2025年1月22日

【事前計画を推奨!】東日本旅客鉄道が2025年春(3月~6月)の臨時列車の運転概要を発表

2025年1月17日、東日本旅客鉄道が2025年春(2025年3月~6月)の臨時列車の運転概要を発表しました。注目すべき首都圏の臨時列車を中心に抜粋して紹介します。全車指定席の特急列車が多いです。乗車日の1ヶ月前の10時から指定席特急券が取れますので、事前に特急券の確保などの綿密な計画を立てておきましょう。

【新幹線】
▲新幹線は『はやぶさ』『かがやき』『つばさ』など全車指定席の列車が多いので、事前に新幹線特急券の確保などをお勧めする。
▲5月上旬のGWまでは上越線ガーラ湯沢発着列車の『たにがわ』の設定がある。北陸新幹線は東京7時台発『かがやき』の臨時設定がある(金沢行き)。『かがやき』では敦賀発着設定もある(E2系1000番台は『やまびこ』中心の運用)。

新幹線では上越新幹線がガーラ湯沢発着の『たにがわ』、北陸新幹線が金沢・敦賀発着の『かがやき』、東北新幹線が『はやぶさ』『こまち』(一部の日程で併結運転されない場合がある)を中心に運転するほか、これ以外にも臨時列車の設定があります。また北陸新幹線の『はくたか570号』のみ3月は飯山に臨時停車します。東北新幹線・北陸新幹線の最速達列車や『つばさ』、臨時の『とき』は全車指定席での運転であるため、乗車日の1ヶ月前の10時から新幹線特急券を買えることを考慮して計画を立てましょう。

【在来線】
在来線では土曜休日を中心に多数の臨時列車(主に特急列車)が設定されます。首都圏地区は波動輸送向けのE257系5000番台・5500番台、E653系1000番台での充当列車があります。ただし編成数に限りがあり、5500番台は定期運用と兼用のため、車両状況次第ではそれぞれの線区の定期特急列車に使用される系列が使用されます。
▲臨時特急列車は波動輸送向けのE257系5000番台・5500番台で運転されることが多いが、前者は3編成、後者は5編成のみで、後者は特急『草津・四万』などの定期運用があるため、使用車両はそれぞれの定期特急列車に投入された車両となることもある。
▲各路線と常磐線を直通する臨時特急はE653系1000番台の充当が多いが、上野東京ライン経由で直通する東海道線平塚(JT-11)発着はE657系が充当されている。昨秋には所定の平塚8時10分発のところを8時08分発に変更して茅ケ崎(JT-10)・藤沢(JT-08)にも停車したが、ダイヤ改正後は平塚8時12分発で、茅ケ崎・藤沢が再び通過となる可能性がある。
▲E353系の臨時特急列車は『あずさ』『かいじ』『富士回遊』が中心だが、平日の通勤特急として『信州』のほか、大糸線を運転する『はくば』があるほか、ダイヤ改正で特急『はちおうじ』『おうめ』が廃止されることに伴う代替として『かいじ70号』の東京(JC-01)行きが設定される。

首都圏エリア(在来線)の春の臨時列車はE257系5000番台・5500番台(都オオ)およびE653系1000番台都カツK70編成都カツK71編成の臨時特急がありますが、編成数が限られているため日程や車両都合などによりそれぞれの定期特急列車に投入されている車両(信州方面はE353系、房総特急はE257系500番台とE259系(『しおさい』のみ)、伊豆方面はE257系2000番台・2500番台など)が使用されます。

E257系を使用する臨時特急列車は波動輸送向けの5000番台や5500番台が多く、5000番台は『あずさ』が多く『踊り子』に入ることもあります。5500番台は一部日程での特急『富士回遊』や特殊な列車名の臨時特急列車への充当が中心で、『草津・四万』の一部日程は1号車にグリーン車を連結するE653系1000番台での運転となります。ただし房総地区方面の列車となる『新宿さざなみ』『新宿わかしお』などは500番台で運転されることがあるほか、5500番台は波動輸送に限らず定期列車にも使用される関係で、定期運用の一部を2500番台で代走することも見込まれます。

E653系1000番台の充当列車は『E653系7両』と書かれた列車で、新潟~酒田・秋田の特急『いなほ』を除き、国鉄特急色都カツK70編成または水色の都カツK71編成の臨時特急列車となっています。特急『鎌倉』のほか一部『草津・四万』や『ときわ』に充当されることがあります。また各路線区から常磐線に直通する臨時特急列車にも充当されますが、東海道線平塚(JT-11)発着だけは上野東京ライン経由で定期的に直通するE657系が使用されています(詳細は後述)。

