2020年5月14日

【ワンマン運転対応も】東日本旅客鉄道が房総・鹿島エリアに新型車両『E131系』を投入へ

2020年5月12日、東日本旅客鉄道が2021年春(ダイヤ改正のタイミング)から房総・鹿島エリア(内房線・外房線および鹿島線)向けに新型車両『E131系』を新製し投入することを発表しました。これは既存車両の置き換えではありませんが、現在では京浜東北線から転用された209系2000・2100番台が運用されていますが、ワンマン運転には対応していません
▲現在の房総エリア(内房線・外房線・成田線[空港支線を含む。ただし我孫子[JO-08]~成田[JO-35]間を除く]・総武本線・東金線)と鹿島線で運用されている209系2000・2100番台。両先頭車がセミクロスシート車、それ以外がロングシート車であり、4両編成・6両編成ともに2号車には車椅子対応の大形洋式トイレが設置されている。

今回投入される『E131系』は1編成あたり2両で、4両編成・6両編成を組む時は2編成または3編成を連結して運用する形になるものとみられます。運用範囲は基本的に内房線の木更津以南、外房線の上総一ノ宮以南、鹿島線(佐原~香取~鹿島神宮間、佐原~香取間は成田線)となります。車両数は12編成(合計24両)が幕張車両センター(千マリ)向けに新製投入されるものと思われます。プレスリリースからE131系のイメージを見てみると、前面部はE129系0番台・100番台(新ニイ)とほぼ同じ形状、側面部はE233系やE235系とほぼ同じ感じで、先頭部分には強化型スカート、2段連結器、ホーム検知装置が設置されるようです。連結器が2段式になるため故障車両を移動させる場合を除き、基本的に209系2000・2100番台との連結は考慮されないものと思われます。ラインカラーは現行の209系2000・2100番台と同じく青色と黄色が採用され(座席のモケットも青色と黄色になる)、前面部はドットの水玉模様、側面部と上部は帯として配置されます。車内には17インチワイドのLCD式旅客案内表示器(全ドア上ではないため千鳥式、1画面配置と思われる)、車椅子対応の大形洋式トイレ、各車両に車椅子やベビーカーも利用できるフリースペースが設置されます。座席も連結面側に近い場所はセミクロスシートとするようですね。新たに横須賀線・総武快速線向けに新製投入されるE235系1000番台やE129系と同じく半自動ドアスイッチ機能も設置され、ドアエンジンはラック式となるようです。車内のイメージではロングシート部分にあった袖仕切り板の形状がかなり独特ですね。なおMT比率は1M1T(つまりクハとクモハ)となります。

なおE131系にはワンマン運転に対応する機器も搭載されるようで、車体側面上部には運転士が乗客の乗降の様子を確認できるようにE531系0番台の2020年増備車やE531系3000番台と同じく安全確認カメラが設置されるようです。制御装置はSiC素子が用いられます。新型車両のE131系はワンマン運転対応のため運用範囲が限られるようですが、もしも仮に幕張車両センターに配置となると内房線木更津以北や外房線上総一ノ宮以北、成田線の区間も走ることになるので、その区間の運用なども気になるところではありますよね。