2019年2月22日、小田急電鉄3000形3663F(日本車両製造6次車)に中間増備車2両を組み込んだ3083Fが小田原線内で試運転を実施しました。営業運転投入に向けた性能確認のためと思われます。
▲2019年1月28日の平日B34運用で3663Fとしての運用を終え、3083Fに生まれ変わった。これで2018年度までに6次車の1編成、7次車の2編成が10両固定編成化されたことになる。
▲(イメージ)3000形3663Fに組み込まれた中間増備車(サハ3383+デハ3433)。
3083Fは元3663Fの元クハ3963(現クハ3483)と元デハ3913(現デハ3333)の間に川崎重工業兵庫工場で製造された2両(サハ3383+デハ3433)を組み込んだ10両固定編成で、元3663F側の8両は前面帯・側面帯がインペリアルブルー帯に変更されたほか、種別行先案内表示器は元3663F側はフルカラーLED式に交換されず3色LED式のままで、中間増備車のみフルカラーLED式となっているようです。また元デハ3913は改番で『デハ3333』となり、新たなゾロ目番号が登場しています(他形式では代表例として2012年に引退した5000形5255Fのクハ5555、1000形1061Fのデハ1111のゾロ目が該当)。
3081F・3082Fの改造種車が日本車両製造7次車の元3664F・元3665Fであるため、前面部・側面部の種別行先案内表示器は全車両がフルカラーLED式ですが、今回の3083Fでは改造種車が日本車両製造6次車の元3663Fであり、こちらは3275F(日本車両製造6次車)とともに3色LED式で製造された最後の編成であるため、前面部・側面部の種別行先案内表示器が3色LED式のものとフルカラーLED式のものが混在しています。
今回の3000形8両固定編成であった元3663F・元3664F・元3665Fを10両固定編成化した背景には2019年3月16日から代々木八幡(OH04)の新駅舎および新島式ホーム(ホームドア設置済み)の運用を開始することと、新宿(OH01)~代々木上原(OH05)間において10両編成の各駅停車の運転開始が挙げられます。それに伴い10両編成の運用が増えることが予想されるためです。2018年3月のダイヤ改正では平日・土曜休日ともに10両編成のE運用がE11~E41、E61~E66の37運用(4000形の固定運用であるC運用の13運用は除く)、B運用は予備を含めて24運用あり、火災の際の屋根焼損で運用を離脱し、新宿寄り4両が日本車両製造豊川製作所に入場中である3000形3651F(日本車両製造3次車)の動向が不透明であるため、8両編成のB運用を削減して8両編成の予備を増やすとともに、輸送力増強のため10両編成を増やすことでそれを補うこととなりそうです。3月16日にダイヤ改正を控えていますが、8両編成のB運用と10両編成のE運用にどのような変化が見られるかが今後の運用調査のポイントとなりそうです。