E657系の臨時特急列車はマラソン関係での特急『ときわ』や原ノ町発着で設定される特急『相馬野馬追号』のほか、東海道線平塚発着で上野東京ライン経由で常磐線に直通する臨時特急列車があります。平塚発着列車は3月に『水戸偕楽園平塚号』・4月に『絶景ネモフィラ平塚号』があり、昨秋の『海浜公園コキア平塚号』ではこれまでの停車駅(平塚・大船(JT-07)・横浜(JT-05)・水戸・勝田)に茅ケ崎・藤沢が追加されましたので、3月運転分では平塚・茅ケ崎・藤沢・大船・横浜・水戸・勝田に停車するものと思われますが、4月運転分では平塚発車が8時12分となるので、再び茅ケ崎・藤沢が通過となる可能性があります。編成はE653系0番台の復刻塗装編成(都カツK1編成都カツK2編成都カツK3編成都カツK12編成都カツK17編成)以外となりそうです。

最後にE353系を使用する臨時特急列車ですが、注目は平日のみ運転の『中央ライナー』・『青梅ライナー』を引き継いだ特急『はちおうじ』・『おうめ』廃止に伴う代替の『かいじ70号』です。始発駅の甲府(CO-43)発車は5時40分と早いですが、東京到着は通勤ラッシュ時間帯の7時45分ということで、通勤利用にはピッタリの『かいじ』といえそうです。臨時列車ではありますが、平日運転なので普通列車グリーン車料金をICカードで購入した場合のグリーン料金とほぼ変わらない特急料金760円(50kmまで・東京~八王子間は約47km)があれば八王子(JC-22)・立川(JC-19)→新宿(JC-05)・東京の利用も可能です。

これらの列車の乗車には乗車券(土曜休日のみ休日おでかけパスなどのフリーきっぷ(青春18きっぷを除く)でもOKだが、範囲外にまたがる場合はフリーきっぷ範囲内の末端駅から範囲外の下車駅までの乗車券も必要、区間によりICカード)のほか指定席特急券(首都圏エリアに限らず有料快速の場合は指定席券)が必要になるので、乗車予定日の約1ヶ月前に購入することをお勧めします。また座席ランプ不使用(東海道線⇔常磐線の臨時特急列車)または未設置(特にE257系5000番台・5500番台の特殊名称の列車およびE653系1000番台)の臨時特急列車では券面の号車・座席に正しく着席したとしても、特急券確認のために車内改札が行われることがありますので、車内改札が終了・通過するまでは特急券などを紛失しないように注意してください。

2025年1月21日

【展示が決まった】東海旅客鉄道923形幹トウT4編成『ドクターイエロー』、保存展示が決定

2025年1月18日から19日にかけて、東海旅客鉄道923形0番台幹トウT4編成(『ドクターイエロー』)の最後の検測運転と思われる『のぞみ』ダイヤでの検測運転を実施しました。この編成はこの検測運転が最後の充当になるものと思われます。
▲リニア・鉄道館に保存展示が決まった923形0番台幹トウT4編成。ただし保存車両は東京寄り先頭車の7号車の『923-7』に当たる車両で、700系と似た客室が再現されている。
▲ドクターイエロー自体は923形3000番台幹ハカT5編成が残るが、この編成も数年後の引退が決定している。前回は東海ツアーズによる見学ツアーで初めてゲスト展示された同車両、今年はどうなるのだろうか。

この923形0番台幹トウT4編成は1月に引退となることが決まっているため、今回の検測運転が最後になるものと思われます。同編成は7号車の客室部分が再現された車両のみ、リニア・鉄道館の先代のドクターイエローの先頭車に代わって展示されることとなっています。なお先代車両は西日本旅客鉄道に返却となり、石川県で展示保管されることとなっています。それ以外の残り6両(923-1、923-2、923-3、923-4、923-5、923-6)は廃車解体処分となるものと見込まれます。せめて923-1を浜松工場内に保存することは出来なかったのでしょうか…。

2025年1月20日

【車両不足で緊急代走】小田急電鉄1000形1057F(4両固定編成)が小田急箱根専任運用を代走する

2024年1月17日の平日111運用から、小田急電鉄1000形1057F(4両固定編成)が所定で専任編成による小田急箱根鉄道専任運用を代走し、18日は土曜休日112運用、19日は土曜休日113運用にそれぞれ充当されました。20日は平日114運用なので、平日111運用の充当編成が注目されています。
▲1000形4両固定編成の1057Fが2021年12月以来、約3年1か月ぶりに小田急箱根鉄道区間に入線した。これはワンマン運転対応車両の1000形1066Fが故障で運用を離脱している関係から、急遽代走運用に入ったものと思われる。
▲1000形1065Fはワンマン運転対応改造工事のため、1066Fは故障により運用を離脱しており、1057F1063F1064Fの3編成で4運用をやりくりする必要がある(ただし111運用と114運用は兼任ができる)。

