2025年12月12日、東日本旅客鉄道が2026年3月14日(平日ダイヤは16日)に実施予定のダイヤ改正の概要を発表しました。今回も【新幹線】と【在来線特急列車】・【在来線一般列車】(メインは首都圏エリア)に分けて紹介します。また支社別のプレスリリースでも詳しい紹介がありますので、各最寄路線の管轄支社の発表も併せてご参照ください。
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▲新幹線では東北新幹線『はやぶさ』の増発、『かがやき』・『つばさ』の所要時間短縮、一部『やまびこ』の運転区間短縮、夜間作業時間拡大に伴う東北新幹線・上越新幹線の最終列車繰り上げが予定されている。

▲『つばさ』はこのダイヤ改正でE3系2000番台が引退し、E8系に統一されることから、一部列車で宇都宮~福島間の最高速度が275km/hから300km/hに引き上げられるため所要時間が短縮される。
東北新幹線では『はやぶさ』の東京11時台発の下り1本(青1507←東1156)と東京18時台着の上り1本(青1536→東1844)を増発するほか、盛岡始発で運転されている東京18時台着の『はやぶさ』については新青森始発に変更して新青森→盛岡間を増発することで、首都圏エリアと東北エリアとの観光・ビジネス利用が便利になります。『つばさ』はE8系への統一と宇都宮~福島間での最高速度の引き上げ(275km/h→300km/h)により、上下1本ずつの列車の所要時間が約4分短縮されます。北陸新幹線では『かがやき』の所要時間短縮により、東京~福井間の所要時間は最速で2時間49分、東京~敦賀間の所要時間は最速で3時間6分となり、首都圏エリアと北陸エリアのアクセスが良くなるほか、東京発敦賀行き最終の『かがやき』の発車時刻を20時00分発(敦2316←東2000)に変更することで、首都圏への滞在時間が少し長くなります。さらには東北新幹線の 215B列車(仙2008←東1736)について、利用状況から運転区間を郡山まで短縮し(『やまびこ』から『なすの』(265号)に変更)、その代替として現行の 153B列車(福島まで 153M列車と併結)の停車駅に白石蔵王を加えることで、郡山以北は 215B列車(仙2008←東1736)に近い発車時刻となります。
また東北新幹線と上越新幹線では夜間作業時間を拡大するため、最終新幹線を繰り上げます。現行の盛岡までの最終 69B列車(盛2331←東2020)は東京20時08分発に、仙台までの最終 223B列車(仙2346←東2144)は東京21時24分発に、東北新幹線の最終 281B列車(那2352←東2244)は運転取りやめ、上越新幹線の越後湯沢までの最終 417C列車(越2352←東2228)は東京22時12分発にそれぞれ変更され、発車時刻が繰り上がります。なお東北新幹線の『なすの』の最終は 279B列車(那2324←東2216)の発車時刻を少し繰り下げて東京22時24分発となりますのでご注意願います。
【在来線特急列車】
在来線特急列車では特急『湘南』の下り1本の増発と、土曜休日の『あずさ』の両数の変更、平日の特急『しおさい』の充当車両変更などが挙げられます。%20at%20Chigasaki%20JT-10).JPG)
▲増発される特急『湘南』は東京(JT-01)21時35分発の平塚(JT-11)行きとなる。品川(JT-03)・大船(JT-07)と大船以西の各駅に停車する。このため現行の3087M列車以降の列車では号数が変更される。もともと下りの『湘南』は小田原(JT-16)行きのみだったが、現在のダイヤでは平塚以西の削減で平塚行きの設定が数本ある。
▲中央線特急では土曜休日の5008M列車・17M列車が9両から12両に増強され、上り方には付属編成(1号車~3号車)が連結される。3両分増えるだけでもだいぶ違う。
▲特急『しおさい』は平日朝に運転される佐倉(JO-33)始発2本のうち、4004M列車がE257系500番台からE259系に、4006M列車がE259系からE257系500番台に変更され、着席サービスの向上を図る。
首都圏を発着する特急列車では増発や車両両数変更などがあります。
東海道線特急では『湘南』下り1本(17号・平2231←東2135)を増発し、東京17時30分発の3071M列車から現行の3087M列車(改正後19号に変更)まで約30分間隔での運転となり、東京および品川から大船以西の各駅への着席サービスの向上を図ります。9両単独での運転になるものと思われます。中央線特急では土曜休日に多くの利用者が見込まれる5008M列車・17M列車で基本編成単独の9両から付属編成連結の12両に増強し、こちらも着席サービスの向上を図ります。総武本線特急『しおさい』では平日朝方に佐倉始発で設定されている2本のうち、4004M列車がE257系500番台からE259系に、4006M列車がE259系からE257系500番台に変更されます。後者は5両単独運転となります。それ以外では東海道線で運転されている寝台特急『サンライズ出雲・瀬戸』の東京発車時刻が繰り上がります。
【在来線普通列車】.JPG)
▲埼京線では川越始発新宿(JA-11)行きの通勤快速1本を増発。現行の 644K列車(平日45運用)を格上げする形となるため、通勤快速通過駅へは大宮(JA-26)・武蔵浦和(JA-21)での乗り継ぎが必要になる。.JPG)
