【新幹線】
▲東北新幹線ではE5系『はやぶさ』を4本増発。うち2本は北海道新幹線直通の新函館北斗行きである。このため現行の一部列車の行先が新函館北斗から新青森に変更となる。
▲上越新幹線ではE4系の『Maxとき・Maxたにがわ300号』(高崎で8両から16両に増結)と『Maxとき・Maxたにがわ341号』(越後湯沢で8両を切り離し)の運転を取りやめ、E2系での運転に切り替え、列車を増発する。これによりE4系の廃車が進みそうだ。
▲北陸新幹線では台風19号で千曲川の氾濫により長野新幹線車両センターが冠水し、E7系8編成とW2系2編成の廃車が決まってしまった。写真のW7系金ハクW2編成も冠水被害に遭っており、廃車が決定的だ。このため本来上越新幹線向けに増備していた東日本のF編成を活用して補っている(朱鷺ピンク塗装のF21編成・F22編成を除く)。
東北新幹線では『はやぶさ』を増発し(下りは青1015←東0700・函1840←東1428・函1947←東1528・青1941←東1941、上りは青0829→東1144・青1120→東1432・青1617→東1932)、一部の行先が新函館北斗から新青森へ変更となります(全列車指定席)。
上越新幹線ではE4系で運転されている『Maxとき・Maxたにがわ300号』(新0607→東0812・高崎で16両に増結)、『Maxとき・Maxたにがわ341号』(新2105←東1852・越後湯沢で8両を切り離し8両に変更)をE2系の『とき』での運転に変更し、車種の変更に伴って車両数が減るためその不足分を補う列車(上りは平日のみの『たにがわ474号』で高0717→上0808・下りは『たにがわ473号』で高1944←上1852)もE2系で運転します。
新幹線関連はそれのみですが、北陸新幹線は台風の被害に遭ったこともあり、廃車となるE7系・W7系10編成の代わりに上越新幹線向けに増備していた編成を活用して運転しており、朱鷺ピンク塗装のF21編成・F22編成以外の編成を使用しています。
【在来線】
▲東日本では最後の国鉄特急形車両の185系。ついにE257系0番台を改造する2000番台、500番台を改造する2500番台への置き換えが開始となる。
▲中央本線の特急『あずさ』『かいじ』『富士回遊』で運用されるE353系。今回新たに千葉(JO-28)発の『富士回遊3号』(河0921←千0638・ただし大月[JC-32]まで『あずさ』と併結運転)と『富士回遊44号』(河1651→宿1843、大月から『あずさ44号』と併結運転)が増発される。
▲現在のE259系『成田エクスプレス』。上下2本は東京(JO-19)~成田空港(JO-37)間でも6両編成で運転しているが、12両編成に増強し、新宿(JS-20)方面列車を増発し、利用者の少ない横浜(JO-13)・大船(JO-09)方面列車を見直す。
在来線特急列車では東日本旅客鉄道で現役最古の185系0番台・200番台および251系が活躍する東海道線の特急『踊り子』に大きな変化が。現行ダイヤで185系0番台・200番台を使用して運転されている『踊り子』にE257系2000番台・2500番台(宮オオ)が投入され、営業運転を開始します。これにより残る185系の置き換えが再開されます。185系0番台では15両編成ですが、E257系2000番台・2500番台では14両編成(グリーン車が1両分減)となるので注意してください。また通常の『踊り子』よりも高いA特急料金が設定されている251系の『スーパービュー踊り子』が運転を取りやめ、E261系による『サフィール踊り子』が東京(JT-01)~伊豆急下田(IZ-16)間で新設され(定期列車1往復、臨時列車を含め2往復、ほかに土曜休日の臨時列車では新宿~伊豆急下田間で設定)、E261系が営業運転を開始します。これにより251系4編成がE261系2編成に置き換えられる形となり、251系は廃車となることが予想されます。『サフィール踊り子』の運転時刻と特急料金は以下の通りです(注意:E261系は251系と異なりすべてグリーン車のため特急料金とグリーン料金は必須)。また4号車のサシE261形ではヌードルが提供されます。
【サフィール踊り子 運転時刻】
1号(定期):下1329←東1100 2号(定期):下1412→東1649
3号(臨時):下1530←東1230 4号(臨時):下1630→東1920
5号(臨時):下1530←宿1225
※3号は平日、5号は土曜休日に臨時運転。通常は1編成を使用し、臨時で2編成を使用。
【サフィール踊り子 特急料金】
《グリーン車》
100kmまで…1,050円、200kmまで…2,100円、伊豆急行線内のみ…780円
《プレミアムグリーン車》
100kmまで…2,550円、200kmまで…3,600円、伊豆急行線内のみ…1,600円
《グリーン個室(1室あたり)》
4人個室…8,400円(200kmまでのグリーン料金×4人分)
6人個室…12,600円(200kmまでのグリーン料金×6人分)
※伊豆急行線内のみの場合、4人個室は3,120円、6人個室は4,680円
→すなわち伊豆急行線内のみのグリーン料金×4人分・6人分
また中央本線系統ではE353系による特急『富士回遊』を1往復増発し(下りは千葉始発で設定、上下とも『あずさ』と併結運転)、『富士回遊』の全列車が新たに富士急行線の下吉田(FJ-14)に停車します(それ以外の富士急行の特急列車も停車する予定)。また一部の『あずさ』の運転区間や停車駅を見直し、首都圏から甲府方面や信州方面のアクセス向上を図ります。これは甲府から西の一部停車駅で停車列車の削減に伴う観光客減少を憂慮した声を東日本旅客鉄道がダイヤに反映したものと思われます。