小田急箱根鉄道では小田原(OH47)~箱根湯本(OH51)間で実施する予定のワンマン運転準備のため、大野総合車両所に入場した編成からワンマン運転対応工事が施工されており、電気連結器の撤去(スカート形状変更)と側面部乗降安全確認カメラの設置(乗務員室への乗降確認モニターの設置)などが行われています。現在は1066Fに施工済みで、1065Fが入場中で、3編成で4運用を賄う必要がある中で1066Fが故障という事態に見舞われたことから、1057Fの代走で補填された形です。もしも1066Fが復帰できれば、111運用になるものと思われますが、復帰が長引くと引き続き1057Fの代走が数日間続きそうです。

2025年1月17日

【いろいろ問題が…】東急電鉄多摩川線の延長となる新空港線(仮称)整備に向けた営業構想の認定を申請

2025年1月17日、東急電鉄が多摩川線矢口渡(TM-06)付近から蒲田(IK-15,TM-07)の区間を地下化し、蒲田から京浜急行電鉄本線・空港線の京急蒲田(KK-11)付近まで(仮称)新空港線の0.8kmを新設、同線を経由して多摩川線と直通運転を行う営業構想の認定を申請したことを発表しました。この構想が認可されれば、多摩川線と東横線の直通運転も期待されます。
▲池上線と多摩川線のみで活躍中の雪が谷検車区所属の7000系(写真は7114F)と1000系1500番台(写真は1505F)。このうち多摩川線は多摩川(TY-09,MG-09,TM-01)と蒲田を結ぶ鉄道路線であるが、それを京急蒲田付近まで延長するというものだ。なお多摩川で東横線・目黒線と線路自体は繋がっており、長津田車両工場への入出場に使用されている。
▲多摩川線との直通運転が想定されている東横線はワンマン運転でありながら8両編成または10両編成で運転されており、多摩川線で運転されている3両編成とは輸送量が異なる。直通運転を想定しているのであれば、諸問題を解決しなければならない。

東急電鉄多摩川線は東横線・目黒線と接続する多摩川の5番線ホーム・6番線ホームから蒲田方面に伸びており、蒲田では頭端式ホームに到着することとなっており、池上線⇔多摩川線の折り返し直通列車を除き、同駅3番線ホーム・4番線ホームを中心に発着しています。これが京急蒲田付近まで延長されるとなると、蒲田の多摩川線ホームのみが地下化され、池上線と別ホームになることが予想されます。すべて1000系0番台・1500番台、7000系の3両編成で運転されていますが、ホームの有効長自体は鵜の木(TM-03)以外は4両分あり(1両分は柵で仕切られて立入禁止になっている)、かつて4両で運転されていた名残があります。一方の東横線は東京地下鉄副都心線との相互直通運転開始前は全列車が8両固定編成で運転されていましたが、現在は各駅停車・急行で8両固定編成、急行・通勤特急・特急(Fライナー含む)は10両固定編成で運転されています。多摩川付近で地下に入る線路がありますが、池上線・多摩川線車両が長津田車両工場に入出場する際に使用されるのみとなっています。構想では多摩川線の京急蒲田付近までの実質延長(新空港線の新設)と、東横線との直通運転を考慮しているようですが、それまでに問題が多数ありそうです。

両路線は車掌がいないワンマン運転を実施していますが、輸送量の違いがあります。東横線は最低でも8両ですが、多摩川線は池上線と共通なので3両です。そのため東横線は多摩川線の2倍以上の両数を連結しています。しかも扉の数が東横線は4扉に対して、多摩川線は3扉となっており、他社に譲渡されなかった元東横線の1000系が活躍中です。また多摩川線と新空港線を地下で繋ぐので、蒲田の大規模な地下化工事が必要になります。途中駅での折り返し設備がないため、多摩川線全線を止めてでも工事を行う必要性があります。車両数が異なるのもそうですが、使用車両の問題もあります。多摩川線は1000系と7000系の2系列ありますが、東横線は5000・5050系0番台・4000番台や横浜高速鉄道Y500系など、多種多様な車両を使用しています。東横線方面と多摩川線経由で新空港線に直通するとしても、車両面や整備面などでいろいろな問題が浮き彫りになってくるのではないかと思っています。

それでも東日本旅客鉄道京浜東北線と東急電鉄多摩川線・池上線の蒲田と、京浜急行電鉄本線・空港線の京急蒲田とは800mほど離れており、両者を結ぶ交通網が課題になっていたことは間違いありません。この構想が本当に実現するのかどうか、長い目で見守る必要があります。