▲中央線では高尾(JC-24)以東でのホームドア設置を見越して、ホームドアの開閉時間を考慮した停車時間とするため、一部列車行先が変更となるほか、甲府(CO-43)方面から運転される211系充当列車については高尾発着に完全統一し、八王子(JC-22)・豊田(JC-21)・立川(JC-19)への乗り入れが廃止される(ただし豊田車両センターへの回送はあり得る)。.JPG)
▲京葉線・武蔵野線では土曜休日朝に武蔵野線内始発の京葉線東京(JE-01)行きの直通列車を増やす。また一部は新習志野(JE-12)行き・海浜幕張(JE-14)行きから東京方面への直通列車に変更することから、西船橋(JM-10)始発を含めた海浜幕張行きも増便することで、混雑緩和と利便性が向上される。.JPG)
▲常磐線では一部列車の運転区間の変更・延長、運転時分の変更などが実施され、上野(JJ-01)始発勝田行き1本は日立行きに、品川始発勝田行き1本は高萩行きにそれぞれ延長となる。またE501系10両で運転されている一部列車はE531系5両単独のワンマン運転となる。.JPG)
▲横浜線では根岸線直通区間を含めてワンマン運転が導入され、発車メロディは車載の車外スピーカーから流れる。また早朝時間帯の根岸線直通列車を増発して、東神奈川(JH-13)での乗り継ぎを無くして利便性を向上する。.JPG)
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▲南武線(本線)では停車時間調整や折り返し時間の拡大などでダイヤを見直す。
在来線では埼京線の通勤快速増発、中央線のホームドア設置を見据えたダイヤへの変更および211系の高尾以東乗り入れの終了、E233系6000番台で運転される横浜線・根岸線列車でのワンマン運転の開始、常磐線での運転区間変更と車両変更と接続改善、京葉線・武蔵野線の増発などが挙げられます。仙石線では205系3100番台からE131系800番台に統一してワンマン運転に変更しますが、列車本数が増えます。
埼京線では川越6時09分発の通勤快速1本(新宿行き・川0609→宿0703)を増発し、利便性向上を図ります。これ以外の発表はありませんが、相模鉄道直通列車などに変更はあるのでしょうか。来年の時刻表が公表されれば分かってくるかと思います。
中央線では高尾以東の一部駅でホームドア設置を見越して、ホームドア設置予定駅でホームドアの開閉時間を考慮した停車時間とするため発着時刻変更を行うほか、211系1000番台・3000番台(3両固定編成)、0番台・2000番台(6両固定編成)の普通列車の高尾~立川間での乗り入れが終了し、高尾発着に統一されます。ただし豊田車両センターへの自走回送はあるかもしれません。また立川の下り5番線・6番線ホームの混雑緩和を図るため、平日の1735T列車(平日35T運用・青1852←東1717)を豊田行きに変更し、立川で同駅始発の青梅(JC-62)行きに乗り継ぎさせる方法に変更します。ただしその豊田行きは三鷹(JC-12)で通勤快速(現行の1753T列車に相当)との接続がとられます。
京葉線・武蔵野線では武蔵野線内始発・西船橋始発の京葉線直通を増発し、土曜休日朝方に武蔵野線方面から東京ディズニーリゾートなど東京方面に向かう列車を増やすことで利便性を向上します。一部は南船橋(JE-11)・海浜幕張行きからの変更となるため、南船橋・海浜幕張方面でも増発や行先延長でその分を補填します。
常磐線では現行の321M列車が日立行きに、1187M列車が高萩行きにそれぞれ変更され、上野からの日立行きは初めての設定となります。また529M列車・563M列車の両数がE501系10両からE531系0番台・3000番台の5両ワンマン運転に変更され、E501系10両の運用がまた削減される可能性があります。土曜休日の土浦発の上野・品川方面の上り列車で運転時刻の変更で利用しやすい時間帯の本数を増やします。さらに一部列車の運転時分を変更し、列車接続の改善を図るほか、水戸線では宇都宮線上下の最終列車から水戸線最終列車(下館行き)への乗り継ぎを改善します。
横浜線では車掌が乗務しないワンマン運転を開始し、根岸線直通区間でもE233系6000番台の充当列車ではワンマン運転となります。また乗り換えの手間を少なくするため、現行の平日の 503K列車(平日03K運用)・土曜休日の 545K列車(土曜休日45K運用)、平日の 639K列車(平日39K運用)・土曜休日の 545K列車(土曜休日45K運用)、平日の 412K列車(平日13K運用)・土曜休日の 436K列車(土曜休日37K運用)を根岸線桜木町(JK-11)発着に変更、乗り継ぎの不便性を解消します。
これ以外に中央・総武線ではワンマン運転導入を見据えてか、東京地下鉄東西線直通列車の津田沼(JB-33)発着列車を中心に運転本数を見直します。南武線では停車時間調整や折り返し時間の拡大などでダイヤを見直すほか、新潟地区では羽越本線新発田~村上間、信越本線直江津~長岡間、越後線柏崎~吉田間、上越線越後中里~長岡間ではワンマン運転の乗降方式をすべてのドアから乗降可能にできる信用乗車方式に変更します。仙石線では205系3100番台からE131系800番台のワンマン運転に統一し、運転本数を増やします。
なお2026年3月14日のダイヤ改正からは普通旅客運賃が改定され、値上げが実施されます。普通乗車券類を購入される際はご注意願います。なお改定後の運賃はホームページで検索が可能です。