【増発の『富士回遊』】
3号:河0921←千0638 44号:河1651→宿1843
※いずれも大月で分割併合作業を実施。同駅以東は『あずさ』と併結運転
また各地から成田空港を結ぶ特急『成田エクスプレス』は下り17号・21号、上り18号・22号で全区間6両編成で運転していますが、12両編成での運転に変更し、東京~成田空港間は全列車が12両編成での運転となります。また新宿方面の列車を増発する代わりに利用者の少ない横浜・大船方面の列車を見直します。大船方面からご利用になる際はご注意を。
続いては在来線普通列車についてです。
▲山手線と京浜東北線に新駅、『高輪ゲートウェイ』(スリーレターコードは『TGW』、駅番号はJY-26・JK-21)がついに暫定開業(本開業は2024年から)。田町(JY-27,JK-22)~田端(JY-08, JK-34)間のように山手線と京浜東北線で対面乗り換えができる構造ではなく、両線で別々のホーム(つまりかつての品川[JY-25,JK-20]と同じ)となっている。
▲E231系0番台(6扉車組込・全車4扉車)およびE231系500番台で運転されている中央・総武線各駅停車とE233系0番台による中央快速線。両者の早朝深夜の輸送体系に大きな変化が起こる。
▲磐越西線郡山~会津若松間ではリクライニングシート14席を備えたE721系を使用した『快速あいづ』3往復を運転し、着席サービスの向上を図る。指定席料金は通常と繁忙期が530円、閑散期は通常よりも200円引きの330円となる。
▲常磐線では『Jヴィレッジ』が常設駅に、佐貫が『龍ケ崎市』に変更となる。
中央線では早朝深夜にE231系0番台・E231系500番台の各駅停車(中央・総武線)のほかにE233系0番台による東京(JC-01)発着の各駅停車が運転されており、現行ダイヤでは御茶ノ水(JC-03,JB-18)発基準で6時台以降から24時の最初まで快速運転を行っています。このため千葉(JB-39)・津田沼(JB-33)方面からの列車が早朝深夜の時間帯に御茶ノ水発着で運転されています(同駅で乗り継ぎが必要)。中央・総武線の各駅にもホームドアを設置するため、先行してE231系0番台の5号車に組み込まれている6扉車(サハE230形0番台)を置き換えて廃車させるため、E235系0番台(東トウ)の投入で置き換えられたE231系500番台(東トウ)からサハE231形4600番台(この付随車はE235系のサハE235形4600番台として活用)を抜いて転用させ、E231系0番台は6扉車を含む付随車2両を抜いて大半を武蔵野線向けとして転用させ、一部の編成は川越線・八高線向けの3000番台として転用改造した編成から活用されなかった電動車1ユニットを代わりに組み込み、全車4扉車(6M4T)に変更している状況です。今度はダイヤ改正で運転系統自体が変更となり、早朝深夜の時間帯も三鷹(JC-12,JB-01)・中野(JC-06,JB-)~御茶ノ水~津田沼・千葉間の直通運転に変更(車両もE233系0番台からE231系0番台・500番台に変更)となり、中央快速線は早朝深夜の時間帯でも東京~高尾(JC-24)間で快速運転を行います(すなわち種別は基本的に快速以上のみ、快速は三鷹以西各駅停車)。東京・神田(JC-02)の各駅~中央・総武線御茶ノ水~三鷹間各駅~三鷹以西の各駅をE233系0番台の各駅停車で利用していた方、E231系0番台・500番台で千葉方面から御茶ノ水発着の列車を利用されていた方は特にご注意ください。今回の改正でE231系0番台・500番台の『御茶ノ水』表示と御茶ノ水行きの自動放送(ただし今後もダイヤ乱れが発生した際はその限りではない)とE233系0番台の『各駅停車』表示および三鷹~御茶ノ水間の各駅停車区間における自動放送は見納め・聞き納めとなります。
このことから東京発の高尾行き最終電車(平日は2469T列車[平日69T運用]で高尾2537←東2420、土曜休日は2491T列車[土曜休日91T運用]で高尾2537←東2319)に変化が起こります。この最終列車、実は現行の高崎線の高崎行き最終列車(平日・土曜休日ともに863M列車で高崎2537←上2346)に並ぶ日本で最も遅くに到着する終電として有名です(ただし高崎線最終列車は上野発が早いので注意)。これが快速に格上げされるため、御茶ノ水~三鷹間の所要時間が短縮され、かつ高尾に行く最終列車の時刻が約5分繰り上げられるため(改正後は高尾2522←東2415)、高尾到着が現行よりも約15分早まります。このことを踏まえると日本で最も遅くに到着する終電の駅は高崎に譲ることになります。
このほか、磐越西線でE721系による『快速あいづ』(途中の停車駅:郡山富田・喜久田・磐梯熱海・猪苗代・磐梯町)を郡山~会津若松間で3往復運転し、着席サービスの向上を図るほか、仙台空港鉄道(仙台空港アクセス線)直通列車で2両編成で運転されている列車の7往復を4両編成に変更し、輸送力増強を図ります。このほか常磐線では臨時駅の『Jヴィレッジ』を常設駅とするほか、特別快速や一部特急が停車する佐貫を『龍ケ崎市』に変更します。鹿島線では全線でICカード“Suica”が利用可能となり、潮来・鹿島神宮方面へもICカードで移動できるようになります。
【磐越西線『快速あいづ』運転ダイヤ】
上り:若0911→郡1011 若1413→郡1519 若1710→郡1815
下り:若1150←郡1041 若1650←郡1545 若2056←郡1948