2025年1月15日

【寂しい旅立ちに】東日本旅客鉄道E217系都クラY-130編成が長野総合車両センターに配給輸送される

2024年12月25日、東日本旅客鉄道鎌倉車両センター所属のE217系都クラY-130編成(クハE217-2030以下4両)が新潟車両センター所属のEF64形1030号機の牽引で所属先から南武線経由で長野総合車両センターへ配給輸送されました。廃車解体処分と思われます。

▲E217系都クラY-130編成がEF64形1030号機に導かれて帰らぬ旅へ。この編成は2019年に横須賀線開業130周年記念の一環として、車体側面部に横須賀線開業130周年の装飾が実施され、車内の吊革は歴代車両をデザインしたものとなっていた。
▲国鉄時代の電気機関車が数を減らすなかでも牽引を担当したEF64形1030号機。尾久車両センターに配属されているE493系が久留里線の気動車であるキハE130系100番台の入出場に伴う配給輸送を担当した程度で、電車の配給輸送の任務にはまだまだ課題がありそうだ。
▲E235系1000番台付属編成は都クラJ-42編成まで落成済み。一方の基本編成はグリーン車(サロE235形1000番台・サロE234形1000番台)の出場状況から、当初予定の2編成分少ない都クラF-49編成までは確実となりそうだ。

配給輸送された都クラY-130編成は1997年度に製造された5次車最後の編成で約27年間の活躍でした。新製当初は幕張車両センターに配属されていたようです。この系列は2025年3月のダイヤ改正を前に運用を離脱するものと予想されており、E217系が見られるのは定期列車では3月14日までと予想されており、今後も動向が注目されています。この都クラY-130編成は2019年に横須賀線開業130周年にちなんで同編成に装飾が実施されていました。なおこの系列には制御装置更新工事施行前の帯色に復刻されたことで注目された編成がいましたがここ最近は運用入りしておらず鎌倉車両センター構内への留置が続いており、今後の行方が気になるところです。

2025年1月14日

【車両動き激しい】西武鉄道40000系48151F(8両固定編成)の池袋線営業運転投入で2000系転属・廃車の動き

2025年1月13日より、西武鉄道40000系で初の8両固定編成である48151Fが池袋線小手指車両基地にそのまま配属となったのか、池袋線・狭山線で営業運転を開始しました。これにより2000系に新たな動きが発生しています。
▲池袋線小手指車両基地に40000系(写真は40157F)の8両固定編成が配属となり、池袋線・狭山線で営業運転に投入された。あと2編成分16両(48152F48153F)が投入される予定であり、この動きから2000系にさらに廃車が発生している。
▲新宿線系統から池袋線系統に転属し、池袋線・狭山線・西武秩父線で活躍していた2000系2095F(写真2枚目)横瀬車両基地へ旅立った。種別行先案内表示器はフルカラーLED式だが、2両のみの廃車で国分寺線への転用があるのか、それとも全車解体となってしまうのか。しかし池袋線からは2073F(写真3枚目)が南入曽車両基地に回送され、転属の動きになりそう。
▲小田急電鉄から活躍の場を移し西武鉄道8000系に生まれ変わった8103Fが池袋線内で性能確認試運転を実施した。この編成は国分寺線に投入予定なので、新宿線系統の車両となる。中間電動車の制御装置や優先席以外の一般座席、車内銘板は小田急電鉄時代の姿を維持している。

40000系初の8両固定編成となる48151Fは10両固定編成の0番台(転換クロスシート車両)と50番台(ロングシート車両)とほぼ同じ仕様で製造されており、実際には地下鉄に直通できるようなATO装置などを備えていますが、ワンマン運転時に運転士が目視で使用する乗降確認モニターがありませんので、地下鉄には直通しない運用で基本的に使用するものと思われ、貫通扉には地下鉄直通非対応を示す黄色いテープが貼り付けされています(ただし機器構造上は直通が可能である)。また30000系とは異なり電気連結器がありませんので、20000系8両固定編成などと同様の運用になるものと思われます。車番は灰色に改められて視認性が向上したほか、車内防犯カメラは株式会社MOYAI製のものに変更、パンタグラフは8号車以外の偶数号車に搭載されています。弱冷房車は2号車モハ48251に設定されています。10両編成での運用に投入されないため、女性専用車ステッカーはありません。この編成の投入により、2000系2073Fが池袋線系統から新宿線系統に転出の形となり、2095Fが横瀬車両基地に自走回送される動きとなりました。2073Fは新宿線及び拝島線での運用に投入され、2095Fは2両の廃車で国分寺線投入、または全車両解体処分と思われます。また1月14日には元小田急電鉄8000形の西武鉄道8000系8103Fが池袋線内で性能確認試運転を実施しました。西武鉄道は40000系の投入もありましたが、動きが活発になってきています。

2025年1月13日

【ある意味で朗報】小田急電鉄8000形8253F(6両固定編成)、大野総合車両所を検査出場も先は長くない…?

