2016年11月8日

【惜別】東日本旅客鉄道205系0番台宮ハエ28編成が配給輸送、ついに廃車解体へ

2016年11月7日、東日本旅客鉄道205系0番台宮ハエ28編成のうち、両先頭車を含む4両(クハ205-107+モハ205-287+モハ204-287+クハ204-107)が所属先から長野総合車両センターまで配給輸送されました。同編成は今後廃車解体になるものと思われます。

▲引退記念ヘッドマークの装着から約2年9ヶ月が経ち、予備車両の役目を終えた宮ハエ28編成が長らく走行してきた埼京線・川越線に別れを告げてついに帰らぬ旅へ。ただし川越線内のホーム有効長の都合で4両と6両の2回に分けて輸送されるようだ。

▲2014年2月に期間限定で宮ハエ28編成に掲出されていた引退記念ヘッドマーク(2種類)。

牽引機は長岡車両センターのEF64形1031号機で、川越線内のホーム有効長の都合で10両での配給輸送ができず、先頭車を含む4両と中間車6両の2回に分けて輸送されたようです。残る中間車のサハ205-184+モハ205-288+モハ204-288+サハ205-185+モハ205-289+モハ204-289の輸送は後日行われるものと思われます。約3年前にさかのぼればE233系7000番台がデビューしたのは2013年6月30日、このとき205系0番台は主力車両でした。車両置き換えが徐々に進むにつれ一部編成がインドネシアに譲渡され、2編成が宇都宮線・日光線向けの同系列600番台に転用改造されるなど、第2の人生を歩んでいる編成も出始めました。2014年2月に宮ハエ28編成に引退記念のヘッドマークが装着されたものの、2017年秋に埼京線にATACSが導入されることを受けE233系7000番台と東京臨海高速鉄道70-000形にATACSが設置されることとなり、2014年3月以降にはその予備車両確保のため宮ハエ28編成が期間限定で固定された運用に入るようになりました。一時的に色褪せた帯の張り替えを経て、徐々に固定された運用以外にも入るようになりました。『28』の編成番号札は固定運用時には一時的に白地のものとなっていましたが、引退が近づくにつれて主力車両だったころの赤い編成番号札に戻ったこともありました。そして2016年10月をもって定期運用を離脱し、E233系7000番台および70-000形にATACSの設置が完了したことにより、予備車両の役目を終えてついに廃車されることとなりました。宮ハエ28編成の廃車により、205系0番台は通算12編成目の解体処分となります。

~ありがとう埼京線向け205系0番台、ありがとう宮ハエ28編成~

▲次の置き換え対象となる205系電車は武蔵野線向けか。大半の編成は東洋電機製のIGBT素子VVVFインバータ制御で5000番台であるが、実際に5000番台化されているのは中間の電動車両のみで、ほとんどの車両は0番台である。0番台のみで組成されている編成も存在する。

話は変わりますが、今後の205系の動きが心配されるのは武蔵野線向けの0番台・5000番台となりそうな気がします。それは三鷹車両センター(八ミツ)からE231系0番台が6扉車サハE230形0番台と4扉車サハE231形0番台の2両を抜いて武蔵野線向けに転用されるという噂が出ているからです。現在では8両42編成が在籍している武蔵野線の205系ですが、仮にE231系0番台の全編成が転属すれば205系0番台・5000番台を置き換えることができます(10両編成に組成されている0番台が43編成[初期車両が40編成、増備車両が3編成]、7両編成となっている元八ミツB22編成は4扉車のサハE231形0番台1両を他編成から転用すれば転属は不可能ではない)。いずれにせよ武蔵野線向け205系電車の今後に注目が集まりそうです。

※【追記】11月10日に宮ハエ28編成の残る中間車6両も輸送されました。解体されるものと思われます。