2024年12月12日

【検測機能は準備工事に】小田急電鉄5000形5064Fが総合車両製作所横浜事業所を出場、甲種輸送される

2024年12月12日より、総合車両製作所横浜事業所で製造された小田急電鉄5000形の最新鋭編成の5064Fの甲種輸送が行われています。新鶴見信号場まではDD200形22号機、新鶴見信号場から小田原線新松田(OH41)までの牽引は日本貨物鉄道新鶴見機関区所属のEF65形2090号機が担当しました。
▲2024年度の新製2編成目となる5000形5064Fが総合車両製作所横浜事業所を新製出場。前回は鉄道線路設備モニタリング装置と架線検測装置を備える5063Fが導入され、8000形8059F8257Fが置き換えられた。今度の5064Fは鉄道線路設備モニタリング装置と架線検測装置が準備工事にとどまっている。8000形の動向に注意だ。
▲8000形は3色LED式で残る8253F8258Fの動きが注目されている。4両固定編成はどの編成が置き換えられるのかが読めない。トップナンバーの8051Fなどは登場から40年以上経過中であるが、現在も活躍が続く。

同編成は新宿(OH01)寄りからクハ5064+デハ5014+デハ5114+サハ5164+サハ5264+デハ5214+デハ5314+サハ5364+デハ5414+クハ5464となっており、サハ5364には子育て応援車両が設定されます。新松田到着後は新松田から海老名(OH32)まで自走回送され海老名検車区に納車される見通しです。この編成の登場で総合車両製作所横浜事業所で製造された編成の数(4編成)が日本車両製造豊川製作所で製造された編成の数(3編成)を上回りました。なお同編成の6号車サハ5264には鉄道線路設備モニタリング装置の設置準備工事、3号車サハ5364と9号車デハ5014には架線検測装置の設置準備工事がそれぞれ施されており、検測を兼ねた営業運転を行う編成は5063Fがメインになるものと思われますが、同編成が何らかの理由で使用できない(運用されない)タイミングがいずれは出てきますので、それに備えて検測機能の準備工事に留まった5064Fが検測機能を備える5063Fの予備的存在として使用できるようにしたものと思われます。ただし5064Fが検測機能を代行する場合、鉄道線路設備モニタリング装置などを5064Fに移す必要があるので、5063F5064Fの2編成の運用離脱と他形式の予備車両で補う必要があります。小田急電鉄では2004年から検測用車両のクヤ31形(“TECNO-INSPECTOR”)を運用し、8000形8065F8066F(4両固定編成)を電源供給車として同伴していましたが、今回の5000形5063F5064Fの導入で、クヤ31形と8000形8065F8066Fの動向が注目されます。

【小田急電鉄5000形の在籍】※2024年12月12日現在
<川崎車両株式会社(旧川崎重工業兵庫工場)>
5051F5052F5055F5056F5060F5061F5062F
<総合車両製作所横浜事業所>
5053F5054F5063F5064F
<日本車両製造豊川製作所>
5057F5058F5059F