2025年1月10日、小田急電鉄大野総合車両所に入場していた8000形8253F(6両固定編成・2004年度リニューアル車)が重要部検査を受けて出場し、小田原線内で検査完了後の試運転を実施しました。同編成は廃車の予想が出ていますが、予想に反しての出場となりました。
▲8000形8253Fが予想に反して重要部検査を通し無事にきれいな姿で大野総合車両所を出場した。リニューアル更新工事を受けてから20年が経過するこの編成だが、まだまだ活躍は続きそう。ただし先は長くないかもしれない。
▲8000形8253Fが検査入場に絡む動きを見せた一方で、残された8053Fは3000形1次車の3253Fを相方として運用している。8000形8253Fが運用復帰となれば8053Fとの同一番号ペアに戻る可能性があるが、8000形の廃車状況(西武鉄道8000系として同社へ譲渡を含む)を踏まえて単独のまま復帰となる可能性もあり得る。

これまでに8000形は15編成74両(8052F8054F8055F8056F8059F8060F8061F8062F8251F8254F8255F8256F8257F8259F8264F)が廃車除籍処分となり、1編成6両(元8261F)が西武鉄道譲渡(8000系)となった動きから、同形式の在籍数は最盛期の半分となっています(16編成80両)。昨年は2013年度のリニューアル編成でSiCモジュール素子VVVFインバータ制御試験車となっていた4両固定編成の8059Fと3色LED式で元8261Fの譲渡に伴う小田原線内甲種輸送を担当した8257Fがすでに廃車除籍処分となったことで、3色LED式となっている8253Fの動向が注目されていました。この編成は12日に元の同一番号ペアに戻って運用復帰を果たしました。今回連結器の交換はありませんでしたが、検査を通したことであと数年は活躍が期待されます。しかし車齢自体は40年を超えることから、次回の検査期限までに活躍が続くかは不透明です。

【8000形の在籍状況】※2025年1月13日現在 全体…16編成80両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…8編成(32両)
8051F8053F8057F8058F8063F8064F8065F8066F
廃車済…8編成(32両)
8052F8054F8055F8056F8059F8060F8061F8062F
《6両固定編成》 下線部の車両は種別行先案内表示器が3色LED式の編成
運用中…8編成(48両)
8252F8253F8258F8260F8262F8263F8265F8266F
譲渡済…1編成(  6両) ※西武鉄道8000系として譲渡
8261F
廃車済…7編成(42両) ※8264Fは踏切事故による廃車
8251F8254F8255F8256F8257F8259F8264F

【8000形10両編成組成について(異車種併結は除く)】※2025年1月13日現在
8051F+8252F 8053F+8253F 8057F+8262F 8058F+8258F 8063F+8263F 8065F+8265F 8066F+8266F
《諸事情により単独または異車種併結》
8064F(3000形1次車3254Fと併結)・8260F(単独運用)

2025年1月9日

【ともに廃車へ】京王電鉄7000系7805F(4両固定編成)と7704F(6両固定編成)が若葉台検車区で廃車除籍処分に

2025年1月9日、京王電鉄高幡不動検車区から若葉台検車区に自走回送され動向が注目されていた7000系7805F(4両固定編成)と7704F(6両固定編成)ですが、双方ともに部品撤去などが開始されたようで、これらの編成は廃車除籍処分となるようです。
▲7000系7805F7704Fがともに廃車除籍処分に。これまではフルカラーLED式の4両固定編成の廃車が目立っている印象だったが、今回は4両・6両ともに廃車となった。
▲7000系は2両固定編成・4両固定編成・6両固定編成・10両固定編成が存在するが、字幕式を維持している編成もいるようだ。廃車となった7000系7805FはフルカラーLED式だが、7704Fは字幕式であった。短編成は特に記録した方がいいだろう。

▲7000系10両固定編成もすでに1編成(7729F)が廃車となっており、油断はできない。

7000系は7805Fが約30年間、7704Fが約40年間の活躍だったようです。6両固定編成の廃車は久しぶりではないでしょうか。過去には7708F7709Fが中間付随車2両の廃車を経て残る6両ものちに廃車となっています。2両固定編成はワンマン運転対応の2本以外はどうなるかは分かりません。クハ7870形にスカートがないため、下り方に8両固定編成の9000系や7000系6両固定編成を連結することがあります。7000系には字幕式で残る編成がまだいますので、フルカラーLED式の種別行先案内表示器はせめて活用してほしかった…。

