2022年7月29日、東急電鉄が2023年度以降に東横線に有料着席サービスの“Q SEAT”を導入すると発表しました。現在の“Q SEAT”は平日夜に大井町線大井町(OM-01)始発の田園都市線直通急行長津田(DT-22)行きで導入され、6000系6101F・6102Fと6020系の3号車に連結される転換クロスシート車両であり、有料着席サービス適用時のみクロスシート、それ以外はロングシートとして運用されています。
▲(イメージ)5000・5050系4000番台4112Fの種車となった元0番台5166F。相模鉄道直通対応工事施工で総合車両製作所横浜事業所に入場したが、出場時には4000番台に改番され、さらには欠番のサハ4412・デハ4512に相当する、無塗装の中間増備車2両を伴っていた。この中間増備車2両が東横線初の“Q SEAT”車両になる。
▲(イメージ)大井町線に導入されている“Q SEAT”(写真は6000系6101Fのデハ6301)。大井町線向け“Q SEAT”はほぼ車体全体が橙色にラッピングされているが、東横線向けは赤色にラッピングされる。東横線向けでは5000・5050系4000番台4112F(元0番台5166F)の4号車・5号車にあたるサハ4412・デハ4512に組み込まれるようだ。
▲(イメージ)転換クロスシート車両の“Q SEAT”を3号車に組み込む6000系6101Fと6020系6121F。なお“Q SEAT”は6000系6103F以降の編成には組み込まれていない。
2022年6月28日に相模鉄道直通対応改造工事を終えて総合車両製作所横浜事業所を出場した5000・5050系4000番台4112F(元0番台5166F)の無塗装の中間増備車2両の謎がこれで判明したことになります。無塗装の中間増備車は2両とも“Q SEAT”向けの転換クロスシート車両だったんですね。なお4112F以外の既存の4000番台は元0番台5173Fから改造された4111Fを含めて4号車・5号車が中間付随車ですが、元0番台5166Fから改造された4112Fは4号車が中間付随車(サハ4412)、5号車が中間電動車(デハ4512)となり、いずれも“Q SEAT”になります。2両連続の“Q SEAT”車両はこれが初めてのこととなります。同系列では横浜高速鉄道みなとみらい線のほか、東京地下鉄副都心線などにも直通しているため、“Q SEAT”サービスの適用区間や座席指定券の料金(大井町線の“Q SEAT”では400円)、“Q SEAT”の対象になる列車種別、乗降対象駅、既存編成への追加導入などいろいろ気になる部分はありますねぇ。ただしShibuya Hikarie特別仕様の4110Fは対象外になるものとみられます。
無塗装の中間増備車には赤色の“Q SEAT”ラッピングが施されるものと思われます。6000系の“Q SEAT”では同系列の内装をベースとしつつも、車内の車番表記が6020系と同じものになりました。4000番台4112Fではどうなっているでしょうか。“Q SEAT”を最初に連結した6020系のようにロングシート状態での営業運転への先行投入もあり得ますから、動向には注意が必要でしょう。
【Q SEAT組み込み時の5000・5050系4000番台4112Fの組成】※桃色が“Q SEAT”車両
クハ4112(元クハ5166)+デハ4212(元デハ5266)+デハ4312(元デハ5366)+サハ4412+デハ4512+サハ4612(元サハ5466)+サハ4712(元サハ5566)+デハ4812(元デハ5666)+デハ4912(元デハ5766)+クハ4012(元クハ5866)