2017年9月23日

祝!就役10周年!小田急電鉄4000形

2007年9月22日から小田急電鉄小田原線・江ノ島線・多摩線、9月29日から東京地下鉄千代田線で営業運転を開始した2代目4000形電車ですが、今年9月22日で就役10周年を迎えました

▲小田急電鉄の通勤形車両では最新形式だった2代目4000形電車。2009年度から昨年度までに増備が進められ、現在は10両16編成(160両)の陣容で3000形、8000形に次ぐ3番目の主力車両となった。かつて私が新型車両として追いかけていた4000形はなんと今年9月22日で就役10年に。

まずは2代目4000形の歴史的経緯を見ていきましょう。同形式のベース車両は2006年から導入が進められていた東日本旅客鉄道E233系(0番台八トタ)ですが、当時は3000形5次車以降と同様に15インチの車内LCD旅客案内表示器(1画面)が全旅客用扉上に配置され、小田急電鉄の通勤形車両で初めてとなるドアランプが設置されました。2007年度には1次車となる4051F・4052F・4053F・4054F・4055F・4056F・4057Fの7編成(70両)が旧東急車輛製造で落成し、一部編成は乗務員扉横に『開業80周年記念』のステッカーを掲出していました。2代目4000形は2007年9月22日に足慣らしを兼ねて小田原線・江ノ島線・多摩線の地上運用を中心に営業運転を開始、1週間後の9月29日に初めて東京地下鉄千代田線への直通運用を開始、当時の千代田線に直通していた1000形のうち4両+6両を組成する車両(車両番号は1061F+1251F~1066F+1256Fの60両)を自社線の地上運用に充てて、老朽化が進んでいた5000・5200形を間接的に置き換えました。2009年度には4000形と共通で運用されていた1000形10両固定編成を置き換え、同形式を千代田線直通運用から完全に撤退させるため、増備車として折り畳み式座席を廃止して車椅子スペース(現在はベビーカースペースを兼用)を設置、旅客用扉横の手摺の高さを変更した2次車となる4058F~4061Fの4編成(40両)が落成しました。この増備車の登場により千代田線直通列車はすべて4000形に統一されました。2010年度以降には引き続き5000・5200形の置き換えのために3次車でほぼ同一仕様の4062F・4063Fが、2011年度には3次車で旅客用扉横の手摺の形状が変更された4064Fが、2012年度には4次車で車内LCD旅客案内表示器を15インチ1画面から17インチワイドの2画面に変更、車内LED照明を初めて採用した4065Fがそれぞれ落成しました。なお4065Fからは製造先が旧東急車輛製造から総合車両製作所横浜事業所に変更となっています。昨年度(2016年度)には運転台をすべて画面に集約したグラスコップピットに変更し、中間車の6号車・7号車に車椅子スペース兼ベビーカースペースを増設した4066Fが落成しましたが、この編成はなぜか千代田線に直通しない運用(10両編成のC運用の地上運用および10両編成のE運用)に充当されています。2017年現在の在籍数は10両16編成(160両)で、一部編成では千代田線にホームドアが設置されることによるワンマン運転対応工事が進められており、4057F・4058F・4059F・4060F・4061F・4062Fなどの一部編成では4066Fと同じグラスコックピットへの変更や前照灯のLED化がなされています。同形式のフルカラーLED式の種別行先案内表示器は製造当初は日本語と英語の交互表示のものでしたが、現在では日本語と英語を表記した固定表示(千代田線直通列車は『千代田線直通』と交互表示)となっています。

なぜ現在の4000形が2代目かというと、1966年から2005年まで初代『4000形』が存在していたためであり、初代4000形と同じ車両番号が2代目4000形でも一部見られます。2代目4000形が運用を開始したのが2007年9月22日ですので、2017年9月22日でちょうど就役10周年ということになります。かつて私は4000形に注目していたために時には駅に到着した直後の列車(5000・5200形や8000形など)に乗らずに見送って4000形充当の列車まで待つということもありました。その4000形がいまや3000形や8000形に次ぐ3番目の主力車両となり、現在では同形式の専任運用である10両編成のC運用のほか1000形、8000形、3000形などと共通運用で10両編成のE運用でも頻繁に見ることができます。就役10年を迎える2代目4000形にこれからも目が離せませんね。