2024年8月27日に運用を離脱し京王電鉄若葉台検車区に入場していた9000系9731F(10両固定編成)ですが、サンリオのラッピングが解除された状態で2025年1月25日に誘導障害試験による試運転を相模原線内で実施しました。
▲9000系10両固定編成のトップナンバーの9731Fの制御装置が日立製作所製から更新され相模原線内を初自走した。これ以外にも大規模工事を行った箇所があり、車端部の優先席の一部を撤去し全車両に車椅子・ベビーカーが利用可能なフリースペースを設置した。
この編成は昨年夏から若葉台検車区併設の若葉台工場に入場し、制御装置を交換、この時にサンリオのラッピングを解除した状態で改造工事が進められていました。フルカラーLED式の種別行先案内表示器はそのままと思われますが、制御装置と旅客用扉が交換されたほか、既存の2号車・5号車・7号車・9号車の車椅子・ベビーカーなどが利用可能なフリースペースを他の号車に追加で設置し(10号車以外は新宿(KO-01)・本八幡(S-21)寄りに設置)、車体の側面部にあった優先席マークと車椅子マーク・ベビーカーマークを撤去し、車椅子マーク・ベビーカーマークは位置が変更されました。このため全車両にフリースペースが設置されたものと思われます。車内案内表示器は初期編成はLED式ですが、2画面のLCD式に更新されている可能性があります。車内防犯カメラは設置されているものと思われます。静かな走行音であったことから、制御装置は日立製作所製から東芝製へと更新された可能性があります。京王電鉄の10両固定編成では初めてのPMSMモーターなのでしょうか(京王電鉄のPMSMモーター(東芝製IGBT素子)は8000系8両固定編成のみのため、10両固定編成となれば9000系が初だと思われる)。
9000系10両固定編成は20編成(9731F~9749F・9730F)なので、すぐに消滅というわけではありませんが、あの独特な日立製作所製IGBT素子が聞けなくなると寂しさを感じます。録音をしておいた方がいいかもしれませんね。なお9000系で初めて制御装置が更新されたこともあって、東京都交通局新宿線には当面の間は入線しない(誘導障害試験などを除く)ものと思われます(京王本線新宿発着列車中心の充当と予想される)。