2024年12月14日

【停車駅増える種別も】小田急電鉄が2025年3月15日実施のダイヤ改正の概要を発表

2024年12月13日、小田急電鉄が2025年3月15日実施のダイヤ改正の概要を発表しました。一般種別列車・特急ロマンスカーともに停車駅が増えるほか、新百合ヶ丘(OH23)・新松田(OH41)で実施している列車種別変更の廃止や一部路線の運転形態の変更が挙げられます。
▲ロマンスカーは平日夜間にホームウェイ1本を増発、土曜休日は夕方前の『さがみ』1往復を延長して『はこね』に変更し利便性を向上するほか、平日・土曜休日ともに日中時間帯を中心に伊勢原(OH36)・秦野(OH39)に停車する列車が増える
▲一般種別列車では準急の停車駅に喜多見(OH15)・和泉多摩川(OH17)、急行の停車駅に五月台(OT01)・黒川(OT03)・はるひ野(OT04)、快速急行の停車駅に開成(OH42)を追加し、準急は経堂(OH11)以西の各駅に、急行は多摩線内の各駅に停車となる。なお急行・小田原線の快速急行は停車駅の変更によって途中駅での種別変更が廃止される

今回は【有料特急ロマンスカー】と【一般種別列車】に分けて紹介します。

【有料特急ロマンスカー】
ロマンスカーは平日夜間の22時台に新宿(OH01)発の本厚木(OH34)行き『ホームウェイ』を1本増発し、22時台のロマンスカーを2本(30分間隔)から3本(20分間隔)に増やします。これは21時台・23時台よりもロマンスカーの満席率が高いためで、多くの乗客に読書や仕事後の一服などで自分時間を過ごせるよう、着席ニーズを増やす狙いがあります。また土曜休日の小田原(OH47)発着となっている0361レ(小1654←宿1540)・0070レ(小1734→宿1845)(いずれも土曜休日N42N62運用)を箱根湯本(OH51)まで正式に延長、新たに下り『はこね27号』・上り『はこね24号』として運転します。これまでは臨時列車の0869レ(湯1709←宿1540)・0868レ(湯1717→宿1845)として観光需要が多くなる一部の土曜休日に小田原~箱根湯本間を延長運転してきましたので、今改正からは正式に『はこね』となります。臨時延長運転のニーズが高かったためか、正式に『はこね』として実現しそうです。また日中時間帯を中心に伊勢原・秦野の両駅に停車するロマンスカーを増やします。これに伴い急行・快速急行の接続待避の増加が発生しますが、これにより両駅からもロマンスカーが利用しやすくなります。伊勢原では現行と比べて平日は6本増加の25本、土曜休日は12本増加の31本、秦野では現行と比べて平日は1本増加の47本、土曜休日は4本増加の43本となります。私の地元である伊勢原は大山(阿夫利神社など)がありますので、土曜休日は12本の停車増加は嬉しいことです。また接続列車についても、伊勢原では現行と比べて平日は13本増えて19本、土曜休日は11本増えて23本、秦野では現行と比較して平日は9本増えて33本、土曜休日は9本増えて29本となります。伊勢原・秦野で急行・快速急行とロマンスカーが接続するダイヤとすることで、利便性が向上する見込みです。

【一般種別列車】
一般種別列車は停車駅の追加により途中駅での種別変更が廃止となります。新たに準急(東京地下鉄千代田線直通)の停車駅に喜多見と和泉多摩川、急行の停車駅に多摩線五月台・黒川・はるひ野、快速急行の停車駅に開成がそれぞれ追加されます。準急は経堂以西の各駅に停車(通過駅は豪徳寺(OH10)・梅ヶ丘(OH09)・世田谷代田(OH08)・東北沢(OH06)のみ)、急行は多摩線内の各駅に停車(快速急行と通勤急行では変更なし)、快速急行は本厚木~開成間で各駅に停車となります。これにより小田原線~多摩線を結ぶ急行⇔各駅停車の新百合ヶ丘での種別変更、小田原線小田原発着の快速急行⇔急行の新松田での種別変更がそれぞれ廃止となります。ちなみに新松田以西でも快速急行として運転する列車は現行で海老名(OH32)始発の3001レのみ(平日・土曜休日ともにE38運用)でしたが、今回の改正で新松田以西での快速急行運転が復活するものと思われます。

また日中時間帯の東京地下鉄千代田線直通の急行について、現行では最遠でも向ヶ丘遊園(OH19)発着となっていますが、多摩線唐木田(OT07)発着に変更し、唐木田発着の千代田線直通急行が復活します(ただし多摩線内は各駅に停車)。これにより多摩線各駅と新宿方面と多摩線各駅と千代田線方面の利便性が向上します。なお多摩線の各駅では日中時間帯で1時間6本すべて急行(うち3本は新宿発着、3本は千代田線直通で多摩線内は各駅に停車)となりますので注意してください。これにより同時間帯に6両固定編成2本(平日・土曜休日のA26運用・A28運用)で運転されている多摩線内往復のシャトル運用が日中時間帯はなくなる見込みです。

また平日夕方に東京地下鉄千代田線から小田原線に直通してくる18時台から20時台の準急の5本を停車駅の少ない急行に変更し、伊勢原行きとします。一部列車は行先の延長があり得るでしょうか。現行の準急で伊勢原行きとなっているのは平日に2本しかなく(4031レ(平日C15運用)・4043レ(平日17S運用)のみ)、こちらも急行に格上げされる可能性があります。こうなると準急の路線図上での運転範囲が最西端の伊勢原からまた狭まりそうですね。なお準急から種別変更で急行に格上げされる5本は下り列車での密度が高まる新百合ヶ丘で詰まりによる減速や停車での遅延を抑えるため、多摩線の3番ホームに発着します。この5本の急行列車と小田原線各駅停車への乗り継ぎにはホームが変わりますのでご利用予定の方は十分にご注意ください。

これにより10両編成のE運用・C運用、8両編成のB運用、6両編成のA運用に変更が出るはずです。10両編成のE運用・C運用は種別および列車番号の変更が省略されるため、快速急行は全区間快速急行の3000番代、新松田での種別変更を伴う3100番代からすべて3000番代に戻るものと思われます。また多摩線内も各駅に停車にはなりますが、急行に変更されることで新百合ヶ丘での種別変更を伴う7800番代(多摩線は各駅停車として運転)が無くなりそうです。8000形が廃車除籍処分で数を減らしていることもあり、6両固定編成をなるべく3000形(リニューアル車中心)にするために、多摩線シャトルの分を減らす関係から、運用数が減るものと見込まれます。

※一部修正しました。