTC導入準備、青葉台(DT-20)~田奈間と綱島~大倉山間の法面補強工事、高架橋の耐震補強工事などが予定されています。

【サステナ車両譲受も】西武鉄道が2025年度鉄道設備投資事業計画を発表

2025年5月14日、西武鉄道が2025年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度投資額は約424億円となります。

【車両面】
▲2025年度も引き続き増備される40000系。車両数は8両固定編成3編成(24両)で、48154F48155F48156Fを導入する。また山口線(レオライナー)にも新型車両を登場させ、8500系を毎年度1編成ずつ置き換えることになる。
▲新宿線南入曽車両基地に所属する10000系。2026年度には40000系と同タイプのライナー型の車両に置き換えて、有料着席サービスについても一新が図られる予定。10000系で唯一のVVVFインバータ制御となっている1編成にも注目してほしい。
▲西武鉄道初の『サステナ車両』として元小田急電鉄8000形8261F改め8000系8103Fが就役する予定。今年度は東急電鉄9000系を3編成分譲受する予定となっている。その最初の編成は元9005Fとなるようで、半自動ドアスイッチの設置を含めた改造が行われている。

車両面では40000系8両固定編成を3編成(24両)導入し、引き続き老朽化の進む2000系を置き換えます。また山口線(レオライナー)向けに今年度から2027年度までに新型車両を1編成ずつ導入する予定であるほか、元小田急電鉄8000形を譲受し改造した8000系8103Fが国分寺線でデビューを果たします。また新宿線特急『小江戸』で運用中の10000系については、来年度には40000系と同様のライナー型の新型車両に置き換えるなどして、有料着席サービスの刷新が予定されています。特急『小江戸』は一体どのような有料座席指定列車にとって代わられるのか注目です。西武鉄道に残っている10000系の記録も進めた方がよさそうですね。また昨年度は小田急電鉄8000形6両固定編成1本を譲受しましたが、今年度は東急電鉄9000系を3編成分譲受し、国分寺線以外の支線に投入します。

【設備面】
設備面では東村山(SS-21,SK-05)付近などで連続立体交差事業(東村山は下り線高架化とホームドア設置のほか、新宿線下り以外の高架化工事推進)、TASC(定位置停止装置)の整備、踏切支障検知装置の新設と更新、西武秩父線西吾野(SI-32)の構内と西吾野~正丸(SI-33)間の落石防護柵設置工事、踏切異常検知システムの新設、高架橋耐震補強工事、記録式車内防犯カメラを通信式車内防犯カメラに置き換えるなどが予定されています。

【今年度ホームドア稼働目標駅】
東村山(新宿線下りホーム)・新所沢(SS-24)・保谷(SI-12)
※東村山の他のホームは連続立体交差事業の進捗を踏まえて整備

【2026年度ホームドア稼働目標駅】
池袋(SI-01)7番(特急専用)ホーム・中村橋(SI-07)・富士見台(SI-08)・新桜台(SI-38)

【2027年度ホームドア稼働目標駅】
池袋1番ホーム・東長崎(SI-03)・大泉学園(SI-11)・花小金井(SS-18)

【2028年度ホームドア稼働目標駅】
椎名町(SI-02)・下落合(SS-03)・中井(SS-04)・田無(SS-17)