2025年7月31日

【姿変えて復帰】小田急電鉄3000形3270F(旧川崎重工業5次車・6両固定編成)、定期営業運転に復帰

2025年7月28日に小田急電鉄大野総合車両所を検査出場し小田原線で試運転を実施していた3000形3270F(旧川崎重工業5次車・6両固定編成)が31日の平日A12運用より定期営業運転に復帰しました。
▲リニューアル更新工事を施工されて初の営業運転復帰となった3000形3270F。毎年度最初の施工編成には旅客用扉の交換が実施されていて、同編成も対象となった。
▲3000形のリニューアルは3270Fと入場中の3274Fへの施工がほぼ決定的に。来年度はどのくらいの施工となるのか注目だ。

3000形6両固定編成の3次車以降のリニューアル更新工事は3次車・4次車・5次車で完了し、6次車以降に施工中です。ただし6両固定編成の6次車・7次車は検査期限が短期間に集中していたことから、3275F3276Fでは通常の検査のみに変更となり、リニューアルの時期が延期されましたので、2026年度は3273F3277Fに候補が絞られそうです。なお1000形1057F(4両固定編成)と連結して10両運用を続けていた3275Fは単独となり、3276Fとのペアに復帰しています。なお今回運用復帰を果たした3270Fは2025年度最初のリニューアル対象になったということで、旅客用扉が交換されました。

【3000形6両固定編成リニューアル状況】※1次車・2次車除く・2025年7月31日現在
《2022年度》3編成(18両)
3265F3266F3268F
《2023年度》3編成(18両)
3263F3264F3267F
《2024年度》3編成(18両)
3269F3271F3272F
《2025年度》1編成(  6両)
3270F
《現在入場中》1編成(  6両)
3274F
《現在未施工》4編成(30両) ※3275F3276Fは次回に延期
3273F3275F3276F3277F

【あの方が再び乗車】小田急電鉄ロマンスカー“MSE”60000形60053Fによる特別団体専用列車が運転される

2025年7月26日・27日に、小田急電鉄ロマンスカー車両を使用した特別団体専用列車が運転され、どちらの列車も株式会社ホリプロマネージャーで鉄道ファンである南田裕介氏が乗車しました。
▲2025年7月26日のツアーでは土曜休日N21運用充当のロマンスカー“MSE”60000形60053Fを使用して、江ノ島線→小田原線(走行しない区間あり)→多摩線の順番で3路線を巡った。
▲2025年7月27日のツアーでは土曜休日N44N64運用相当のロマンスカー“EXEα”30000形30053F+30253Fを使用し、出入庫に使用される構内留置線や検車区(喜多見検車区・喜多見検車区唐木田出張所・大野総合車両所)を巡った。

2025年7月26日のツアーである『「鉄道BIG4南田裕介さんと行く」ロマンスカー・MSE4両編成 夏の小田急線3線またぎの旅』にはロマンスカー“MSE”60000形60053F(土曜休日N21運用充当)が使用され、片瀬江ノ島(OE16)→喜多見検車区→新宿(OH01)地下ホーム→秦野(OH39)→新百合ヶ丘(OH23)→唐木田(OT07)と運転されました。運転終了後は定期運用に戻る関係から始発駅としていた片瀬江ノ島に自走回送されたものと思われます。

2025年7月27日のツアーである『今年は「鉄道BIG4南田裕介さんが解説」!営業列車が入らない小田急線“謎の線路”』には土曜休日N44N64運用相当のロマンスカー“EXEα”30000形30053F+30253Fを使用し、経堂(OH11)→喜多見検車区唐木田出張所→喜多見検車区→新百合ヶ丘(OH23)構内留置線→大野総合車両所→本厚木(OH34)引き上げ線→海老名(OH32)と運転されました。本厚木の引き上げ線は同駅での折り返し時に使用する程度ではありますが、珍しい光景となりました。