【大野で何した?】小田急電鉄5000形5064F(10両固定編成)が小田原線内で性能確認試運転を実施

2025年1月8日、総合車両製作所横浜事業所を出場して小田急電鉄海老名検車区に納車され、1月6日に大野総合車両所入場で編成分割の動きを見せていた小田急電鉄5000形の最新鋭編成の5064Fの性能確認試運転が海老名(OH32)~小田原(OH47)間で行われました。
▲2024年度の新製2編成目となる5000形5064Fが性能確認試運転を実施した。その前には大野総合車両所入場の想定で4両と6両に分割している様子が目撃されていた。同編成に準備工事が実施されている鉄道設備モニタリング装置関連の動きか?

同編成は現時点で営業運転に投入されていない5063Fと異なり、鉄道線路設備モニタリング装置と架線検測装置はいずれも設置準備工事にとどまっていますが、5063Fが使用できない(運用されない)タイミングに備えたときの試験を実施した可能性があります。鉄道線路設備モニタリング装置の搭載編成は1編成が基本なので、5063Fが搭載している機器を5064Fに移設できるような準備作業をしていた可能性があり得るのではと個人的に思います。今年度分の5000形はすでに出揃っていますので、試運転を重ねたあと、営業運転に向けた準備などを実施して投入するだけでしょうか。これにより置き換えられる8000形が注目されますが、ここ最近目撃のない8253Fは検査入場でしょうか?

【小田急電鉄5000形の在籍】※2025年1月8日現在
<川崎車両株式会社(旧川崎重工業兵庫工場)>
5051F5052F5055F5056F5060F5061F5062F
<総合車両製作所横浜事業所>
5053F5054F5063F5064F
<日本車両製造豊川製作所>
5057F5058F5059F

2025年1月8日

【2日連続の特別団体専用】小田急電鉄ロマンスカー“GSE”70000形による2種類の新春ツアーが開催される

2024年1月6日と7日に、小田急電鉄ロマンスカー“GSE”70000形の平日N32運用充当編成を使用した2種類の新春ツアーが開催され、6日の『開運!紅いロマンスカーGSEで白い富士を眺める新春初旅』には70052Fが、7日の『GSEで行く新春初旅!特別行路で巡る「車庫線・乗務員宿泊所潜入」ツアー』には70051Fが使用されました。
▲6日のツアーに使用されたロマンスカー“GSE”70000形70052F。所定の0974レで新宿(OH01)に到着した後は喜多見検車区唐木田出張所へと送り込んだあとに特別団体専用列車に使用された。なお新百合ヶ丘(OH23)到着後は回送で0501レへの送り込みとなっている。
▲7日のツアーに使用されたロマンスカー“GSE”70000形70051F。所定の0974レで新宿(OH01)に到着した後の折り返しから特別団体専用列車に使用された。なお新百合ヶ丘(OH23)到着後は回送で0501レへの送り込みとなっている。

2025年1月6日の『開運!紅いロマンスカーGSEで白い富士を眺める新春初旅』のツアーは唐木田(OT07)→喜多見検車区唐木田出張所→唐木田→新百合ヶ丘(7番・8番構内留置線)→小田原(OH47)引き上げ線・構内留置線→開成(OH42)構内留置線(運転席見学コースは運転席見学、通常コースは車外から撮影会)→小田原→新百合ヶ丘で、新百合ヶ丘到着後は0501レの送り込みとなりました。また1月7日の『GSEで行く新春初旅!特別行路で巡る「車庫線・乗務員宿泊所潜入」ツアー』は新宿→秦野(OH39)1番ホーム→相武台前(OH30)構内留置線→海老名検車区→大野総合車両所→片瀬江ノ島(OE16)→新百合ヶ丘でそれぞれ運転されました。7日分については白昼時間帯の江ノ島線を全線走破しました。こちらも新百合ヶ丘到着後は0501レの送り込みとなりました。

双方のツアーともに現行ダイヤでの喜多見検車区入庫の合間を利用していますが、3月15日にはダイヤ改正が控えていますので、この喜多見検車区入出庫の合間を利用した特別団体専用列車の設定が今後もあるのか気になります。

