2020年3月25日、東京地下鉄が2020年度の鉄道事業計画を発表しました。同年度の投資額は約1,690億円となっています。
▲ついに置き換えられる和光検車区所属の7000系。この後継車両で同所属となる17000系のトップナンバー17101Fが登場しており、10両6編成、8両15編成が導入される。一方の鷺沼検車区所属の8000系も後継車両18000系の導入が発表されており、7000系・8000系はともに今からでも記録しておきたい。
▲千住検車区所属の13000系は全44編成の導入が完了し、中野検車区には2000系が引き続き導入される(全52編成)。
車両面では主に13000系全44編成の導入完了、2000系の増備継続と17000系の製造投入がメインとなりそうです。それ以外の設備面ではホームドアの導入の推進などで、ホームを島式に変更した渋谷(G-01)での設置をもって銀座線で完了するほか、日比谷線(6月6日開業予定の虎ノ門ヒルズ[H-06]が皮切り)、東西線、半蔵門線でも導入が進められます。また導入の新型車両には車内防犯カメラが設置されるほか、銀座線と丸ノ内線では車両置き換えが進行していることによる標準電圧の750V化への取り組み推進(銀座線は車両置き換えが完了している)、東西線茅場町(T-11)のホーム延伸工事、木場(T-13)のホーム・コンコースの拡幅、南砂町(T-15)での待避線設備設置に向けて線路・ホーム増設、銀座線浅草(G-19)および東西線飯田橋(T-06)~九段下(T-07)間への折り返し線設備整備などが挙げられます。
日比谷線では虎ノ門ヒルズの開業により霞ヶ関(H-06→H-07)から駅番号がひとつずつずれる形となり、北千住(H-21)は最終的にH-22となります。同駅の開業に伴って霞ヶ関発着の列車を延長する形で朝夕時間帯の中目黒(H-01)~霞ヶ関間の列車を増発するほか、新たに東武鉄道70000・70090系を投入して有料座席指定列車の『THライナー』(Tは東武鉄道のT、Hは日比谷線のH)の運転開始、南北線では直通運転先路線に合わせて9000系の8両編成化に向けた駅設備の改修などが予定されています。9000系は電動車と付随車の比率が4M2Tですが、B修繕(リニューアル)工事を受けた編成や5次車の9122F・9123Fは当初から3号車が付随車の3M3Tとなっており、8両編成に増強するには2両(電動車1両と付随車1両)を製造して増結する必要がありますので、その製造両数が気になるところです。なお東京急行電鉄元住吉検車区所属の3020系は製造当初から8両編成で製造し、付随車2両は2022年以降に組み込まれるので、9000系の中間車増備は2021年度以降になりそうでしょうか。