【まさかの新天地へ】西武鉄道2000系2417F・2419Fが近江鉄道に譲渡、甲種輸送される

2025年7月26日から28日にかけて、西武鉄道新宿線・拝島線系統などで運用された旧タイプで残っていた2000系2417F2419F(ともに2両固定編成)が近江鉄道譲渡のため甲種輸送が実施されました。この2編成はリニューアルが終盤だったことから、まさかの譲渡が実現したものと思われます。
▲2000系の旧タイプの最後の編成となった2417F2419F(ともに2両固定編成)。近江鉄道に譲渡となり、すでに先に近江鉄道に到着している元2451Fと元2453Fとの再会となりそうだ。

旧タイプの2000系は2417F2417Fのみが残っていました。この2編成はリニューアル時期が最も遅かったことから、車内案内表示器が設置されていたことや、甲種輸送前には抜かれていますが種別行先案内表示器がフルカラーLED式のままであったために、譲渡が実現した形となり、元2451Fと元2453Fと再会することになります。なお西武鉄道系グループの鉄道会社では三岐鉄道に東海旅客鉄道で活躍した211系が譲受されましたが、今度は流鉄に4編成分が譲受されていて、西武鉄道から渡っていた系列を置き換えていくことが予想されます。

2025年7月28日

【赤帯復刻車登場】東急電鉄田園都市線・大井町線で新鮮な出会いばかり!

2025年7月26日、相模鉄道でミニ撮影をしたあと、相模鉄道からの直通列車で一気に東急電鉄にやってきました。まずは大井町線自由が丘(OM-10)にて。
9000系9011F。土曜休日103運用。9000系は6050系5両固定編成の新製投入により置き換えが進んでおり、生え抜きの9007Fも運用を離脱したのではという情報もあります。
9000系9015F。土曜休日104運用。ここで初めて赤帯を復刻した3編成のうちの1編成であるラストナンバーに出会いました。種別行先表示と両数は異なりますが、東横線時代の9000系を思い起こさせてくれる赤帯復刻に感動しました。

なお今回は会えませんでしたが、9000系9013Fも土曜休日115運用で朝方運用されていたようで、次回以降のチャンスはあるでしょうか。

ちょうどやってきた9000系9009Fの土曜休日109運用に乗り込み、溝の口(DT-10,OM-16)へ。
5000系5109F。土曜休日16K運用。この系列は総合車両製作所横浜事業所と長津田車両工場で新たな機器を設置改造するための工事で入場している編成がいるようです。後者は先頭車だけが“TOQ i”に牽引される形で入場しています。
6020系6151F。土曜休日110運用。運用を調べていたら、ちょうど後続がヘッドマーク車だということが判明し、ついに撮ることができました。
就役記念ヘッドマークは2種類ありますが、私個人的にはクハ6551側のシンプルなデザインがお気に入りです。
種別行先案内表示器はフルカラーLED式ですが、田園都市線内の2駅が通過となる緑各駅停車と田園都市線内の2駅も停車となる青各駅停車に充当されることとなっています(急行は代走時に備えて準備されているか)。