2025年1月7日

【編成は8103Fに】西武鉄道8000系8103F(元小田急電鉄8000形8261F)、2025年5月末より営業運転開始へ

2025年1月7日、西武鉄道が小田急電鉄から元8000形8261F(6両固定編成)を譲受し武蔵丘車両検修場で転用改造工事を受けていた8000系8103Fについて、当初の2024年度末の予定から変更となり、2025年5月末から国分寺線で営業運転を行うことを発表しました。
▲元小田急電鉄8000形8261Fは新たに8000系8103Fとして生まれ変わった。この8000系の最初の編成が8103Fということで、今後は8000形のフルカラーLED式の編成を中心に譲受したうえで、8000系に改造していくことになる。
▲元クハ8261にあたるクハ8003はもともと電気連結器を持っていたため、スカート形状が異なっていたが、元クハ8561にあたるクハ8103とほぼ同じ形状に改造され、連結器はクハ8103と同じものに揃えられたようだ。

西武鉄道で初の『サステナ車両』(西武鉄道の中古のVVVFインバータ制御車両の独自呼称)となった8000系8103Fは1号車の国分寺(SK-01)寄りからクハ8103(元クハ8561)+モハ8203(元デハ8511)+サハ8303(元サハ8461)+モハ8803(元デハ8311)+モハ8903(元デハ8211)+クハ8003(元クハ8261)となり、小田急電鉄時代よりもホワイトの基調に変更され、西武鉄道のコーポレートカラー(ブルーとグリーン)を組み合わせた市松模様があしらわれています。なお双方の先頭車のクハ8103(元クハ8561)クハ8003(元クハ8261)には車椅子やベビーカーが利用できるフリースペースが設置されています(小田急電鉄時代は折り畳み式座席だった)。車端部の座席は4人掛けから3人掛けに変更され、スタンションポールの位置が変わっています(優先席も同様)。ドアステッカーは西武鉄道の通勤形電車と同じものに変更されました。小田急電鉄ロゴマークがあった部分には漢字表記の西武鉄道のロゴマークが入り、側面部の車番はホームドア設置を見据えて車端部窓の上部に配置されました。なお営業運転の時期が2024年度末の予定から2025年5月末に変更となったのは8000系8103Fが性能確認試運転を国分寺線を含む様々な線区で実施する関係からと思われます。

こうなると8000形が西武鉄道に譲渡されるのはすべてフルカラーLED式の編成になる可能性が高いものと思われます。このうち6両固定編成2編成(8263F8265F)はドアエンジンが空気式で減圧機能を持っていますので、この2編成についても譲渡があるのか、運用開始に向けた動きを含めて楽しみです。

【西武鉄道8000系在籍状況】
6両固定編成…1編成(8103F(元8261F))
【車両編成(括弧内は小田急電鉄時代の車番)】
クハ8103(元クハ8561)+モハ8203(元デハ8511)+サハ8303(元サハ8461)+モハ8803(元デハ8311)+モハ8903(元デハ8211)+クハ8003(元クハ8261)
※2025年1月14日、4号車・5号車車番修正

※参考…西武鉄道8000系の種車の小田急電鉄8000形在籍状況は以下の通り
【8000形の在籍状況】※2025年1月7日現在 全体…18編成90両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…9編成(36両)
8051F8053F8057F8058F8059F8063F8064F8065F8066F
廃車済…7編成(28両)
8052F8054F8055F8056F8060F8061F8062F
《6両固定編成》 下線部の車両は種別行先案内表示器が3色LED式の編成
運用中…9編成(54両)
8252F8253F8257F8258F8260F8262F8263F8265F8266F
譲渡済…1編成(  6両)
8261F
廃車済…6編成(36両)
8251F8254F8255F8256F8259F8264F

2025年1月6日

【どんどん増える】東日本旅客鉄道E233系0番台のグリーン車連結状況について(2025年1月現在)

2025年3月15日のダイヤ改正より、東日本旅客鉄道中央線の東京(JC-01)~大月(JC-32)間、青梅線の立川(JC-19)~青梅(JC-62)間でE233系0番台のT編成・H編成(一部を除く)の4号車と5号車に順次組み込まれる2階建てグリーン車サービスの本格運用を開始しますが、それに伴うグリーン車の連結状況を2025年1月6日での時点で調査しましたので見ていきます。
▲E233系0番台のT編成・H編成の4号車・5号車にグリーン車を組み込んだ都トタT35編成都トタT36編成都トタH56編成グリーン車のハイフン以下の番号とそれ以外の普通車の編成番号とは一致していない編成が多いので要注意だ。

▲E233系0番台のT編成・H編成(一部除く)で4号車・5号車にグリーン車を組み込んでいない編成(写真は都トタT2編成都トタT9編成都トタT39編成)の先頭車に識別用の『10 CARS』や『Chuo Ome Line』(主に青編成・P編成)のステッカーを貼付している。
▲E233系0番台で現時点ではグリーン車組み込み対象外(4号車に車椅子対応トイレ未設置)となっている都トタT71編成だが、先頭車には『10 CARS』ステッカーが掲出されている。

