2025年5月8日、東急電鉄が東横線・目黒線・田園都市線と乗り入れ先の各路線で運用されている3000系・5000系列の外観・内装を、2020系列に準じたものへとリニューアルすることを発表しました。両系列ではトップナンバーの登場から約20年が経過していますので、外観のデザインや一般座席モケット類が変更される見込みです。このリニューアルでの制御装置の更新はあり得るのでしょうか。.JPG)
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▲最初にリニューアル対象となる3000系。現在は13編成(104両)が在籍し、トップナンバーはスカートの形状が異なる3101F(元3001F)である。中間増備車は5000系列をベースとし5号車(デハ3500形)の制御装置も既存車両に合わせるように奇数(日立製作所製)および偶数(東芝製)で分けられている。.JPG)
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▲東横線の5000系列は8両固定編成と10両固定編成(4000番台)が存在するがリニューアル対象は8両固定編成のみで10両固定編成の4000番台は含まれていない。衝突事故の廃車除籍処分や10両への増強(4000番台への改造)の影響から、8両固定編成は25編成が在籍、最後の2編成(5177F・5178F)を除いた23編成(184両)が対象となる。.JPG)
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▲リニューアルは外観デザインのみとなることが予想される5177F・5178F。この2編成では登場当初から緑色の座席モケットを採用し、スカートの形状や制御装置が異なるため、識別が可能である。.JPG)
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▲東横線には元田園都市線の5000系も4編成(32両、5118F・5119F・5121F・5122F)が在籍しており、この4編成も23編成中のリニューアル対象に含まれている。リニューアルされると田園都市線時代の青色のモケットも4000番台の一部を除き見られなくなりそうか。.JPG)
▲田園都市線の5000系は6扉車(中間付随車)の増強やホームドア設置に伴う代替、一部編成の東横線転属もあり、18編成(180両)の在籍となっている。なお中間車両にはベビーカーマークのみが貼付されたフリースペースが設けられている。もともと8500系を5000系で置き換える計画だったが、結局は2020系(30編成)に変更されたのだった。.JPG)
▲目黒線の5000系列は10編成(80両)が在籍するが対象には含まれていない。一部編成の中間増備車には“Q SEAT”車両組み込みで余剰の6000系から転用された車両が2両あり、5189F・5190Fの4号車に連結されている。そのため編成で3種類の座席モケットが混在する。
今回発表された3000系・5000系列のリニューアルは、3000系の全13編成、5000系列の田園都市線向け全18編成、東横線向け8両固定編成の23編成が対象とされ、車内内装も2020系列に準じたデザインに変更されます。そのため座席モケットは5000系列の一部の中間増備車や2020系列に合わせてすべて緑色基調に更新される見込みです(ただし目黒線向け5000系列にもも緑色基調の座席モケットに変えた編成がいる)。東横線向け8両固定編成では最後の2編成は外観デザインのみリニューアルするため、対象から外れた形となっているほか、東横線向け10両固定編成の全15編成(4000番台)と目黒線向け全10編成は言及がないため対象から外れているようです。運用路線区のほとんどの駅でホームドアを設置したため、外観は2020系列と同じデザイン(田園都市線向け5000系列は2020系、目黒線向け3000系は3020系、東横線向け5000系列はラインカラーのピンクを基本とした2020系列と同一のデザイン)とするようです。目黒線向けには5000系列が10編成投入されていますが、リニューアル対象をなぜその系列ではなく3000系にしたのでしょうか。3000系と田園都市線向けの5000系列はすべての編成が対象となりますが、東横線向けの5000系列は8両固定編成のみで、対象は全25編成中の23編成であり、最後の2編成は外観のみリニューアルされるということですが、これは5177F・5178Fが田園都市線向け同系列の6扉車の代替となった中間付随車を基本ベースに製造され、車椅子やベビーカー利用可能なフリースペースを設置済みであるためで、大きく手を加える必要がほとんどないためです。
リニューアルの際にはフリースペースの設置がない車両の一部車端部座席を撤去することで、フリースペースの設置がない車両にもフリースペースを増設することとなっています。ちなみに田園都市線向けの5000系列には車体側面部にベビーカーマークのみ貼付されている座席の無い部分があり、手摺は設置されていないため、車椅子非対応ながらもフリースペースとして利用されていますが、リニューアルの際には車椅子利用者も利用できるようになるのでしょうか。リニューアルのトップは3000系であり、リニューアル完了後の3000系の最初の編成の営業運転は2025年秋から、東横線向け5000系列の最初のリニューアル編成の営業運転は同年冬から、田園都市線向け同系列の最初のリニューアル編成の営業運転は2026年春を予定しています。まずは3000系から記録を進めた方がいいのかもしれません。これらの系列の特徴のひとつでもある赤帯は見納めとなってしまうかもしれません。