この5両固定編成では急行専用の7両固定編成の2編成と区別することと誤乗防止のために旅客用扉脇に青色のテープが貼付されています。これを見ると各駅停車専用であることが一目で分かるようになっています。なお運用範囲の区間にホームドア設置済みのため、転落防止幌の設置自体が省略されています。
東武鉄道50000・50050系51058F。土曜休日76T運用。この系列は種別行先案内表示器や列車番号表示器の更新が進められました。このために同系列の3色LED式の編成が激減しました。この日は生憎その3色LED式の編成は見られませんでしたが…。
東京地下鉄8000系8116F。土曜休日69S運用。置き換えが進められている8000系にも出会えました。ラッキー。
ここで6020系6151Fの折り返しを撮りました。5両固定編成にも車庫出入庫の都合により田園都市線鷺沼(DT-14)発着もありますが、早朝や夜間に限られるため、基本的に溝の口では構内折り返しが基本となっています。
東武鉄道50000・50050系51008F。土曜休日80T運用。なんと元東上線の2編成もフルカラーLED式にいつの間にか換装されていました。なお51009Fは転入時に列車番号表示器のみ現在とほぼ変わらないため、種別行先案内表示器だけ交換されたものと思われます。
5000系5108F。土曜休日18K運用。なぜか2020系ではなく5000系ばかり撮っているな…。
9000・9020系9022F。土曜休日102運用。なんとまたまた元2000系に遭遇。3編成のうちすでに9023Fは運用離脱済みのようです。どんな動きを見せるのでしょうか。
東武鉄道50000・50050系51059F。土曜休日58T運用。
9000系9011F。土曜休日103運用。自由が丘で撮った編成が戻ってきました。
東京地下鉄18000系18112F。土曜休日61S運用。なんとなんと偶然にも、18000系の最新鋭に出会えました。いい意味で想定外の出会い。制御装置が三菱電機製のSiC素子から日立製作所製のSiC素子に変更、17000系8両固定編成と同じSiC素子となっているほか、袖仕切り板形状が異なるなど、2次車として異彩を放っています。いずれは増えるんですけどね。
9000系9015F。土曜休日104運用。ついに赤帯復刻編成を溝の口でキャッチ。あと2編成分はいつかどこかで撮れるだろうか…。
6000系6106F。土曜休日133運用。久しぶりの6000系の純粋な7両固定編成。
5000系5120F。土曜休日68T運用。珍しく5000系が東武鉄道50000系列の運用を代走。
5000系5104F。土曜休日07K運用。2連続5000系というのもなかなかないですね。
6020系6153F。土曜休日105運用。なんと6020系の最新鋭にも出会えました。すでに5編成が落成済みですが、まだまだ半分にも達していません。
東武鉄道50000・50050系51063F。土曜休日60T運用。何やら先頭車に新しい機器のようなものが搭載されているようです。
6020系6152F。土曜休日106運用。なんと6020系5両が珍しく連続。こういうことも珍しくはなくなっていくことでしょうね。

まさかまさかの展開でいろいろな編成を収めることができ、大満足でした。相模鉄道から来た甲斐があったなぁ。

2025年7月26日

【思わぬ展開?】相模鉄道で11000系ラッピング電車2種類を早々に収穫できたワケ

2025年7月26日は朝の用事のあと相模鉄道へ。いずみ野線いずみ中央(SO-35)にやって来ました。
11000系11001F6727レ(土曜休日64運用)。最初の収穫は『GREEN × EXPO 2027』のラッピング・ヘッドマーク車です。2027年9月まで運転される予定なので、焦る必要はないのですが、まさかここで出会えるとは。
折り返しは6730レ。ヘッドマークは同一デザインです。また機会があれば見てみたいです。
11000系11002F6729レ(土曜休日52運用)。20000系20105F7413レ(土曜休日94G運用)を挟んで、なんと『12代目そうにゃんトレイン』が来ました。私にとってはようやく初対面を果たした『12代目そうにゃんトレイン』ですが、クハ11092にそうにゃんのぬいぐるみが乗せられているようです。

実はこの編成、本来は土曜休日62運用のはずなので、正午過ぎにいずみ野線にやってくると思っていたので、ある意味想定外でした。実はこのとき土曜休日62運用には80008709Fが充当されていたのですが、その編成と運用が相互に交換されていたために、早々と出会えてしまったのです。
折り返しの6732レを収めてこの編成に二俣川(SO-10)まで乗車し、20000系21104F6570レ(土曜休日43G運用)に乗り継ぎ、東急電鉄へと久しぶりに向かいました。