E233系0番台のグリーン車連結編成の運用は2024年10月13日から開始されており、最初は都トタH57編成都トタT3編成都トタT24編成がグリーン車組み込み編成としてそれぞれの運用に投入され、着実に数を増やしており、2025年3月15日のダイヤ改正まではグリーン料金なしで乗車できる機会が増えています。現在はどのグリーン車がどの編成に連結されているのか気になるところですが、現時点で調べたところ、以下の通りとなりました。対象となるのは60編成のうち57編成(都トタH49編成都トタH50編成都トタT71編成を除く)です。なお1月6日にはT編成トップナンバーの都トタT1編成がグリーン車を組み込むため、国府津車両センターに自走回送されており、国府津車両センターに疎開留置中のグリーン車1組を組み込むものと思われます(残るグリーン車を組み込んでいない編成は22編成分)。最初のサロE233-1+サロE232-1は都トタH57編成に連結されていますので、都トタT1編成ではどのユニットが組み込まれるのか注目です。

【E233系0番台グリーン車組み込み編成について】34編成/57編成(2025年1月5日現在)
都トタT3編成…サロE233-7+サロE232-7
都トタT5編成…サロE233-15+サロE232-15 
都トタT7編成…サロE233-14+サロE232-14
都トタT8編成…サロE233-56+サロE232-56
都トタT12編成…サロE233-8+サロE232-8
都トタT13編成…サロE233-13+サロE232-13
都トタT15編成…サロE233-55+サロE232-55
都トタT21編成…サロE233-25+サロE232-25
都トタT22編成…サロE233-42+サロE232-42
都トタT24編成…サロE233-2+サロE232-2
都トタT25編成…サロE233-26+サロE232-26
都トタT26編成…サロE233-5+サロE232-5
都トタT27編成…サロE233-30+サロE232-30
都トタT28編成…サロE233-6+サロE232-6
都トタT29編成…サロE233-50+サロE232-50
都トタT32編成…サロE233-41+サロE232-41
都トタT33編成…サロE233-45+サロE232-45
都トタT34編成…サロE233-46+サロE232-46
都トタT35編成…サロE233-29+サロE232-29
都トタT36編成…サロE233-9+サロE232-9
都トタT37編成…サロE233-10+サロE232-10
都トタT38編成…サロE233-12+サロE232-12
都トタT41編成…サロE233-16+サロE232-16
都トタT42編成…サロE233-11+サロE232-11
都トタH43編成…サロE233-43+サロE232-43
都トタH45編成…サロE233-31+サロE232-31
都トタH47編成…サロE233-51+サロE232-51
都トタH51編成…サロE233-48+サロE232-48
都トタH53編成…サロE233-57+サロE232-57
都トタH54編成…サロE233-44+サロE232-44
都トタH56編成…サロE233-52+サロE232-52
都トタH57編成…サロE233-1+サロE232-1
都トタH58編成…サロE233-32+サロE232-32
都トタH59編成…サロE233-47+サロE232-47

【E233系0番台グリーン車非組み込み編成】23編成/57編成
都トタT1編成都トタT2編成都トタT4編成都トタT6編成都トタT9編成都トタT10編成都トタT11編成都トタT14編成都トタT16編成都トタT17編成都トタT18編成都トタT19編成都トタT20編成都トタT23編成都トタT30編成都トタT31編成都トタT39編成都トタT40編成都トタH44編成都トタH46編成都トタH48編成都トタH52編成都トタH55編成

【E233系0番台グリーン車組み込み対象外】3編成
都トタH49編成(運用離脱中)・都トタH50編成(Chuo Ome Lineステッカー)・都トタT71編成(4号車トイレ未設置)

【残っている未連結のグリーン車】23編成分46両
サロE233-3+サロE232-3 サロE233-4+サロE232-4 サロE233-17+サロE232-17
サロE233-18+サロE232-18 サロE233-19+サロE232-19 サロE233-20+サロE232-20
サロE233-21+サロE232-21 サロE233-22+サロE232-22 サロE233-23+サロE232-23
サロE233-24+サロE232-24 サロE233-27+サロE232-27 サロE233-28+サロE232-28
サロE233-33+サロE232-33 サロE233-34+サロE232-34 サロE233-35+サロE232-35
サロE233-36+サロE232-36 サロE233-37+サロE232-37 サロE233-38+サロE232-38
サロE233-39+サロE232-39 サロE233-40+サロE232-40 サロE233-49+サロE232-49
サロE233-53+サロE232-53 サロE233-54+サロE232-54