2025年1月17日、東日本旅客鉄道が2025年春(2025年3月~6月)の臨時列車の運転概要を発表しました。注目すべき首都圏の臨時列車を中心に抜粋して紹介します。全車指定席の特急列車が多いです。乗車日の1ヶ月前の10時から指定席特急券が取れますので、事前に特急券の確保などの綿密な計画を立てておきましょう。
【新幹線】
▲新幹線は『はやぶさ』『かがやき』『つばさ』など全車指定席の列車が多いので、事前に新幹線特急券の確保などをお勧めする。
▲5月上旬のGWまでは上越線ガーラ湯沢発着列車の『たにがわ』の設定がある。北陸新幹線は東京7時台発『かがやき』の臨時設定がある(金沢行き)。『かがやき』では敦賀発着設定もある(E2系1000番台は『やまびこ』中心の運用)。
新幹線では上越新幹線がガーラ湯沢発着の『たにがわ』、北陸新幹線が金沢・敦賀発着の『かがやき』、東北新幹線が『はやぶさ』『こまち』(一部の日程で併結運転されない場合がある)を中心に運転するほか、これ以外にも臨時列車の設定があります。また北陸新幹線の『はくたか570号』のみ3月は飯山に臨時停車します。東北新幹線・北陸新幹線の最速達列車や『つばさ』、臨時の『とき』は全車指定席での運転であるため、乗車日の1ヶ月前の10時から新幹線特急券を買えることを考慮して計画を立てましょう。
【在来線】
在来線では土曜休日を中心に多数の臨時列車(主に特急列車)が設定されます。首都圏地区は波動輸送向けのE257系5000番台・5500番台、E653系1000番台での充当列車があります。ただし編成数に限りがあり、5500番台は定期運用と兼用のため、車両状況次第ではそれぞれの線区の定期特急列車に使用される系列が使用されます。
▲臨時特急列車は波動輸送向けのE257系5000番台・5500番台で運転されることが多いが、前者は3編成、後者は5編成のみで、後者は特急『草津・四万』などの定期運用があるため、使用車両はそれぞれの定期特急列車に投入された車両となることもある。
▲各路線と常磐線を直通する臨時特急はE653系1000番台の充当が多いが、上野東京ライン経由で直通する東海道線平塚(JT-11)発着はE657系が充当されている。昨秋には所定の平塚8時10分発のところを8時08分発に変更して茅ケ崎(JT-10)・藤沢(JT-08)にも停車したが、ダイヤ改正後は平塚8時12分発で、茅ケ崎・藤沢が再び通過となる可能性がある。
▲E353系の臨時特急列車は『あずさ』『かいじ』『富士回遊』が中心だが、平日の通勤特急として『信州』のほか、大糸線を運転する『はくば』があるほか、ダイヤ改正で特急『はちおうじ』『おうめ』が廃止されることに伴う代替として『かいじ70号』の東京(JC-01)行きが設定される。
首都圏エリア(在来線)の春の臨時列車はE257系5000番台・5500番台(都オオ)およびE653系1000番台都カツK70編成・都カツK71編成の臨時特急がありますが、編成数が限られているため日程や車両都合などによりそれぞれの定期特急列車に投入されている車両(信州方面はE353系、房総特急はE257系500番台とE259系(『しおさい』のみ)、伊豆方面はE257系2000番台・2500番台など)が使用されます。
E257系を使用する臨時特急列車は波動輸送向けの5000番台や5500番台が多く、5000番台は『あずさ』が多く『踊り子』に入ることもあります。5500番台は一部日程での特急『富士回遊』や特殊な列車名の臨時特急列車への充当が中心で、『草津・四万』の一部日程は1号車にグリーン車を連結するE653系1000番台での運転となります。ただし房総地区方面の列車となる『新宿さざなみ』『新宿わかしお』などは500番台で運転されることがあるほか、5500番台は波動輸送に限らず定期列車にも使用される関係で、定期運用の一部を2500番台で代走することも見込まれます。
E653系1000番台の充当列車は『E653系7両』と書かれた列車で、新潟~酒田・秋田の特急『いなほ』を除き、国鉄特急色都カツK70編成または水色の都カツK71編成の臨時特急列車となっています。特急『鎌倉』のほか一部『草津・四万』や『ときわ』に充当されることがあります。また各路線区から常磐線に直通する臨時特急列車にも充当されますが、東海道線平塚(JT-11)発着だけは上野東京ライン経由で定期的に直通するE657系が使用されています(詳細は後述)。
E657系の臨時特急列車はマラソン関係での特急『ときわ』や原ノ町発着で設定される特急『相馬野馬追号』のほか、東海道線平塚発着で上野東京ライン経由で常磐線に直通する臨時特急列車があります。平塚発着列車は3月に『水戸偕楽園平塚号』・4月に『絶景ネモフィラ平塚号』があり、昨秋の『海浜公園コキア平塚号』ではこれまでの停車駅(平塚・大船(JT-07)・横浜(JT-05)・水戸・勝田)に茅ケ崎・藤沢が追加されましたので、3月運転分では平塚・茅ケ崎・藤沢・大船・横浜・水戸・勝田に停車するものと思われますが、4月運転分では平塚発車が8時12分となるので、再び茅ケ崎・藤沢が通過となる可能性があります。編成はE653系0番台の復刻塗装編成(都カツK1編成・都カツK2編成・都カツK3編成・都カツK12編成・都カツK17編成)以外となりそうです。
最後にE353系を使用する臨時特急列車ですが、注目は平日のみ運転の『中央ライナー』・『青梅ライナー』を引き継いだ特急『はちおうじ』・『おうめ』廃止に伴う代替の『かいじ70号』です。始発駅の甲府(CO-43)発車は5時40分と早いですが、東京到着は通勤ラッシュ時間帯の7時45分ということで、通勤利用にはピッタリの『かいじ』といえそうです。臨時列車ではありますが、平日運転なので普通列車グリーン車料金をICカードで購入した場合のグリーン料金とほぼ変わらない特急料金760円(50kmまで・東京~八王子間は約47km)があれば八王子(JC-22)・立川(JC-19)→新宿(JC-05)・東京の利用も可能です。
これらの列車の乗車には乗車券(土曜休日のみ休日おでかけパスなどのフリーきっぷ(青春18きっぷを除く)でもOKだが、範囲外にまたがる場合はフリーきっぷ範囲内の末端駅から範囲外の下車駅までの乗車券も必要、区間によりICカード)のほか指定席特急券(首都圏エリアに限らず有料快速の場合は指定席券)が必要になるので、乗車予定日の約1ヶ月前に購入することをお勧めします。また座席ランプ不使用(東海道線⇔常磐線の臨時特急列車)または未設置(特にE257系5000番台・5500番台の特殊名称の列車およびE653系1000番台)の臨時特急列車では券面の号車・座席に正しく着席したとしても、特急券確認のために車内改札が行われることがありますので、車内改札が終了・通過するまでは特急券などを紛失しないように注意してください。