2025年7月25日

【下りは意外に初?】東日本旅客鉄道E257系2000番台が下り『あずさ』に初めて充当される

2025年7月20日、東日本旅客鉄道E257系2000番台都オオNA-04編成が臨時特急『あずさ83号』(8083M列車・松1308←宿1004)に充当されました。ペニンシュラブルーの同系列が特急『あずさ』の下り列車に充当されるのは初めてのことと思われます(上り列車は何度かある)。
▲通常は特急『湘南』『踊り子』に使用されるペニンシュラブルーのE257系2000番台都オオNA-04編成が特急『あずさ』の下りに初めて充当された。上りは特急『アルプス』の返却を兼ねて何度か充当されたことがある。
▲臨時の『あずさ』はE257系5000番台(写真は都オオOM-92編成)を使用するが、3編成のみの在籍であるため、その代役は2000番台となることがある。

基本的に同系列2000番台が臨時『あずさ』に入る場合、中央線新宿(JC-05)始発の大糸線白馬(13)行きの臨時特急『アルプス』が運転された翌日(出発日基準)に返却を兼ねてか何度か上り『あずさ』に充当されたことがありますが、下り『あずさ』はおそらく初めてではないかと思われます。臨時列車のため座席上方ランプは未使用となりました。同系列を使用した特急『アルプス』の設定が今夏もあるため、ペニンシュラブルーの『あずさ』が再び見られるかもしれませんね。

2025年7月23日

【まさかの6両で運転】小田急電鉄ロマンスカー“MSE”60000形6両固定編成による『臨時(はこね)60号』運転

2025年7月19日より、一部土曜休日の日程で小田急電鉄ロマンスカー“MSE”60000形6両固定編成を使用した箱根湯本(OH51)発新宿(OH01)行き『臨時60号(0860レ)』(湯1823→宿2005・土曜休日N73運用)が運転されています。本来は0353レ(土曜休日N23N73運用)の到着後の折り返し回送列車のところ、6両固定編成のみ箱根湯本まで送り込ませて充当させています。
▲実質は『スーパーはこね』を除いて最も停車駅の少なかった『はこね』に相当する『臨時60号』にロマンスカー“MSE”60000形が充当された。この列車は6両単独運転となっている。定期列車では17時台~18時台の箱根湯本発新宿行きのロマンスカーの間隔が約90分ほど開く(その間には新宿に行かない『メトロはこね』も挟む)ため、その補填として設定されている。

今回設定された『臨時60号(0860レ)』(湯1823→宿2005)では土曜休日N73運用に充当されたロマンスカー“MSE”60000形が充当されていますが、所定の土曜休日N23N73運用は1往復の『はこね』の小田急箱根鉄道区間を除いて、すべて10両編成で運転されており(ただし4両固定編成が1編成入場した場合は6両単独運転となる)、所定の最後の運用となる0353レで小田原に到着した後はそのままの編成で海老名検車区に入庫することになっていますが、今回『臨時60号(0860レ)』の運転日に限って小田原で切り離し作業を行い(列車終着駅で分割併合作業は異例)、4両固定編成は海老名検車区に通常通り回送されるのですが、6両固定編成はそのまま箱根湯本まで回送されたうえで充当させているようです。10両での運転とならなかったのはあくまで予想ですが小田原での連結作業の手間を省くためでもあるのでしょう。今回の臨時列車の停車駅は小田原と町田(OH27)のみで、現在の『スーパーはこね』を除いた『はこね』で最も停車駅の少なかった小田原線内途中の町田のみに停車するパターンでの運転となりました。初日は60254Fが充当され、新宿(OH01)では地下9番・10番ホームに到着しました。

運転日は7月・8月・9月の3連休のみとなっており、箱根湯本17時17分発の0024レ(土曜休日N42N62運用)のあと、新宿に向かうロマンスカーは約1時間30分後の箱根湯本18時45分発の0126レ(土曜休日N31運用)まで間隔が開いてしまうほか、箱根湯本17時54分発は0490レ(土曜休日N71運用)で東京地下鉄千代田線に直通するロマンスカー(つまり新宿にロマンスカーでは直接行かない列車)となることから、その合間の利便性を向上させるために運転されています。ただし箱根湯本から7272レ(土曜休日112運用・湯1816→小1831)に乗車し、小田原ではわずか数分の接続にて小田原18時33分発の0050レ(土曜休日N44N64運用)に乗り継ぎできることから、それを乗り換えなしで結べる補完的な列車であるともいえそうです。

2025年7月22日

【意外な駅に特急臨時停車】小田急電鉄ロマンスカー『えのしま』の一部列車が江ノ島線鵠沼海岸(OE15)に臨時停車

2025年7月20日・21日、神奈川県藤沢市で開催された『MURASAKI SHONAN OPEN 2025』のアクセスのため、小田急電鉄ロマンスカー“EXE”・“EXEα”30000形で運転される『はこね』・『えのしま』のうち、『えのしま』の3列車が江ノ島線片瀬江ノ島(OE16)のひとつ手前の鵠沼海岸(OE15)に臨時停車しました。同駅への特急列車臨時停車は珍しい光景です。
▲江ノ島線鵠沼海岸に臨時停車した『えのしま』3本にロマンスカー“EXE”・“EXEα30000形が充当されたが、これは3本とも相模大野(OH28)まで『はこね』と併結しており、江ノ島線内は4両単独となるため、ホーム有効長が6両編成分のみの鵠沼海岸への臨時停車が実現した。

鵠沼海岸に臨時停車した0533レ(土曜休日N41運用、江0928←宿0820)・0535レ(土曜休日N45運用、江1129←宿1020)・0537レ(土曜休日N42運用、江1328←宿1220)の3列車は途中の相模大野までは0333レ(土曜休日N61運用、湯0952←宿0820)・0335レ(土曜休日N65運用、湯1150←宿1020)・0337レ(土曜休日N62運用、湯1348←宿1220)の各列車と併結運転を実施しており、相模大野からの江ノ島線内では4両固定編成のみの単独運転となっていて、3列車ともロマンスカー“EXE”・EXEα30000形が充当されました。通常では各駅停車(大半が藤沢(OE13)~片瀬江ノ島間のシャトル列車)のみの停車駅である鵠沼海岸はホーム有効長が6両分しかないため、早朝1本の10両編成の上り急行(平日・土曜休日ともにE61運用)が通過する駅となっていますが、今回は土曜休日の『えのしま』で『はこね』と併結運転している関係で江ノ島線内が4両となるために、鵠沼海岸の臨時停車が実現したようです。20日は0533レ(土曜休日N41運用、江0928←宿0820)に30053F0535レ(土曜休日N45運用、江1129←宿1020)に30052F0537レ(土曜休日N42運用、江1328←宿1220)に30051Fがそれぞれ充当されました。臨時停車は21日にも行われましたが、朝方に小田原線栢山(OH43)で発生した人身事故の影響から、0533レ(土曜休日N41運用、江0928←宿0820)に充当された30054Fだけとなりました。

【営業運転の合間を活用】『小田急通勤車両図鑑 ー2ー 2000形就役30周年記念撮影会』が2056Fを使用して開催される

2025年7月19日、小田急電鉄海老名検車区で『小田急通勤車両図鑑 ー2ー 2000形就役30周年記念撮影会』が開催され、土曜休日B27運用(6208レ6525レ)に充当されていた2000形2056Fが海老名検車区一旦入庫の合間を活用して撮影会に使用されました。
▲就役30周年のオリジナルヘッドマークを掲げ、梅雨明けの夏の青空に検査明けの2000形2056Fが運用の合間を活用して展示された。種別行先案内表示は過去に(定期運用などで)実際に表示されたことがあるものとなった。
▲就役30周年のオリジナルヘッドマークは2000形2059Fを中央に全9編成が並ぶデザインで、就役年月と下り先頭車、上り先頭車の車番が記載されたものとなっている。個人的にはこのデザインを掲出して運転してほしかった。
▲早朝と夜間にしか見られない『各駅停車唐木田(OT07)』を表示した2000形2056F

2000形は1995年3月に就役し、今年で30周年を迎えました。かつては優等種別で運用されたことがあり、区間準急、準急(当時は新宿(OH01)発着が存在した)、急行、快速急行と、多摩急行以外の優等種別列車を経験しました(快速急行は代走の場合のみ)。表示された種別行先はかつて定期運用や代走で表示されたことがあるものとされ、『通勤急行新宿』(かつて存在した運用)、『急行新松田(OH41)』(かつて存在した運用)、『快速急行新宿』(台風による大雨の影響による代走時のみ)、『各駅停車唐木田』(現在では早朝夜間のみ)でした。登場当初は種別行先案内表示器が3色LED式で、帯はロイヤルブルーでしたが、のちフルカラーLED式への更新(全編成で完了)、インペリアルブルーへの変更(1編成を除き完了)、ソフト音の変更(全編成で完了)、袖仕切り板設置改造(全編成で完了)が行われたものの、1両も廃車が発生することなく全編成が現役というのがすごいです。撮影会終了後は順当に土曜休日B27運用で再度出庫し、順当に20日は土曜休日B28運用へと運用されていきました。

2025年7月19日

本日の小田急電鉄小田原線撮影 ~2025.07.19 『小田急通勤車両図鑑 ー2ー 2000形撮影会』SP~

2025年7月19日は小田急電鉄小田原線を撮影しますが、今回は『小田急通勤車両図鑑 ー2ー 2000形就役30周年記念撮影会』に参加してきましたので、その様子を報告します。

6月21日に『小田急通勤車両図鑑 ー1ー 1000形撮影会』に悩んで締め切り直前ギリギリで申し込んで参加しましたが、『小田急通勤車両図鑑 ー2ー 2000形撮影会』は以前から気になっていたので早急に申し込みました。このあと3000形、4000形、5000形、8000形でも撮影会が行われる可能性がありますが、4000形や5000形は10両固定編成ですから、どうなるのでしょうか。3000形は最短でも6両固定編成、最長でも10両固定編成がありますが、6両固定編成ならば撮影しやすいかなと個人的には思っています。

地元から移動し撮影会会場の最寄りの海老名(OH32)にて。
8000形8252F1011レ(土曜休日A14運用)。今年度は譲渡予定がありませんが、来年度以降の譲渡に期待がかかる8000形を記録。最古参ながら譲渡が確実になるであろうこの編成の今後の動きが気になります。なおコンビを組んでいた8000形8051Fは3000形3261Fと新ペアを組んでいます。

海老名到着後は受付を済ませ、熱中症対策のため飲料を用意したり、再集合の時間ギリギリまでなるべく涼しい場所で過ごしたあと、海老名検車区の門前で待機、小田急トラベル担当者の案内で入っていきます。

最初は下り方からの撮影と思いきや、上り方からの撮影に。順光状態を考慮してこのような措置になったのだそう。撮影重視の方には非常にありがたい対応ですよね。
撮影会に使用された2000形は2056F。大野総合車両所検査出場から期間が経っていますが、そこそこ綺麗な状態となっています。同編成は喜多見検車区出庫運用の土曜休日B27運用(6208レ6525レ)に充当されていましたので、海老名検車区入庫後に早急に準備が行われたものと思われます。
種別行先表示は多摩線から小田原線に直通し平日朝方の上り9本設定がある『通勤急行新宿(OH01)』。かつては8両固定編成にも通勤急行の運用が1本存在したため、この形式でも通勤急行で運用されていました。今回の種別行先表示はかつて実際に表示されていたものが中心です。
就役30周年のオリジナルヘッドマーク。個人的には営業運転で掲出して走ってほしいくらいに斬新なデザインです。ロイヤルブルーを維持している2059Fを中央に全9編成が並ぶようなデザインで、就役年月と車番(上方は下り先頭車、下方は上り先頭車のもの)が記載されています。
途中で種別行先表示がなんと『快速急行新宿』に変わりました。まずこの形式ではほとんど快速急行の表示を見ることがありません(10両編成での運転が基本の優等種別列車で8両固定編成の充当は通常はあり得ない)。実はこの形式、何度か快速急行で代走運用したことがあります。台風などでダイヤが乱れたときしかありませんが…。
オリジナルヘッドマークと『快速急行新宿』を表示した2000形2056F。イベントならではの表示で暑い中でも撮影会を楽しめています。適宜水分補給はしましたけどね。
続いての種別行先表示は『急行新松田(OH41)』に。これも8両固定編成のB運用で1往復だけ存在した小田原線内を急行運転する運用。私はよく相模大野行きで見かけました。この当時は相模大野(OH28)~新松田間の1往復のみで、上りの急行相模大野行きの折り返しがこの下り急行新松田行きとなり、そのあと折り返しは新松田始発各駅停車新宿行きとして運転されていました(現在は秦野(OH39)以西に乗り入れるのは試運転の場合のみです)。
この形式では製造当初から小田急電鉄の通勤形電車で初めての、三菱電機製のIGBT素子VVVFインバータ制御装置が採用されています。ソフト音は就役当初とは異なりますが、現在でも変わっていません。しかも1000形とは異なり、廃車は1両も発生していません。これが30年も走り続けているって、すごいなぁ。
側面部の種別行先案内表示器での『急行新松田』表示。現在は各駅停車以外での種別表示は基本的に表示されないため、本当に貴重な表示を収められたことに感動しています。
台車は検査明けから少し経っていますが、まだまだ綺麗な状態。電動台車はSS143、付随台車はSS043となっているんですね。各駅停車中心の運用のみであるため、なかなか私自身がこの形式自体に乗ることは多くないですが、意外と出会う確率は低くないんですよね(8両固定編成に限れば約2分の1、つまり3000形8編成・2000形9編成と、代走で1000形4両+4両の1ペアの合計からしても半分の確率で出会う)。
途中で種別行先表示が『各駅停車唐木田』(OT07)に変わりましたが、実は現在のダイヤでは2000形では日中時間帯には見られない、意外とレアな表示になってしまっています。かつてはこの形式でも多摩線シャトル運用などで見られましたが、現行ダイヤでは早朝にごく一部だけ存在する多摩線往復運用と夜間帯の新宿発唐木田行きでしか見られません。
下り方先頭車にやって来たところで、ヘッドマークは下り方先頭車に移設されました。この撮影角度、実は2023年のロマンスカー“VSE”50000形の引退記念撮影会の時にも同様の角度で撮った記憶があり、それを参考にしました。同形式の場合は1両20m車両への換算で約7両分ですから、2000形ではそれよりも1両分多いのみです。
2000形は優等種別での運用はほとんどありませんが、かつては区間準急、準急(当時は新宿発着もあった)、急行、快速急行と、多摩急行以外の優等種別列車も経験しました。というのもこの形式は1000形を基本ベースに、もともとは東京地下鉄千代田線への乗り入れを想定してワイドドアでありながら、1000形ワイドドア編成から旅客用扉の引き残しの無いように設計された車両です。

最後はヘッドマークなしで撮影となり、尾灯点灯および『回送』表示になったところで撮影会が終了となりました。海老名検車区を出る直前に非売品のグッズを頂きました。

そのあとは休憩等を挟んで愛甲石田(OH35)にて。
3000形3272F1050レ(土曜休日A20運用)。3000形リニューアル車はついに検査出場となるであろう3270Fが加わる予定となっています。3275F3276Fは通常通り検査出場しましたので、3273F・(19日は6802レ(土曜休日A11運用)に充当)・3277F(19日は多摩線シャトルの土曜休日A19運用に充当)の動きが気になるところです。
2000形2052F回9206レ(土曜休日B29運用)。これは6593レで伊勢原(OH36)に到着後の折り返し回送で、そのあと6608レと続きます。なお撮影会に使用された編成とは仕様が異なります。
8000形8064F+3000形3254F3054レ(土曜休日E68運用)。最古参形式をもって撮影を終了しました。本日このようなイベントを開催してくださいました関係者の皆様に御礼申し上げます。